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巨人vs横浜DeNA 2月24日 オープン戦雑感

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いよいよ今日からプロ野球はオープン戦が始まる。

去年はベイスターズとの激しいAクラス争いに破れ、CS制導入以降はじめてBクラスに沈んでしまったジャイアンツは、その宿敵とオープン戦の初戦を行った。



【STARTING LINEUP】

【G野手レポート】

☆1⑨陽岱鋼 3打数1安打

①真ん中直球を捉えてセンターオーバー二塁打

③内角スライダーにやや詰まってセンターフライ チェンジ

⑤内角低めの直球を見逃し三振

・第一打席の二塁打はタイミングの取り方を見ると、恐らく真っ直ぐ一本に絞っていたと思う。タイミング的にやや差し込まれているケースが多い。

 

⇒1⑨松原聖弥 1打数0安打

⑧外角低めの直球を空振り三振

・追い込まれても果敢に強振していったが三振に終わった。それについては決して否定しないが、前評判ではもう少し実戦的なバッティングが出来る選手だと聞いていたが。。。

 

☆2④吉川尚輝 3打数0安打

①真ん中低めの落ちるボールを当てただけのサードフライ

④真ん中落ちるボールを合わせただけのショートゴロ

⑥真ん中低めのスライダーを当てただけのショートフライ

 

⇒2⑥北村拓己 1打数0安打

⑧内角高めの直球に詰まってファーストフライ チェンジ

・守備で送球ミスするなど攻守で精彩を欠いた。

 

☆3⑥坂本勇人 2打数0安打

①内角低めの落ちるボールを捉えるがセンターフライ

④外角直球をバットの先でセカンドゴロ

・中継で語られていたように、第一打席の凡打は内容が濃かった。直球に差し込まれた直後の落ちるボールをしっかり捉えたあたりは流石である。

 

⇒3⑤田中俊太 2打数0安打

⑥内角直球にやや詰まってセカンドゴロエラー

⑨内角カットボールに詰まってショートゴロ

・引き続き状態は良くない。ボールを迎えにいってしまっている(俗にいう手打ち状態)

 

☆4⑦ゲレーロ 1打数1四球

①内角直球に詰まってピッチャーゴロ チェンジ

④しっかりボールを見極めて四球

・ボールの見極めも悪くないし、形を崩さずにフルスイング出来てる姿を見ると、ここまで順調に仕上がっている様子が伺えた。

 

⇒4⑥⇒④山本泰寛 2打数0安打

⑥内角直球にやや詰まってファーストゴロ⇒二塁走者は三塁進塁

⑦内角直球に詰まってサードゴロ

・狙い球を絞ってしっかり振りきれているが、相手の投げたボールが一枚上だった。

 

☆5⑤マギー 2打数0安打

②内角低め落ちるボールを空振り三振

④内角直球に詰まってライトフライ チェンジ

・ゲレーロよりも歳を重ねている分だけ仕上がりは遅いが、彼のレベルまで来れば怪我だけ気をつけてくれれば良いし、仮に年齢的に体力や技量が衰えているとしてもシーズンにならないと判別できない。

 

⇒5⑦和田恋 2打数1安打1打点(HR1)

⑥真ん中高めの直球をハーフスイング三振 チェンジ

⑧外角カットボールを捉えてライトスタンドへHR 打点1

・最後に一矢を報いた形になった。内容はともかく今の彼には一軍の投手相手の一本のヒット、一本のHRが自信になる。風にも助けられたが彼が得意とするライト打ちだった。

 

☆6D阿部慎之助 2打数0安打

②真ん中直球を空振り三振

⑤真ん中高めの直球にやや詰まってライトフライ

・最初の打席は直球に遅れていたが、次の打席ではしっかりタイミングを合わせる辺りは流石である。

 

☆7D長野久義 2打数0安打

⑦直球にやや詰まってセカンドゴロ

⑨真ん中低めカットボールを空振り三振

・調整途上の状態では国吉のボール(第二打席)を打つことは厳しい。

 

☆7③岡本和真 3打数1安打

②内角直球に詰まってセカンドゴロ チェンジ

⑤真ん中高めの直球を詰まってファーストフライ

⑦真ん中スライダーを捉えてピッチャー強襲ヒット

・明らかに去年よりも積極性は出てきているが、それが空回りしている。但し、個人的にはこの姿勢は買いである。大きく育てるためには「積極的に強く振る姿勢」を否定してはいけない。

 

☆8②小林誠司 3打数0安打

③真ん中低めの直球をバットの先でピッチャーゴロ

⑤外角低めの直球を捉えてファーストゴロエラー

⑦外角低めの直球を引っ掻けてサードゴロダブルプレー チェンジ

・ややスイングに切れを感じない。キャンプの疲れが溜まっているのか?

