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読売ジャイアンツvs千葉ロッテマリーンズ オープン戦レポート 2022.3.18

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読売ジャイアンツvs千葉ロッテマリーンズ オープン戦レポート 2022.3.18

【ジャイアンツオーダー/攻撃経過/野手短評】
1番(二)吉川尚輝
➀カウント2-1から内角低めのストレートにやや差し込まれ気味の中飛、一死。
➁カウント0-2から内角ストレートを見三振、一死。
➄カウント2-2から内角ストレートを空三振、二死一塁。
➆カウント2-2から真ん中低めのカットボールに合わせて中飛。
<短評>
第一打席はいきなり160キロ台のストレートを連発する佐々木に対して、それなりについていったが最後は力でねじ伏せられた。
第二打席は相手のベストピッチに成す術も無く。
第三打席はバッティングカウントから積極的に仕掛けたが甘いボールを仕留めきれず、最後はまたも内角一杯のストレートを決められてしまう。
第四打席は何度も対戦経験のある国吉に対して、最後は低めの変化球を打たされてしまう。
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2番(遊)坂本勇人
➀カウント1-0から外角ストレートを中安、一死一塁。
➁フルカウントから外角低めのフォークに泳がされて二ゴロ、二死。
➄フルカウントから外角低めのスライダーを見切って四球、二死一二塁。
<短評>
第一打席で佐々木の160キロのストレートを綺麗にセンター前に弾き返したバッティングはお見事。
第二打席は際どいコースのストレートを見極めてフルカウントまで持って行ったが、最後はフォークを外角低めに決められて当てるのが精一杯。
第三打席は変化球を多投してきた佐々木に対して一歩も引かずに対応し、最後は9球目の低めに流れるスライダーをキッチリと見切って四球を奪い取る。
この打席の内容を見て、彼も調子を上げていることを確信した。
ボールの見極めと本番さながらのバッティングアプローチは久しぶりに「スイッチが入った坂本勇人」だった。
⇒⇒代走(遊) 湯浅大
➆カウント1-2から真ん中のカットボールを捉えて左中二、一死二塁。
<短評>
タイミングの取り方を大きく変えている
以前の坂本勇人のように右の軸足にしっかり体重を置きながら左足を上げて「コの字」を描きながら合わせていた。
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3番(右)ポランコ
➀カウント1-2から内角低めのフォークを空三振、二死一塁。
➂カウント0-2から外角ストレートを空三振、チェンジ。
➄フルカウントから内角ストレートを見切って四球、二死満塁。
<短評>
第一打席は剛速球に押され、最後はフォークを振らされてしまう。
第二打席も二球で追い込まれ、三球勝負のストレート(この日最速の163キロ)に対応出来なかった。
第三打席も同じく二球で追い込まれてしまうが、ここから驚異の粘りを見せる。
疲れを見せ始めていた佐々木も最後の力を振り絞り、高めにはストレート、低めにはフォークとスライダーを集めて全力で討ち取りにかかっていたが、ポランコも一歩も引かない。
最後は13球目の内角ストレートを完全に見切って四球を奪い取る。
第二打席までは佐々木のストレートとフォークボールに全くついていけなかったが、第三打席ではキッチリと対応してきた。
⇒⇒代走(右) 松原聖弥
➆初球の内角低めのストレートを捉えて右安、一死一三塁。
<短評>
ここは何も小細工する必要はなく、タイムリーを放つ事だけを考えれば良かったが、初球のストレートをキッチリと捉えた。
一軍復帰の第一打席で結果を残せたので、ここから一気に上昇気流に乗りたい。



