2位という結果以上に課題が露呈した2015年の読売ジャイアンツ

2位という結果以上に課題が露呈した2015年の読売ジャイアンツ

まず初めに、長らくブログを休止していた事をお詫び上げます。
又、この間に多くの方から激励のメッセージをお寄せ頂き誠に有り難うございました。
微熱に苦しんでいた筆者の精神状態に良い影響を与えたことは言うまでもなく、おかげさまで体調回復の特効薬となりました。
2016年も超激辛NPBコラムは春のキャンプからシーズン終了まで全力投球で「読売ジャイアンツ」を語っていきます。
どうぞ本年もよろしくお願い致します!

さて、長らく休止していた間に、ジャイアンツには様々な動きがあった。
①脇谷の復帰
②新外国人ギャレット・ジョーンズの獲得
③岡本和真が台湾ウインターリーグで大活躍
他にも色々有るとは思うが、主にこれらが新聞紙上を賑わせていた。
個人的には新外国人のギャレットについては色々思うところがあるので、次回以降で詳しく触れていきたい。
だが、その前に咋シーズンの総括が終わっていないので、まずそこから今一度考えていきたい。
そしてそれを行った上で、2016年・読売ジャイアンツの可能性を探っていこうと思う。

まずは打撃部門を数字で振り返り、各成績を2014年と2015年とで比較して検証する。
各カッコ内の数字はリーグ平均で、左が2014年、右が2015年の成績。

打率  .257(.264)→.243(.249)
得点   599(608)→489(503)
安打   1248(1287)→1137(1168)
本塁打  144(123)→98(95)
盗塁   102(78)→99(76)
犠打   117(125)→116(124)
四球   419(444)→434(422)
死球   54(47)→52(39)
三振   923(996)→974(1002)
併殺打  124(114)→92(88)

カッコ内の矢印左と右の数字を比較して一目瞭然なのは、一昨年と比べて去年はセリーグ全体で攻撃力が大きく低下している事。
特にリーグ平均で打率が1分2厘の低下、そして得点も平均で110ほど低下している。
又、最大の得点源となる本塁打も46本も減っている。
他の数字が特に大きく変化している訳ではないので、ザックリ言えば各チームが貧打であったと言えると思う。

そんな中で我がジャイアンツも一昨年と比べて各数字が大きく低下している。
打率はリーグ平均の下げ幅を上回る1分5厘の低下、得点も105、本塁打も28本減っている。
だが、これだけを見るとリーグ全体が大きく下がっている中で、Gだけが突出している訳ではないので、数字上では絶対的な敗因とは言えない。

次に投手部門の数字を2014年と2015年で比較していく。
各カッコ内の数字はリーグ平均で、左が2014年、右が2015年の成績。

防御率  3.58(3.89)→2.78(3.25)
セーブ  41(34)→43(40)
ホールド 96(91)→79(85)
完投   10(8)→11(8)
完封勝  13(10)→16(13)
被安打  1288(1291)→1096(1195)
被本塁打 122(125)→99(97)
与四球  380(444)→375(427)
与死球  49(48)→39(39)
奪三振  998(992)→992(999)
失点   552(618)→443(515)
自責点  520(557)→393(460)

前段の打撃部門のリーグ成績が、去年は一昨年と比べて軒並み低下しているので、 それに伴って投手部門の成績が良くなっているのは当たり前と言える。
上記の成績の中で、完投数とセーブ数が一昨年と変わらず、しかもホールド数が大きく減っている中で、チーム防御率が各チーム大きく良くなっている理由として考えられるのは、各チームの負けてる試合のリリーフ投手が試合を壊さなくなっている事も大きな要因と考えられる。
つまり「俗にいう中押し点やダメ押し点が簡単に奪えなくなっていた」と言える。

それはGの試合でも当然ながら言える事で、去年は勝っても負けても殆どの試合で、ゲーム後半のリリーフ投手が試合を大きく壊すような試合は無かったし、相手チームのリリーフ投手からビックイニングを奪う事は皆無に近かった。
思えば2007年から2009年、2012年と2013年のG打線は、先発投手が早めにマウンドを降りると嵩にかかったように攻め立てて大量得点を奪っていたが、一昨年辺りからその姿は影に潜めて、去年は殆どそういう展開は見られなかった。

