昨日の宮崎はあいにくの雨となり、室内での練習を余儀なくされたが、今日は快晴に恵まれた。
【天候】 快晴 11℃
【リハビリ選手の動向】
☆杉内俊哉
股関節の手術明けなので、S班(別メニュー調整を許されている)として練習している。
そして、同じ班の阿部と談笑している姿があった。
術後の経過は順調のそのもので、現在は軽いランニングやキャッチボールを行うくらい回復している。
☆西村健太朗
彼も手術明け(肘)だが、順調に調整されている。
★脇谷亮太
去年9月に右足首を骨折し、こちらも当面は別メニュー調整が続く。
★橋本到
自主トレ中に右ふくらはぎの肉離れを発症し、別メニュー調整中。
但し、既にティーバッティングを行う程度まで回復しており、本隊合流の時期をトレーナと相談している様子だった。
【フリーバッティング雑感】
★大田泰示
フリーバッティングの直前に高橋尚成から何やらアドバイスを受けていた映像が印象的だった。
以前の上段の構えでは、トップを作る過程で既に力んでしまっていたので始動が遅れ、ミートポイントが不安定になっていた。
よって、去年オフから取り組んでいる脱力打法は、彼にとってプラスに作用すると見ている。
但し、今日のバッティングフォームを見ると、相変わらず「構え」から「トップ」までの過程でグリップの位置が下がってしまう癖は改善されていないので、1軍クラスの投手を相手にした場合は間が取れない。
構えからトップまでの流れでグリップの位置を下げずに、そのまま弓を引くようにバックスイングが出来れば、安定感も増してくるし、ラインドライブの打球も減る筈である。
★重信慎之介
非常にセンスを感じるバッティングフォーム。
体の線はまだまだ細いが、タイミングの合わせ方やトップの作り方は非凡なものを感じる。
いわゆる俊足左打者特有の「当て逃げバッティング」ではない。
あとはプロの直球に何処までついていけるか?
体力的な問題をどこまでカバーすることが出来るか?
インパクトの瞬間に巧く相手投手のボール(威力)を利用して弾き返す術を身に付ければ、早い段階で台頭する可能性が高い。
個人的には元阪神の赤星とイメージが被る。
秋季キャンプから内田コーチと二人三脚で取り組んでいたバットを体の内側から出す意識とインパクトの瞬間にヘッドが下がらないバッティングフォームを意識しながらスイングしていた。
そして、今日の映像を見る限りでは良かった。
やはり彼の場合は、どうしても体が前に突っ込んでしまう傾向が強い。
この日のバッティング練習を見ても印象は変わらなかった。
勿論、本人もそれは理解しているようで、しっかり右足に重心を残してから体重移動しようとする意識は強く感じるが。。。
まあ、まだキャンプ序盤なので、これからの変化に期待したい。
ただ、セリーグの場合、どちらかというと相手バッターの間合いを外すような攻め方をする投手が多いので、現状から大きく変化がなければ、ある程度の長打力は期待出来る反面、2割8分以上の打率は望めないだろう。
左肩で壁を作る意識を持ってフリーバッティングを行っていた。
まだ体が仕上がっていないのでフォーム的にはバラバラだが、個人的には好印象な屋外フリーバッティングだった。
又、松井や内田コーチのアドバイスに対して積極的に耳を傾ける姿は、評判通りのナイスガイという印象だった。
これはクルーズも同様だったので、この二人が同時にスタメンに名を連ねるような形を作ることが出来れば、大きな相乗効果が生まれるかもしれない。
【ブルペン雑感】
高橋監督が見守る中、この日も熱のこもった投球が行われていた。
☆菅野智之
顔つきや腰回りを見る限り、既に自主トレの段階で完璧に仕上げてきた様子が伺えた。
この日のブルペンでは監督が見守る中、8~9割程度のボールを投げ込んでいた。
彼も太め感は全く感じない体つきで今キャンプを迎えている。
まだ、8割程度の力感だが、フォームを確かめるように丁寧に投げ込んでいたのが印象的だった。
報道ではマシソンの転向(この件については別の機会で触れます)という話も出ているので、危機感は半端ないだろう。
☆田口麗斗
腰から太ももが大きくなっているので、オフに相当走り込んだ姿が目に浮かんでくる。
彼の場合は、今年は飛躍への大チャンスなので、しっかりモノにして欲しい。
仮に今年飛躍できなければ、同タイプの高卒左腕である今村と同じように袋小路に入ってしまう可能性もある。
【総評】
今キャンプの松井臨時コーチの打撃指導は熱を帯びている。
まだ多少遠慮している部分を感じるが、フリーバッティング前に全員を集めてバッティング論を、身ぶり手振りを交えて長い時間語っていたのは印象的だった。
そして、その様子を若手だけではなく、両外国人(ギャレット・クルーズ)や坂本、長野、村田の主力勢も聞き入っていた。
又、大田泰示の雑感でも触れたが、彼に対してOBの高橋尚成が熱心にアドバイスしている姿も非常に印象的だった。
特に高橋尚は前年まで相手チームに在籍していたので、大田に対する印象や攻略法などを熟知しているので、彼にとっては非常に有意義な話だったに違いない。
こうして松井、高橋尚など、現役時代に新監督と苦楽を共にしてきた有力OBのバックアップは、我々Gファンにも熱いものが伝わってくる。
是非、選手はこの貴重なアドバイスを無駄にせず、ひと回りもふた回りも大きく飛躍して欲しい。
以上 敬称略