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センターの守備力を軽視しているチームに優勝はない(ヤクルトvs巨人 2回戦 2018.4.7)

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小林の逆転HRで久しぶりにビッグイニングを作ったが、その後は記録に残らないミスが切っ掛けで、ヤクルト打線にボコボコに殴られてしまった。

尚、今回も細かい試合の論評は割愛して、選手個人の論評をメインに行う。



【G野手雑感】

1右 中井大介 5打数2安打

・去年と比べてバッティングに関しては技術的に1段階上がっているので、どんな形でも良いので今は結果が欲しい。

 

2二 吉川尚輝 6打数2安打

・6打席でのマルチヒットなので決して満足して欲しくない。この試合のように四球での出塁が厳しいのなら3安打打たねばチームの貢献度は高くない。

・終盤に首尾でイージーミスを犯したが、今はどんな状況でも集中力を切らさずにプレーして欲しい。怪我の防止になるし、周りの評価も変わってくる。

 

3遊 坂本勇人 5打数2安打 打点2

・今日もしっかり結果を残しているが、相変わらず真ん中から内角寄りの直球をミスショット(やや差し込まれてる)してる点が気になる。ここをミスショットしてるとなかなか長打は生まれない。

 

4左 ゲレーロ 5打数2安打

・体が突っ込まないようにボールを長く見ようとする姿勢を感じる。この試合では直球に差し込まれていたが、こういう姿勢で打席に立っていれば、HRを打つのは時間の問題だ。

 

5三 マギー 5打数2安打

・確実に状態は上がっているが、まだまだ速い直球に対しては差し込まれている。秋吉から打った二塁打もシンカー気味の半速球だった。

 

6一 岡本和真 3打数0安打2四球

・バッティングに関しては前日と同じ印象で、強振しているように見えてもインパクトの力強さが欠けているように感じた。フォーロースルーも小さくなってる。

・ファーストの守備では、言い訳出来ない野選を犯してしまった。

 

7中 長野久義 5打数2安打 打点1

・ヒットを2本打っているが、バッティング内容が良くない。

・第3打席の三振した内容(かなり高く外れたボールを空振りして三振)を見ると、彼のバッティングには根拠がない事が露呈している。

・逆転された直後の攻撃で1アウト・走者なしでの打席だったが、どう贔屓目で見てもカウントが追い込まれていた状況で大ヤマを張る必要は無いし、破れかぶれにスイングしているようにしか見えなかった。

・一方で、センターの守備でも相変わらず球際の弱さを見せてしまった。既にセンターとしてはプロの平均レベルの守備力でないことがハッキリしてるが、仮に私が監督なら彼を絶対にセンターでは使わない(そもそも今のバッティングならスタメンで使わないし、陽岱鋼が離脱中の今でもレギュラー扱いしていない)

・今年は首脳陣も彼に対しては厳しい目で見ているようだが、毎年夏場に帳尻を合わせる中堅選手を使っていく余裕は、今の巨人にはない。

 

8補 小林誠司 3打数3安打1四球 打点4(HR1)

・バッティングに関しては文句無し。状況判断も出来てるし、狙い球をしっかり絞ってスイングしている。

・一方でリードに関しては、相手チームにあれだけフルスイングされてるので、彼にも問題があると言わざるを得ない。

 

打 河野元貴 1打数0安打

・鋭い打球だったが野手の正面だった。

 

打 亀井善行 1打数0安打

・直球に対して差し込まれてしまった。

 

打 田中俊太 1四球

・雑になってもおかしくない状況での打席だったが、しっかりボールを見極めていた。

 

打 立岡宗一郎 1打数1安打

・彼も集中を切らさずに打席に入り、直球をしっかり捉えていた。

 

打 大城卓三 1四球 打点1

・田中俊、立岡と同様に、彼らにとっては貴重な1打席を無駄にしなかった。



 

【G投手雑感】

☆田口麗斗 2・1/3回 6安打3四球1三振 失点6(HR1)

