2016年セリーグ新戦力分析は既に下記の4チームは終えている。
そして今日の阪神タイガース編がラストになる。
尚、巨人の新戦力については過去記事の中で詳細に分析してきたので省略する。
阪神については、ここまでのオープン戦が全てテレビ中継されてるので、じっくり分析する事が出来た。
阪神タイガース
☆マルコス・マテオ
体を捻って横回転で投げてくるアーム式の剛球投手。
大まかに言えば直球系とスライダーの二種類で打者を討ち取っている。
直球系の球速は140キロ台の後半から150キロ前半で、微妙にボールを動かしている。
スライダーは大きく曲がるボールと、カット気味に小さく曲がるボールがある。
他にもチェンジアップも投げられるようだが、メジャー時代からあまり使っていない。
右打者の目線で考えると、一瞬こっちに向かってくるような錯覚を感じる投球フォームなので、かなり恐怖感を感じると思う。
逆に、左打者の目線では、逃げていくボールが無いので、そんなに打ちにくいタイプとは思えない。
制球力についてはかなりアバウトという印象。
アーム式で投げてるので、高めに抜けて危ないボールになるケースが多い。
勿論、直球系もスライダーもビシッとコースに決まるケースもあるが、この辺りは守護神として「安定感」は欠けている。
又、大きく曲がるスライダーは、殆どボールゾーンに流れていくので、打者が彼のピッチングに慣れてくると「見逃される」場面が増えてくると思う。
一方で、カット気味に小さく変化するスライダーは本人も制球には自信があるようで、左打者の外から曲げてストライクを取るという「器用さ」が有る。
クイックモーションはあまり得意ではないと思う。
どちらかというと体のバネを使って、大きなモーションで投げたいタイプなので、本番になると相手は足を絡ませてくるので、そこでリズムを崩してしまう危険性が高い。
全体的な評価としては、彼の二種類のスライダーに関しては素晴らしいボールである事は間違いないと思う。
右打者は慣れるまでかなり苦労すると思うので、当面の間は彼を攻略する鍵は左打者になるだろう。
但し、オープン戦では基本的に打者は「打って結果を残したいという心理が強い」ので、少々ボールゾーンでも振ってくれるが、本番になるとそうはいかなくなる。
四球で出塁を許し、そこから相手に揺さぶられてペースを崩してしまうケースが多くなるかもしれない。
呉昇恒と比べると「安定感」という意味では評価を下げざるを得ない。
制球力の問題もあるが、抜けるボールが多い(特にスライダー)ので、土壇場で一発長打を打たれる可能性も高い。
☆ラファエル・ドリス
長身から投げ下ろす直球系(ツーシーム・カット)とフォークを武器に、スライダーも織り交ぜる剛球タイプの投手。
直球系は微妙にシュート回転しながら落ちているボールが多く、球速は140キロ後半から150キロ前半のボールが多い。
変化球はフォークを積極的に使い、角度があるので打者はワンバンドでも振っていた。
制球力に関しては、そこそこ纏まってる印象が強いが、彼もコーナーをビシビシ決めるタイプではない。
一方でクイックモーションはかなり疑問が残るので、仮にリリーフで使う場合は一塁にランナーが居る場面では厳しくなる。
現在の彼の立ち位置は、外国人枠の関係で、ゴメス・メッセンジャー・マテオは確定として、残る1枠をヘイグとペレスと三人で争う形になると思う。
チーム編成を考えると、当面はヘイグを優先的に使うことになると思うが、彼にも十分チャンスはあると思う。
★マット・ヘイグ
タイプ的にはマートンと似ていて、どちらかというと中距離ヒッターでヒット性の打球が多くなるだろう。
上段の構えからバックスイングを取る際に、グリップを若干ヒッチさせてタイミングを計っているが、この形だとやはり内角に食い込んでくるボールには厳しい。
一方で、体の近くからバットが出てくる(インサイドアウト)スイングなので、少しでも甘くなると捉える確率は高く、逆方向にもライナー性の打球を飛ばす技術がある。
恐らく、阪神のスカウトもこの部分を評価して日本に連れてきたと思う。
但し、サードの守備に関してはかなり怪しい。
グラブ捌きはまずまずだが、足の運びが良くないので守備範囲が狭い。
又、何よりもスローイングが不安定で、送球エラーが多くなると思う。
尚、現在売り出し中の高山と横田、期待の若手スラッガー陽川、そして復帰した藤川については、下記の過去記事で既に分析しているので省略する。
最後に今後の予定を告知しておきます。
19日(土) 巨人vs楽天戦の雑感 公開は当日午後6~7時
20日(日) 巨人vs楽天戦の雑感 同上
21日(月) 巨人vs西武戦の雑感 同上
22日(火) プロ野球順位予想 同上
以上 敬称略