4番(三)岡本和真
➀カウント0-2から外角低めのフォークを空三振、チェンジ。
➃カウント2-2からの外角フォークを上手く拾って中安、無死一塁。
➄カウント2-2から外角低めのストレートを完璧に捉えて右中本(打点4)
<短評>
第一打席は佐々木に対して全くタイミングが合っていなかった。
第二打席も追い込まれるまでは上手く対応出来ていなかったが、最後は難しい低めのフォークをバットの先でヒットゾーンに飛ばした。
第三打席はシュート回転して外から中に入ってきたストレートを完璧に捉えての満塁弾。
ボールを手元まで呼び込み、テイクバックからインパクトまでは下半身主導で上半身は全く力感がない。
そんな脱力スイングでもバックスクリーンの右横まで飛ばしていく。
まさに彼らしい芸術的なホームランだった。
⇒⇒(三)北村拓己
➆一塁牽制悪送球(得点1)一死二塁、カウント1-0から真ん中高めのストレートを捉えるが左飛、二塁走者がタッチアップで三塁を狙うがオーバーランでアウト、チェンジ。
<短評>
タイミング的には完璧だったが、ややバットの上っ面でボールを捉えたので打球が上がり過ぎてしまった。
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5番(一)中田翔
➁フルカウントからフォークが外角低めに外れて四球。
➃カウント0-2からの低めのフォークをひっかけてボテボテの三ゴロ、一死二塁。
➄カウント1-0から外角高めのストレートを引っかけて遊ゴロ。
<短評>
第一打席は追い込まれてから際どいコースの剛速球をしっかりと見極め、最後はキッチリと四球を奪った。
第二打席は三球勝負の低めのフォークを何とかバットに当てて進塁打にする。
第三打席は二番手の小沼の外角高めのストレートをやや強引にスイングしてしまった。
⇒⇒(捕)小林誠司
➇カウント1-2から外角低めのスライダーに泳がされて三ゴロ、一死。
<短評>
カウント球のストレートを積極的に狙いに行くが捉えきれず、最後はボール球のスライダーを振らされてしまった。
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6番(指)ウィーラー
➀カウント2-1から真ん中低めのストレートに差し込まれて遊ゴロ(セカンドの送球ミスで一塁はセーフ)一死一塁。
➃カウント2-2から外角低めのフォークを引っかけて三ゴロ、二死三塁。
➅初球の真ん中ストレートを捉えて左中本(得点1)
<短評>
第一打席はバッティングカウントでストレートに絞ってスイングしたが、完全に差し込まれてしまった。
第二打席は簡単に追い込まれた後、何とか平行カウントまで持って行ったが、最後はフォークを振らされてしまった。
第三打席は珍しくテイクバックをしっかりとってフルスイングし、ものの見事に甘いストレートを一発で仕留めた。
⇒⇒代打(指)山瀬慎之助
➆フルカウントから外角低めのストレートに喰らいつくが右飛、二死。
<短評>
何とかしたいという執念を感じる打席だったが。。。。。



7番(左)ウォーカー
➁初球の外角高めのスライダーを打ち損じて中飛、二死一塁。
➃カウント0-2から低めのフォークを空三振、チェンジ。
➅カウント1-2から真ん中高めのストレートを捉えて中安。
<短評>
第一打席は積極的に振りに行ったが、甘いスライダーを打ち損じてしまう。
第二打席は剛速球を三球見せられた後に、低めのフォークを振らされてしまった。
第三打席はボール気味のストレートに対してやや差し込まれ気味ながらもヒットゾーンに運んだ。
ポランコとは対照的に構えに柔らかさを感じない。
それはタイミングを計る作業にも表れていて、どうしても差し込まれ気味でボールを迎える形が多くなっている。
ストレート系に遅れると今度は低めの変化球の見極めが出来なくなる。
一方で、長所としては、激しい体重移動や体を必要以上に捻じろうとせずにスイングするので、始動からインパクトまで頭の位置がそれほど動かない。
目線のブレは少ない筈なので、タイミングが合うとバットの芯で捉える確率は上がる。
現状、最も彼が得意とするボール(長打のツボ)は高めに浮いた半速球だと思う。
⇒⇒代走(中)立岡宗一郎
➇カウント0-2から低めのフォークに手を出して空三振、チェンジ。
<短評>
同じポジションの新外国人や松原が結果を残したので焦りが出たのかもしれない。
チグハグな打席となってしまった。
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8番(中)丸佳浩
➁カウント3-1から内角ストレートをやや詰まりながらも中安、二死一三塁。
➄カウント2-2から高めに浮いたフォークを空三振、一死
➅カウント1-0から外角高めのストレートを打ち損じて三邪飛、一死一塁。
<短評>
第一打席はバッティングカウントからシュート回転してやや甘くなったストレートを弾き返した。
第二打席は高めに浮いたフォークにタイミングが合わずに思わず手が出てしまった。
第三打席はやや中途半端な内容で、本人が思ったよりボールがシュート回転して捉えきれなかった。
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9番(捕)大城卓三
➁一塁牽制をファーストが捕球ミスする(得点1)、二死二塁、フルカウントから真ん中低めのスライダーを空三振、チェンジ。
➄カウント1-0から外角高めのストレートを捉えて中安、一死一塁。
<短評>
第一打席は終始ストレートに押され、最後は低めのスライダーを振らされてしまう。
第二打席は疲れの色を見せ始めた(高めに浮き始めた)佐々木のストレートを弾き返す。
⇒⇒(一)中島宏之
➅カウント2-2から外角低めのカットボールに泳がされて二ゴロ、4-6-3の併殺、チェンジ。
<短評>
カウント球の甘いボールを捉えきれず、最後は最も難しいボールに手を出さざるをえなくなった。