・前回よりもボールの切れは良かったと思うが、立ち上がりは風の影響でボールを低めに集める意識が強くなりすぎてしまい、ボール先行のケースが多くなり、ピッチングに大胆さが無くなってしまった。

・しかし、味方打線が逆転した直後の先頭打者には、しっかり腕が振れていたので、そこで復調の兆しを感じたが、長野の捕球ミスで再び投球リズムを崩してしまった。

 

☆谷岡竜平 1・2/3回 2安打1四球1三振 失点2

・投げてるボールの質は悪くなかったが、既に火がついたヤクルト打線を止めるのは彼には酷だったし、ミスが絡んでしまうと止めようがなくなる。

 

☆高木京介 2回5安打4四球 失点6

・最初の打者に対しては素晴らしいボールを投げていたが、際どいコースをボールに判定されてリズムを失い、次の打者からは全く別人のようにボールの精度が落ちてしまった。

☆篠原慎平 2回3安打 失点1(HR1)

・全体的に制球がアバウト過ぎるし、かといって球威で押せるレベルでもない。



 

【試合結果】

G 016 000 001   8

S 402 224 01× 15

勝 風張蓮 1勝

 秋吉亮 1H

負 谷岡竜平 1敗

HR 小林誠司 1、荒木貴裕 1、西浦直亨 1

 

【勝敗の分岐点】

☆3回裏、1アウト(ランナー無)の状況で、上田の左中間への打球をセンター長野がグラブに当てたが捕球出来ずに二塁打

・味方打線が逆転(しかも3点リード)してくれた直後の守りなので、田口にとっては意地でもゼロで抑えたいイニングだった。

・そして先頭打者の青木に対して、初回とは別人の投球で完璧に抑えて、本人も手応えを感じた瞬間だったと思う。

・次の上田に対しては直球がやや甘くなり、左中間に良い当たりを打たれたが、それでもセンターが処理出来る範囲の打球だった。

・ここでセンターが問題なくアウトにしていれば、このイニングをゼロに抑えて巨人側が試合の主導権握る展開になっていたが、長野が捕球出来ずに二塁打にしてしまった。

・そして次の荒木に対して、再び変化球が外れてボール先行になり、甘くなった直球を完璧に捉えられて1点差にしてしまった。

・これでもまだ巨人側に1点のリードがあったが、勝ちパターンのリリーフ陣に繋ぐまでにはまだまだイニングが浅く、そこまでに登板するであろう谷岡、高木、篠原が、完全に火がついたヤクルト打線を抑える術が見当たらない状況になった。



 

【試合総評と次戦に向けて】

☆強風とヤクルト打線のプレッシャーに押し潰されていた巨人バッテリー 

・打者にはフォローの風という気象条件、しかもヤクルト打線が振れてるので、巨人バッテリーはかなり低めにボールを集める意識が強かったが、それが結果的に裏目に出て、ボール先行の苦しい状況になってしまった。

☆陽岱鋼、橋本到の離脱が長引くのなら、センターを守れる選手をトレードで獲得することを本気で考えるべき。

・陽岱鋼の離脱後は、相手が右投手なら立岡、左投手なら長野がセンターを守っているが、どちらも打球判断が遅く、何よりも致命的なのが球際に弱いので、特に屋外の球場ではかなり守備が危うい。

・それでも立岡は脚力があるので我慢出来るレベルではあるが、長野に関しては投手が可哀想に思えてしまうレベルである。

・勿論、首脳陣もそんな事は百も承知で、長野のバッティングに期待して使ってるかもしれないが。そのバッティングでカバー出来ていない現状になっている。

・これからも彼の起用(復調)に拘るのなら、ライトでの起用しか選択肢はない(個人的にはライトも亀井と中井の併用で良いと思ってる)

・今の巨人のメンバーでは橋本がセンターとしては最も適任ではあるが、残念ながら春先から故障で離脱しており、二軍の試合にも出場していない状況である。このまま両者の復帰が長引くような事になれば、センターの人材難は深刻と言えるので、ここは思い切ってトレードによる補強を考慮に入れてはどうだろうか?

