弊ブログでは前回の記事で巨人の次期監督問題に触れ、以下の3名を読売上層部が考えている有力候補として挙げた
①江川卓
②川相昌弘
③桑田真澄
そして今朝の各マスコミ報道は、高橋由伸が有力候補として名前を挙げていた。
④高橋由伸
これには正直驚いた。
「いずれは由伸に任せるだろう」とは思っていたが、それは誰かを間に挟んで「満を持して」であるという事。
筆者の中では、それは「川相を挟んで由伸」という予想をしていた訳である。
だが、読売上層部はそれを吹っ飛ばしていきなり監督になって貰いたいようだ。
では、この要請を高橋由伸は受けるだろうか?
又、まだまだ現役に拘る彼を説得できるのだろうか?
これは本人の気持ち次第なので、筆者には見当のしようがない。
但し、選手としての高橋由伸は決して「限界」では無いことは明白だと思う。
勿論、全盛期に比べて走塁・守備力には衰えを感じるし、打撃もそこまでのキレは無くなっている。
やはり年齢と度重なる大ケガによる肉体的な後退感は否めない。
しかし、既存の巨人打撃陣の中では、ミート力と長打力に関してまだまだ最上位に入る。
つまり、来年以降も代打の切り札として十分に期待出来るし、他の外野手が低迷する場合はスタメンとしても十分活躍可能な位置に立っている選手である。
そして本人も「まだまだ出来る」と感じていると思う。
以上を踏まえると「兼任監督」という選択肢も出てくる。
だが、果たして読売はこれを認めるだろうか?
又、本人も兼任という立場で監督を受けるのだろうか?
ここが由伸監督誕生の最大の障害になってくると思う。
筆者もハッキリ言って兼任監督には賛成出来ない。
これは由伸の将来に決してプラスにはならないと思う。
松井秀喜という国民的な大スターがヤンキースで指導者の道を歩み始めた今、川上→長島→王→原という看板スターの系譜を継ぐものは、由伸と阿部しか残っていない。
彼ら二人には原監督が長嶋監督から引き継いだ時のように、ある程度の戦力が充実した状態で指揮をとって貰いたい。
又、由伸自身の為にも現役を納得する形で終えて、一度外から巨人というチームを見た方が良いと思う。
恐らく、これから2~3年の巨人は戦力の過渡期で、低迷期になる可能性の方が高い。
そんな状態の中、兼任監督という立場でチームの成績が低迷すると、チーム内外から猛烈な批判にさらされる。
まさに火中の栗を拾う事になるし、下手したら読売上層部のスケープゴートにされるかもしれない。
筆者は「そんな由伸の姿を見たくない!」
これが偽ざる本音だ。
一方で「読売がチームをドラスティックに変える」という強い意思があれば話は別になる。
つまり、目先の優勝には拘らずに、3年先のチーム作りを由伸に託すというのであれば、由伸という選択肢は巨人出身の人材では適任かもしれない。
彼の持つ人望とカリスマ性は、彼のプレーを見て育った若い選手には間違いなく好影響を与えると思う。
子供の頃に長嶋監督の選手時代を見てきた原・中畑・篠塚・江川・西本、原監督の選手時代を見てきた松井・高橋由・仁志・二岡・清水・上原など、いずれの選手も子供の頃は両監督の現役時代のプレーに魅せられてプロの門を叩いた選手たちで、入団後は両監督の指導を受け、背中を見て育った選手たちである。
両監督が彼らに与えた影響は計り知れない。
そして、これは高橋由伸の全盛時を見てきた坂本・大田・橋本・小林・菅野・澤村・高木勇なども同じである。
チームの伝統というものはこうして受け継がれていく。。。
保守的な巨人ファンには納得の人事かもしれない。
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最後に、前回の記事の中では意中の監督の名前をあえて伏せていたが、コメントで問い合わせが有ったので発表する。
それは元スワローズの宮本慎也である。
彼の「野球理論」と「言葉で伝える能力」は非常に素晴らしいと思う。
それは彼の著書やテレビ解説でよく分かる。
個人的には「筆者の野球観」とかなり近いので、彼の考える野球を受け入れやすい。
ただ、彼の場合はヤクルトも将来の監督候補として考えているし、宮本自身もそのつもりでいると思う。
但し、ヤクルトが今シーズン優勝し、真中監督による長期政権の可能性が出てきたので、宮本の次期スワローズ監督は当面ないと思う。
残念ながら「巨人の次期監督は球団OBから」という不文律があるので、実現性は限りなく低い。
しかし、仮にOBで適任者が見当たらなければ、思いきって外部から優秀な人材を取り入れて、本気で読売ジャイアンツを再生する事も選択肢として考えてはどうだろうか?
堀内辞任後の2006年オフに星野仙一氏を招聘する動きがあった前例もあるので、全く可能性が無い訳ではないと思うのだが。。。
まあ。。。選択肢にもならないだろうけど。。。苦笑
以上 敬称略