【ジャイアンツ登板投手/雑感】
☆菅野智之
ストレート系の平均球速は140キロ後半
変化球はスライダー、カーブ、フォーク、カットボール、ツーシーム
<雑感>
ストレートの走り具合は前回からそれほど上がっていない。
今回は前回は殆ど投げなかったフォークを積極的に使っていた。
問題はスライダー系の精度で、本来なら討ち取れる筈の左打者の懐へのスライダー系がそこそこ良いコースに決まっても捉えられるケースが多い事。
三年前くらいから散見していた現象だが、左打者のスライダー系の出し入れの効果があまり感じられないというか、簡単にスタンドまで運ばれることが多くなっている。
更に突っ込んで言うと、狙われている雰囲気すら感じる。
勿論、それを逆手にとってボールゾーンに投げて振らせることも可能ではあるが、狙わているボールをあえて投げてそれが決まればよいが、少しでも甘くなるとフルスイングされて長打を喰らう可能性が高くなる。
このスライダー系は、彼の投手としても生命線となる球種なので、かなり厳しい状況に追い込まれているといっても過言ではない。
それでも開幕は待ってくれない。。。彼が本番までにどこまで修正出来るのか?
今シーズンは彼にとっては正念場となるだろう。
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☆ビエイラ
ストレート系の平均球速は150キロ超
変化球はスライダー
<雑感>
ストレートは抜け気味で、スライダーはひっかけてしまう。
制球に苦しんでいた一昨年のビエイラに戻ってしまっていた。
まあ、それでも幸いなことに彼の代役として大勢が台頭してくれたので、見切り発車での起用ではなく、しっかりとファームで再調整する時間が与えられたことは良かった。
リリーフ陣に疲れが見え始めた頃に復調して戻ってくれたら、これはこれでチームにとっては最高の形になる。



☆今村信貴
ストレート系の平均球速は140キロ強
変化球はシュート、フォーク、スライダー
<雑感>
非常に気持ちの入った投球だった。
無死満塁の状況で登板し、内野ゴロによる1点のみで抑えた。
左打者へは果敢にシュートで胸元をえぐり、右打者には入り球から丁寧に低めにボールを集めていた。
彼は本来なら先発タイプだが、中川が出遅れているチーム事情では彼に任せざるをえないのかもしれない。
好不調の激しいタイプなのでどうかとは思うが、彼がこのポジションにハマってくれると非常に大きいが。。。
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☆畠世周
ストレート系の平均球速は140キロ台後半
変化球はフォーク、カーブ、カットボール、スライダー
<雑感>
いきなりスリーベースを浴びてピンチを招くが、そこから丁寧にストレートと変化球をコーナーに集め、何とか無失点で凌ぎ切った。
本来ならもう少しストレートの球威が欲しいところだが、肘の故障歴がある彼の場合はもっと暖かくなればおのずと上がってくると思う。



☆デラロサ
ストレート系の平均球速は150キロ強
変化球はスライダー、チェンジアップ、ツーシーム、
<雑感>
完全に来日当初のデラロサとは別人になっている
以前は160キロ弱のフォーシームと縦スラを操るパワーピッチだったが、今はキレのあるスライダーを軸に、低めに150キロ弱のツーシーム気味のストレートと、130キロ強のチェンジアップを集めてゴロアウトを奪うという投球スタイル。
但し、今日のように低めにボールが集まっているときは危なげないが、やはり彼の場合もボールが高めに集まってくると以前のような球威が無いので痛打を浴びる可能性が高い。
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☆大勢
ストレート系の平均球速は150キロ強、最速で155キロ
変化球はフォーク、スライダー
<雑感>
基本的に低めにストレートと変化球が集まるので長打を浴びそうな雰囲気を微塵も感じない。
そのストレートは常に微妙に動いているので芯で捉える事は難しい。
右打者は差し込まれ、左打者は引っかけ気味のゴロになりやすい。
変化球もスライダーは右打者にとっては非常に見極めが難しいボール。
フォークはまだまだスライダーのような「ビュッ」とするキレは無いので、この試合の藤原のように拾われる可能性はある。
一方、ドラフト当時に心配されていた制球難ではないので、これだけ低めに強いボールを集められれば、安定感のある新守護神としての活躍を十分に見込める。



