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毎年マイナーチェンジを試みるスコット・マシソン ☆G春季キャンプレポート 2月7日

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今日のG+キャンプ中継のハイライトは「期待の大砲」岡本和真を熱心に指導するゴジラ松井の姿だった。

アドバイスしていた内容については知る由もないが、ゴジラの身振り手振りから想像すると「右足(軸足)に体重を置く意識づけ」と「左肩で壁を作ってから腰を回転させるイメージでスイングをする」

岡本のフリーバッティングやロングティーを見てると、その辺りを意識している事が筆者には伝わった。

恐らく、ゴジラの目にも岡本のスイングは体が早く開いて(胸を投手に早く見せてしまうイメージ)ボールを捉えようとする癖を感じたと想像する。

又、前日には小林誠司にもバッティングのアドバイスを送っていた。

恐らく、指摘していた内容は岡本へのアドバイスと似たモノだと思うが、小林の場合は、特に体が前に突っ込む癖が強いので、その点を意識した体重移動についても合わせて指導していたと思う。

精力的に若手野手陣を指導しているゴジラ松井だが、これを飛躍の種として活かしていくのは本人次第であり、各選手のこれからの精進が何よりも重要になる。



さて、前回は山口鉄也の復活を期待する内容のブログを公開したが、今回は山口と共に鉄壁リリーフ陣を形成したマシソンについて、そして明日は来日二年目の飛躍を期待しているカミネロについて書いていく。

 

★毎年マイナーチェンジを試みるスコット・マシソン

今年で7年目のシーズンを迎えるマシソンだが、来日前の情報では肘の手術歴があったので、獲得を不安視する声も少なからずあった。

又、来日まもない春季キャンプのフリーバッティングで、加治前の頭部に死球を与えるなど、ノーコンという指摘がなされて、ネット上でも「破壊王」「壊し屋」などと揶揄されていた。

そして開幕を二軍で迎えたが、この期間に豊田コーチのマンツーマン指導でピッチングを修正し、4月中旬に一軍に昇格すると圧巻の投球を見せ、5月からはセットアッパーとしてチームの優勝に貢献した。

その後、オールスター明けに肘の不安で一時離脱したが、翌年から4年連続で60試合以上の登板を重ねて不動のセットアッパー(抑えを担ったシーズンも有る)として君臨し、去年は59試合の登板で終わるが、崩壊状態だったGリリーフ陣を纏めてくれたのは彼だった。

来日一年目のカミネロが、何とかシーズン通して抑えとしてチームに貢献したのも、彼の存在無しでは語れないだろう。

今やGリリーフ陣の「精神的な柱」と言っても過言ではない。

そんなマシソンも、来日当初の直球一辺倒というピッチングスタイルから、年々少しずつ変化を試みている。

相手が自分の速球に慣れて対応してきた場合を想定して、あらかじめ長期的な視野を持って変化球の精度向上に適したピッチングフォームを模索する姿を見てきた。

しかし、なかなか理想通りになれず苦労していたが、一昨年から徐々にスライダーの精度が上がり、去年はこのボールをかなり操れるようになった。

スライダーの精度に関しては、来日当初と比べるとレベルアップが著しい。

特にカウント球としてこのボールが使えるので、打者を追い込むまでは最大の武器になる直球を隠せるという大きなアドバンテージを得る。

勿論、彼のスライダーは菅野や前田健クラスの狙っても打てない一級品ではないが、彼の場合は短いイニングでのマウンドなので、あの豪速球とのコンビネーションを駆使すれば簡単には攻略されない。

だがそれでも「加齢による直球のスピード減少」や、前段で指摘した「相手打者の慣れ」によって、来日当初では殆どなかった直球を完璧に捉えられるケースが増えてきたのも事実である。

やはり、それを打ち破る為には、もう一つ自在に操れる球種が欲しい。

そしてホークスのサファテのような抜群の安定感を求めるなら「フォーク系を自分の武器に出来るか?」にかかってくる。

幸い、この点も去年から徐々に良くなってる傾向が見られたので、今年は更なる精度向上を期待したい。

今後は前述で指摘したスライダーと、あと一歩のレベルまできたフォーク系の精度向上によって、もう一段レベルを上げて相手に狙い球を絞らせない事が、彼が築き上げた今の地位を手放さない大きな鍵となる。

以上 敬称略