一方で、投手陣の中で一点だけ不満な数字がある。
それはホールド数で、前年と比べて大きく数字を落としている事。
これはやはり序盤から中盤にかけてマシソンと山口のリリーフ失敗が大きく響いていると考えられる。
後半は両者共に確実に良くなってきたが、二人が少ないリードを守りきれずに逆転敗けを喫する場面が何度も見られた。
だが、それでも全体的に見れば投手陣は良かったと言えるし、数字上ではリーグ屈指の成績を残したと言える。
勿論、選手個々の課題は幾つも感じているが、それについてはこれから少しずつ触れていこうと思う。

貧打に泣いた打線もリーグ全体の地盤沈下から大きく逸脱しているとは言えず、投手陣も他チームと比べてトップの数字を叩き出している。
それなのに何故一昨年は終盤に2位以下を突き放して優勝し、去年は終盤に抜け出すことが出来ずにSの後塵を廃したのか?
その最大の理由はGの問題というよりもSの躍進、特にS投手陣が飛躍的に成績を上げた事が大きな要因と言える。
その中でも特にリリーフ陣の頑張りは圧巻だった。

スワローズ投手陣の投手成績比較(矢印左が2014年、右が2015年)
チーム防御率 4.62→3.31 1.31減少
ホールド数  66→105  39増加
セーブ数   31→42  11増加

上記の比較を見て一目瞭然なのは、ホールド数とセーブ数の増加がチーム防御率を飛躍的に減少させた大きな要因であるという事。
思えば交流戦頃はリリーフ陣の登板過多で壊滅寸前まで追い込まれていたが、そこから山中、新垣などが先発要員として良い仕事をして、更に大きかったのは館山の復活だった。
彼の復帰当初は無理をさせずに中10日間隔で登板させ、シーズン終盤はローテーションの軸で回す事に成功した。
これに伴って、使い勝手の良いロマンをリリーフに固定し、リリーフ陣に厚みを生んでシーズン終了まで崩れる事は無かった。

勿論、Sも打線は一昨年と比べて大きく数字を落としているが、それは一昨年が出来すぎただけ(無駄な得点も多かった)で、去年の打撃成績は他球団を凌駕している。
これを背景に、整備された投手陣が備われば、勝ち星が増えてくるのは自明の理と言える。

ここまでSの勝因を語ってきたが、忘れてはならないのがS以外の他球団が軒並み力を落としていた事も見逃せない
特にGに関しては、一昨年から打線の貧弱さが露呈し始めていたので、4連覇を成し遂げる為には、打線の強化(復活)が必須だった。
投手陣に関してはドラフトと外国人補強で急場を凌いだので、余計に打線の破壊力不足が目立つ結果となってしまった。
そして、その象徴が阿部であり坂本・長野だった。
その彼らを含めた打線が、シーズン終盤のSとの天王山とクライマックスシリーズでS救援陣(ロマン・久古・秋山・オンドルセク・バーネット)を打ち崩す事が出来なかったのが、 僅差の2位に甘んじた最大の要因と言えるだろう。
そのS救援陣も軸だったバーネットの米復帰で再構築を余儀なくされているが。。。

しかし、高橋新体制となる2016年の我がGはイバラの道が予想される。
捕手復帰が噂される阿部の復活はあるのか?
伸び悩む坂本・長野は殻をぶち破る事が出来るのか?
それとも新外国人ギャレットに期待するしかないのか?
果たして大田・岡本の台頭はあるのか?
ブレイクした立岡は来期も活躍出来るのか?
菅野の復権、内海の復活、山口・マシソンは?
高木勇の二年目は期待できるのか?
ルーキーの桜井はどうなのか?
リーグ優勝し、宿敵ソフトバンクを破って日本一になるにはどうすれば成し遂げられるのか?
これらについてはこれからゆっくり考えて記事にしていこうと思う。
そして、今年もGの勝利に一喜一憂しながら、皆さんと共にGについて考えていきたい。

以上 敬称略

尚、各データは「プロ野球データFreak」さんを参考にさせて頂きました。
http://baseball-data.com/