【先発オーダー】
1番(左)高部
2番(中)藤原
3番(二)中村
4番(右)マーティン
5番(指)レアード
6番(一)山口
7番(三)平沢
8番(捕)松川
9番(遊)藤岡
——————————–
【スコア】
ロッテ 110 111 000 5
巨 人 010 041 10X 7
<巨 人P>菅野(1~5)ビエイラ(6回0/3)今村(6)畠(7)デラロサ(8)大勢(9)
<ロッテP>佐々木(1~5回2/3)小沼(5回3/3~6)国吉(7)増田(8)



【ズームアッププレーヤー】
☆ポランコ
技術的な視点で感じた長所
➀非常にゆったりとした構えで、上半身に全く力みがない。
➁長身ながらも膝の使い方が柔らかいので、スイングに柔軟性がある。
➂構えからテイクバック、そしてインパクトまでバットが体から離れずにスイングするので、スイングが外回りになりにくい。
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技術的な視点で感じた短所
➀力むとややインパクトで左手をこねる(被せる)癖がある。
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twitterで日本の一軍初実戦の相手が佐々木朗希であることは、彼にとってはプラスに働く可能性があることを指摘していたが、まさにそんな感じになった。
第一、第二打席の佐々木の投球を見て本人も衝撃を受けたと思う。
「こんなに速いストレートを投げる日本人投手が大谷以外に存在するのか?」と。。。
勿論、ポランコは久しぶりに「活きたボール」を見た筈なので、それに対応するには少々気の毒ではあるが、この二打席は成す術も無く「捻られてしまった」という結果だった。
この情けない内容の二打席を経て、彼のプライドに火が付いたと思う。
明らかに第三打席のポランコは完全にスイッチが入っていた。
まあ、佐々木の投球がガス欠寸前の状態であることは間違いないところではあるが、それでも佐々木は最後の力を振り絞って彼を抑えにかかっていた。
しかし、スイッチが入ったポランコには「空振り」を奪うことは出来なかった。
———————————
タイプ的にはメジャーでは中長距離バッターだと思うが、日本では間違いなく長距離バッターだと思う。
力むとややスイングが波打つので打球がラインドライブになりやすいが、この試合で彼が魅せてくれた多くのスイングは筆者が考えている長距離打者のベストスイングに限りなく近い。
インパクトの瞬間の横からの映像を見れば分かるが、左膝よりも頭の位置が後ろにあり、上体が突っ込む心配を微塵も感じさせない。
又、打った流れのまま一塁方向に走るので左打者は膝が早く割れて踵体重になりやすいが、その兆候も全く感じない。
一方、この試合では全く守備機会がなかったので、彼の身のこなし、体全体の柔軟性などを確認出来なかったので判断する材料には乏しいが、バッティングの映像だけで判断するなら、非常に膝関節の柔らかさとバネを感じるので、決して動けない選手ではないと思う。
体もプヨプヨ感が全くなく、非常に引き締まったフォルムでまだまだ「若さ」を感じる。



【総評】
5回の大逆転劇は「佐々木のへばり」が最大の理由であることは否めない。
この回の先頭の丸との対戦からボールが明らかに抜けていたし、続く大城・吉川に対しても修正出来ずにいた。
しかし、それでもボールの勢いが完全に失われていた訳ではないので、そう簡単に連打出来るとは思えない。
二死一塁での坂本の打席が一つのターニングポイントだった。
元々、第一打席のヒットを見ても分かるように、坂本は佐々木に対して比較的タイミングが合っている。
佐々木は若干ムキになって坂本から三振を奪いに行っていたが、それを坂本も全力で許さずに追い込まれてから粘りを見せて四球を奪った。
更に続くポランコは坂本以上の粘りで佐々木から四球を奪い取り、四番に繋げた。
この回、岡本との対戦までに佐々木は何と35球を要してしまい、疲労感はピークを迎えていた。
そんな佐々木から失投が生まれることは自明の理で、岡本和真は追い込まれた状況でも甘く入ったストレートを一発で仕留めた。
今年のオープン戦は、ここまで打線の繋がりを感じた事が全くなかったので、久しぶりに打線が「線」となった姿を見た。
ようやくチームに勢いが出てきたので、この勢いを本番に繋げて欲しい。

以上 敬称略
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