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オープン戦 ソフトバンクvs巨人 雑感 (2016年3月8日)

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読売ジャイアンツのオープン戦は、今日から福岡ソフトバンクホークスと三連戦を行う。

 

オープン戦 福岡ソフトバンクホークスvs読売ジャイアンツ

【先発オーダー】

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【G野手雑感】

①大田泰示
1、外直球を捉えてセンターオーバー二塁打
2、中直球を打ち上げてファーストフライ
3、外スライダーを引っ掻けてサードゴロ
4、中低めフォークを空振り三振

一打席目とその後の三打席の内容がここまで違うとは。。。
これまで何度も同じ事を指摘したが「来たボールに対して単純にバットを振っているだけ」に見える。
技術的にはキャンプ当時と比べるとかなり良くなっているが、状況判断をベースにした狙い球の絞り方と配球の読みが全く出来ていない。

中井にも同じことを言えるが、伸び悩んでいるG中堅打者(大田・橋本・中井)の最大の欠点はこれだと思う。
つまり、実戦での応用力というか思考力というか。。これらを全く感じない。。。
まあ。。これが一番難しい事はよく理解しているが。。。

 

②重信慎之介
1、内スライダーをセカンドゴロ(進塁打)
2、内直球をやや差し込まれてセンターフライ
3、外直球を合わせてピッチャーゴロ

バッティングの内容は悪くないし、二番打者としても悪くない。
状況判断はしっかり出来ているし、紙一重でヒットになる打球を飛ばしている。

 

→和田恋
1、中低めフォークを空振り三振

全く同じ球種を同じコース・高さに三球投げられて、全て空振りでは話にならない。
少ないチャンスで何とか結果を残したい気持ちが分かるが。。。。

 

③坂本勇人
1、中フォークを打ち上げてライトフライ
2、内スライダーを詰まってセカンドフライ

侍ジャパンの疲れもあると思うが、相変わらずインパクトの瞬間にバットのヘッドが下がってしまい、ポップフライを量産してしまっている。
侍ジャパンの打席も見たが、内容的には誉められるバッティングはしてなかった(走塁は見事だった)

又、今日のバッティングフォームを見ると、再び足を高くあげていたので、タイミングの取り方でも迷いを感じる。

 

→吉川大幾
1、中直球を捉えてライトフライ

ライトからの強い風?で打球は失速したが、彼なりに完璧に捉えた打球だった。
守備面では途中からショートに入ったが、安定感のあるフィールディングで無難に処理した。

 

④ギャレット
1、外フォークを空振り三振

「疲れなのか?」「何処か痛めたのか?」「予定通りなのか?」
一打席のみでベンチに退いた。

 

→長野久義
1、中フォークを引っ掻けてサードゴロ

 

→村田修一
1、中直球を合わせてセカンドゴロ

僅か一打席のみだが、内容を見ると悪い状態の村田だった。

 

⑤亀井善行
1、中直球をやや詰まってセンターへの大きなフライ
2、中フォークを合わせてサードゴロ

ここ数試合のバッティングを見ると、合わせるようなバットスイングが多く、綺麗にバットのヘッドが抜けるスイングが少ない。

 

→堂上剛裕
1、外フォークを泳いでサードフライ

 

⑥岡本和真
1、外直球を打ち上げてライトフライ
2、外フォークを空振り三振
3、中直球を差し込まれてショートゴロ

一打席目は上手く捉えたように見えたが、逆風?で打球が伸びずに平凡なライトフライに終わった。
やはり、左肩で壁が作れていないので打球に力強さがない。
その後の打席は完全に力負けだった。

 

⑦中井大介
1、中フォークを捉えてレフト前ヒット
2、中直球を差し込まれてショートゴロ
3、中直球を差し込まれてショートゴロ

技術的には大田以上に悪くないが、彼も「バッティングの意図」が伝わってこない。
ここまでショートゴロという結果が突出して多いのは、相手が同じ配球で彼を攻めて、それに対して彼は同じスイングで対応してしまってる。

 

⑧小林誠司
1、外直球を打ち上げてファーストフライ
2、内直球を捉えてサードゴロ

攻守で内容は悪くなかった。
バッティングでは岩嵜の質の高い直球に対しても振り負けていなかった。
キャッチャーとしては田口を上手くリードしてH打線に的を絞らせなかったし、相手の二盗を許さない強肩を披露した。

 

→河野元貴
1、中直球を差し込まれてショートゴロ

8回に先頭の柳田に出塁を許した直後に、簡単にスチールを決められた。
勿論、走られた矢貫のクイックモーションに問題はあるが、投球前にもう少しバッテリー間で注意すべきだった。
この辺りが河野の足りない部分だと思う。