・どこの球団も人材不足のポジションなので、なかなかトレードで獲得する事は難しいかもしれないが、本気でチームを変えるなら、出血は覚悟の上でトレードを成立させて欲しい。

・キャッチャー、セカンド、ショートの守備力は高いレベルなので、守れるセンターを補強出来ればチーム力の大きな底上げになる。

☆野上が6回3失点で抑えれば勝機はある

・多少の失点は覚悟しなくてはいけない先発の野上だが、何とか6回を3失点で凌いでくれると十分に勝機があると見ている。相手先発の山中に対して、いくら右打者偏重の巨人打線でも6回で3点以上は取れると思っている。何とか接戦に持ち込んで、終盤のリリーフ勝負に持っていきたい。

・菅野・田口の先発2枚看板が崩れている状況なので、このままズルズル落ちていく危険性は十分にある。強力リリーフ陣を擁しても、ここ2試合のように序盤でゲームを壊すケースが続けば宝の持ち腐れ状態になってしまう。ここはチーム全員で同一カード3連敗を絶対阻止して欲しい。

以上 敬称略

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コメント

  1. pug より:

    更新お疲れ様です。
    今回も筆者さんに全面的に同意という内容です。
    田口は昨日の試合と同じくボール判定がストライクだったら…とか思ってましたし、オープン戦からあまり状態が上がっていない感じでしたが、逆転した後のイニングは球のキレも球速も初回より上がっていたので、これで立ち直るかと思ったら長野のあの守備でしたからね。
    リリーフ陣も火が付いたヤクルト打線相手では気の毒だったとは言え、彼らの代わりは下にも居るという状況なので、何とか堪えて欲しかったですね。
    ただ記事にも書かれている、打たれ方を見ていると、小林のリード面にも問題があるのではないかと思えるので、チーム全体としてもですが、バッティングでは神がかってますが、本業の方をしっかりして欲しいですね。
    野手陣はヒットが出ていると言っても内容が良く見えない長野以外は、兆しが見えているかなという感じなのが救いですが、その長野と併用されている亀井も心配ですね。
    個人的には表現が適切かは分からないですが、自分でバッティングを難しくしている感じで、テクニックで上手く打ちすぎようとしている様に感じるんですよね。
    去年のサヨナラホームランの時の様に来た球をシンプルに思いっきり打ち返すという感じでバッティングをしてくれたら、すぐに結果も出る感じはするんですが…
    明日はフライボール投手の野上だけに風が気になりますが、山中だけに捕手の大城含め立岡と亀井もスタメンになりそうなので、彼らに期待して得点を期待しつつ、勝ちパターンに繋いで欲しいですね。

  2. Kametta947 より:

    センター問題……到が実戦復帰してすらいないのが悩ましいですね。
    思いきって、大西コーチには「一軍の守備力はない」と言われている松原を、支配下登録して育てる(そんな時間的余裕はないのは百も承知ですが…)こともやっておく必要があるんじゃないかと思うのですが……いかがでしょうか?

  3. borderless より:

    おはようございます。昨日の試合、投手や守備がどうこうという前にベンチが昨季同様の采配をして負けたという印象です。谷岡投手はこの処回跨ぎをすると極端に球威・キレが落ちますし、昨日の場合、緊急に近い登板という感じでしたから4回の続投はどうかと思いましたし、5回もビハインドとはいえまだ1点差で右打者が続くのに高木京投手というのは、その時の相手や自軍の選手の状態を見て選手を起用するのではなく試合展開に応じてパターン化された選手起用しかするつもりがないという感じで、今季は特に劣勢になった試合は選手自らの打力のみでひっくり返さなければまず勝ちを拾えない試合ばかりになりそうです。まあ起用された選手が自分の力を発揮すればそんな事になるはずがないと言えばそうなんですけど。さて今の巨人はセンターに限らず結果として全ての守備を軽視した育成・起用になってると思われます。近年貧打解消が何よりも課題故、打力優先で1軍も2軍も選手起用しており、守備のスペシャリストが現状、陽・坂本・小林選手くらいしか1軍にいないという有様だと思います。例えば、一見守備範囲が広そうな吉川選手にしても昨季2軍では殆どショートを守っており、実戦での二塁手は昨季の最終戦からであり、全ての動きが逆な為、今も打球に対して少し遅れ気味だったり回り込んで獲る感覚がまだないので全て直線的に獲りに行く為、投げる態勢を悪くし易く、又二塁でのフォースプレイもベースを確認しながら踏んでる有様で、人並以上の脚力がある分だけで何とかこなしてるものと思われ、そんな状態でも使うのは打力・走力に期待出来るからであり、同様の期待優先での起用が全ポジション共通であると思われます。本来2軍以下で最低限身に付けなければならない事をさせずに打力のみ優先で昇格させてきた事が、結果的に仰ってるセンターの駒不足をも招いたと言えるのではないでしょうか。もっともどんな選手でも慣れればそこそここなせるようになるでしょうが、各選手が慣れる迄無駄な失点を重ねる試合をいつ迄ファンに見せ続けるつもりなのか、常に打力で打ち勝つチームになれば多少の無駄な失点等意に介さないで済むという事なのか・・・どうなんでしょうかね。昨日もそうですが代打でも若手を率先して使うのは分からないでもないんですけど、阿部選手をあまりにも切り札として特別扱い?というか出し惜しみし過ぎな気がします。今のままでは昨季の村田選手同様、調子を取り戻す機会が殆どないままでもし先発で使う機会が増え出した時、なかなか調子が上がらないままになりそうです。昨日の場合も勝敗が決した展開とはいえ遅くとも場面的に亀井選手の所は阿部選手で行って欲しかったですし、もう少しシーズン全体を見据えて今は勝ってようが負けてようが代打であってもほぼ毎試合使うべきではないかと思われます。

  4. ハニスポ より:

    ワタクシも松原支配下登録即一軍に賛成です。
    長野亀井にセンターやらせるのは酷であり、中井石川はセンターやらせる身体能力がなく、
    到重信若林は行方をくらましており、2軍戦でセンターこなしてるのは松原か青山ぐらい
    ですし。
    それに、今年は若手育成と世代交代に力を入れているのですから、陽が戻ってくるまでは
    立岡か松原で押し通すぐらいな事をしても良いのではないでしょうか。

    俊太が「センターできます」って言ってくれたらうれしいのですが。

  5. hideo469998 より:

    亀井に関しては私も同じ意見です
    バッティング技術は非常に高いレベルですが、それに頼りすぎるというか。。シンプルさに欠けてるというか。。勿体ないと常々思ってます

  6. hideo469998 より:

    松原はキャンプとここ数日の二軍戦を見た印象は、珍しく巨人の若手にはない「ギラギラした向上心の高い選手」と見ていましたが、それと同時にプロの一軍としては荒さが目立つというか、明確な弱点が露呈してるというか。。少なくともバッティングを見た感想はこのように思ってます(相手の弱点をしつこく突かない2軍戦ではそれなりの数字は残すと思います)

    又、守備も確かに打球判断が遅いので、足を活かしきれていない印象です

  7. hideo469998 より:

    ここ数日は確かにベンチワークに問題を感じるケースが多かったですね
    まあ開幕まもないと言うことで、今は使える選手を見極めたり、相手チームを見てる段階かもしれませんが。。。

  8. hideo469998 より:

    青山に関してはキャンプと練習試合を見る限り、1軍のセンターとして使うのは疑問を感じざるをえません。
    松原に関してはKametta947さんへの返信内容をお読みください
    又、立岡は年齢、プロ入り年数を考えると若手ではなく経験を積んだ中堅選手だと思っています。
    つまり、既に育成段階という認識は恐らく球団にもないと思いますよ