 

☆9⑧重信慎之介 2打数0安打1四球

③内角スライダーを引っ掻けてセカンドゴロ

⑤しっかりボールを見極めて四球

⑧外角低めのカットボールを引っ掻けてピッチャーゴロ

・構えの段階で無駄な力が入っている印象が強く、ややバットが外回りの軌道になっている。もう少しグリップを体の近くに置いて始動した方が良いと思うのだが。。。



【G投手レポート】

☆中川皓太 5回2安打5三振 失点0

・直球の平均スピードは140キロ前後で、序盤は制球に多少のバラツキがあったがボールの切れと角度は申し分なかった。殆どの相手打者が直球に差し込まれていた。

・変化球はスライダー・カーブ・チェンジアップを投げていたが、こちらは回を追う毎に精度が上がってきた。

・彼の課題となっていた変化球の精度については、今まで見てきた中では一番良かった。これまでは腕の振りも甘かったし、変化する軌道も早く打者には見極めが難しくないボールが多かったが、この試合ではボールゾーンの変化球にも手を出すケースが目立っていた。特にチェンジアップとスライダーが良かった。

・今後の課題は今日のような変化球をコンスタントに投げられるようにすること、そしてカウント球を狙いすぎずにボール先行にしないこと。彼のような質の良い直球に加えて三種類の変化球を自在に操られるようになれば、まさに鬼に金棒である。

・今日の内容を今後も続けていけば、間違いなくローテーションの一角を任せられる。そう思えるくらい見違える投球を見せてくれた。

 

☆谷岡竜平 2回3安打2三振 1失点(HR1)

・直球の平均スピードは140キロ前後で、微妙に動くボール。

・変化球は二種類のフォークとスライダー?を投げていた。

・それほど球種が多いタイプではなく、基本的に微妙に動く直球とフォーク系を低めに集めて打者を討ち取る投手なので、直球で打者を差し込んでいかなければ、この試合のように甘いフォークを捉えられてしまう。少なくとも150キロ程度の直球をバンバン投げて打者に威圧感を与えるか、コーナーにビシビシ決める制球力を持たないと一軍では厳しい。

 

☆戸根千明 2回2安打1三振 失点2(HR1)

・130キロ後半の直球とスライダー、カーブ、チェンジアップを織り混ぜて投げていたが逆球が多かった。

・「どのボールも大雑把に投げてるように感じるのは私だけなのか?」打たれても討ち取っても結果オーライの内容では怖くて使えない。

・彼については何度も同じことを書いてきたので詳しい論評は避けたいが、要点だけ言えば「体が大きくなっても考え方と技術が追い付いていないと自分への過信につながる」「もっとコーナーと高低を強く意識して投げて欲しい」

・ルーキー当時から非常に期待していた投手なので残念でならない。



【De新戦力雑感】

☆ソト 4打数2安打1打点(HR1)

・この試合でバックスクリーン越えのHRを放ったが、なかなかスイングスピードは速い。バリバリのロングヒッタータイプではないが、日本なら十分にHRを連発するスイング幅を備えている。

・彼のツボは真ん中から外寄りの半速球(高めに浮いたフォークやスライダー)と見ている。

・一方で気になるのが、やや体が突っ込み気味になるので、内角高めの直球への対応と、外角に逃げていく変化球の見極めが課題になる。

 

☆櫻井周斗 1回1三振 失点0

・高卒一年目の左腕

・直球の平均スピードは140キロ前後

・変化球はスライダーを軸にチェンジアップも投げていた。

・非常に投げっぷりが良く、しっかり腕を振って投げていた。現状でも短いイニングなら面白い存在だが、まずは体作りから始めていくと思う。近い将来一軍のマウンドで活躍する素材だろう。

 

☆笠井崇正 1回1安打 失点0

・育成出身で今年支配下登録された右腕

・140キロ中盤から後半の直球と縦に割れるスライダーで勝負するタイプ。

・彼も非常に投げっぷりがよく、臆することなく打者に向かってしっかり腕を降っている。

・制球はややアバウトだが、もう少しスピードが上がってくればショートリリーフとしては面白い。

 

【試合結果】

横浜 000 000 120

巨人 000 000 001

熊原⇒櫻井⇒笠井(戸柱)⇒国吉(嶺井)

中川⇒谷岡⇒戸根(小林)

試合は3対1でベイスターズが勝利した

 

【総評】

・G先発の中川が安定感のある投球を見せてくれた事は、畠と池田の故障離脱によって暗雲漂いはじめたG投手陣に一筋の光明をあたえた。

・選手雑感では触れなかったがベイスターズのルーキー楠本はタイミングの取り方とバットコントロールに非凡さを感じた。又、彼を含めてベイの若手にはスイング幅の広い(長打が期待できる)打者が多く、ポテンシャルの高い選手を多く揃えている印象を強く持った。

・そしてベイは投手陣も強いボール(球速・球威)を投げる投手を、ここ最近のドラフトで多く獲得しており、今日の試合で登板した投手も例外ではなかった。

・又、伸び悩んでいた国吉も、カットボールをモノにしてピッチングに余裕が生まれ、安定した投球に変わっていた。今年はセットアッパーとして開花するかもしれない。

・残念ながら、現状のジャイアンツと比べると、点差や内容以上にチーム全体の勢いの差(スピード感、パワー、控えの選手層など)を痛感させられる試合だった。

以上 敬称略