その後にもう一度スチールを仕掛けられ、それは十分に警戒していたので阻止出来たが。。。決勝点に繋がっただけに勿体なかった。

 

⑨片岡治大
1、外直球を空振り三振
2、中スライダーを合わせてセンター前ヒット

彼も亀井と同じで、ここまでの実戦でバットのヘッドが綺麗に抜けるスイングが殆どない。

 

→藤村大介
1、中直球を合わせてレフトフライ

彼なりに捉えた打球だったが、やはり合わせただけのスイングなので、もう一つ打球に伸びがない。

 

【G投手雑感】

☆田口麗斗 6回2安打1四球0失点 奪三振4
直球系(ツーシーム・カットボール含む)と3種類のスライダーを軸にチェンジアップを織り交ぜていた。
フォーシームのスピードは135~137キロ、ツーシームは125~131キロ、カットボールは120キロ前半だった。

前回の投球では全体的に抜け気味のボールが多く、高めにボールが集まっていたが、今回はしっかり修正されて、直球・変化球ともに低めに決まっていた。
特に左打者に対して、内にはツーシーム、外にはカットボールでカウントを整え、最後は外のボール気味のスライダーを振らせる形が出来ていた。
一方で、右打者に対しては外のツーシームと内のスライダーと直球を投げ分けて満足なスイングをさせていなかった。
評価としては、合格点と言える内容だった。

但し、気になる課題もあった。
今日に関しては、H打線が早打ちで序盤から少ない球数で中盤を迎えたが、それでも40球を越えた辺りからボールが高めに集まるケースが増えてきた。

又、H打線と田口が初対戦という点も加味しなければならない。
田口のスライダーは彼独特の軌道なので、初対戦では簡単には打てない。
去年を思い出すと、セリーグ各球団は田口との初対戦では中盤まで完璧に抑えられていた。
よって「今日の内容で、果たして対戦経験のあるセリーグ各球団を、6回までゼロに抑えられるのか?」と問われれば「厳しい」と言わざるを得ない。

このように厳しい目線で見れば、田口に対しては色々課題は見えてくるが、それは彼に対して高いレベルを求めているからであり、普通に考えれば開幕ローテの一角を任せられる内容だった。
又、日本一のソフトバンク打線を6回無失点で封じた事は紛れもない事実だし、本人も大きな自信と手応えを掴んだと思う。

これをステップにして大きく飛躍して欲しい!

 

→矢貫俊之 1回2安打1失点 奪三振1
直球系(ツーシーム含む)とフォークを軸に、スライダーとカーブを織り交ぜていた。
フォーシームのスピードは135キロ前後。

今日はフォークが決まらず勝負球で苦労していた。
柳田にヒットを打たれた場面も、フォークを見切られて苦し紛れに投じた直球を逆方向に運ばれ、カニザレスのタイムリーはフォークが高めに抜けた所をレフト前に運ばれた。

それと気になるのは、ソフトバンクが積極的に二塁盗塁を狙っていた事。
これまでの実戦登板では殆ど走者を出さなかったので目立たなかったが、ややクイックが遅い印象を受けた。
ソフトバンクは日本ハム時代の彼と何度も対戦してるので、彼の弱点を見抜いているのかもしれない。

 

→公文克彦 1回1四球0失点
カット気味の直球とスライダーを軸にチェンジアップを投げていた。
直球のスピードは137~138キロ。

全体的にまずまず纏まった投球を見せていたが、下位の左打者に対して、ボール先行で四球を許してしまった点は大きな反省材料になる。

 

【試合結果】

 123456789
巨 人0000000000
ソフトバンク00000010X1

田口、中村、公文
東浜、岩嵜、バリオス、飯田

 

【試合総評】
この試合を一言で表すと、しょっぱい内容だった。

巨人打線に関しては相変わらず主力クラスのスイングが鈍く、中堅・若手も一線級との対戦で苦しんでいるので、得点する雰囲気が全くない。
H先発の東浜は十分攻略できる投球内容だったが、各打者の打ち損じが目立っていた。

一方、投手陣に関しては、田口が結果を残してくれた事は大きい。
これで田口も開幕ローテーション入り濃厚と見てよいだろう。

ソフトバンクに関して、まず投手陣については岩嵜と飯田の内容が良かった。
特に岩嵜の「角度のある直球と落差のあるフォーク」は素晴らしかった。
一方の打撃陣では柳田の状態がやや気になる。
故障明けで体も万全ではないと思うが、やや右肩の開きが早く、甘いボールをミスショットしやすい状態だった。
最後の打席も、最終的には上手く合わせてレフト前ヒットを放ったが、内容は良いとは言えない。

以上 敬称略