昨日で残り試合が20を切る巨人にとって、ここから下位のチームに負ける事は精神的に「2敗分」のダメージになってくる。
この横浜DeNAとの3連戦は、何としてもスイープしたいところだが。。。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
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巨 人 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 2 | 8 |
DeNA | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 7 |
【試合総評】
◆後手を踏むケースが多いG各打者◆
昨日は追い込まれた状態で「火事場の馬鹿力」を発揮したが、相手の先発投手のデキを考えたら、序盤でゲームを決めなければならなかった。
無論、3点のリードを守りきれなかったリリーフ陣(小林のリード含む)は批判を免れないが、狭い横浜スタジアム(しかも強風)で行われる試合は、3点のリードは全くあてにはならない。
相手投手がフラフラしている時は、一気呵成に大量点を奪わねばならないし、僅かな隙が生じれば、昨日のようにどんでん返しが起きやすい球場ということである。
個々の論評については後述するが、G打線全体で気になるのは「甘いカウント球を簡単に見送るか、ファールにしてしまって後手を踏んでるケースが多い事」
特に試合の序盤から中盤にかけて、このような場面がよく見受けられるが、試合の行方を決める追加点が奪えていないのは、これが原因の一つとして考えられる。
勿論、狙い球以外のボールに対して安易に手を出すのは賛成できないが、それにしても多すぎる。
特に直球系に対する反応が悪い。
◆試合を落ち着かせる事が出来ないマシソン・山口・澤村◆
3人の中で1人でもビシッと結果を残せば、互いに良い影響を与える可能性も出てくるが、全員が不安定な状況が続くと、本人たちもそうだがチームの勝敗に悪影響を与えてしまう。
3人の精神的な負担を軽減させる意味でも、しつこくなるが「ポレダのリリーフ配置」を今一度検討して欲しい。
【G野手雑感】
★立岡宗一郎(5打数1安打)
月間40安打を記録した8月を終えて、その反動を心配していたが、今のところ兆候は全く見られない。
状態は相変わらず悪くない。
★片岡治大(4打数1安打)
初回の右打ちは見事なバッティングだったが、状態的にはやや下降線に入ってきている。
やや体の開きが早くなってるので、甘いボールをミスショットする事が多くなっている。
但し、昨日に関しては相手の三嶋が荒れていたので仕方がない面もあるが。。。
★坂本勇人(1犠飛2犠打2四球1打点)
状態は悪くない。
外角に意識が強くなっている状況で、内角に対しても反応できている。
つまり甘いボールを逃さない状態と言える。
この状態を相手バッテリーも察知しているので、真正面から勝負せずにボール先行になる場合が多い。
その結果、四球が増えている。
そして、2度の送りバントもキッチリ決めて勝利に貢献した。
★阿部慎之助(4打数2安打1四球3打点)
決して不調とは思わないが、今の状態ではこれが精一杯という事かもしれない。
もがき苦しみながら何とか結果を残している。
昨日のテレビ中継でも触れていたが、相手バッテリーが躊躇なく彼の懐を攻めてくるのが非常に気になる。
長打の危険性が強い内角へのボールを、若いカウントからガンガン攻め込まれるのは、相手が彼を驚異に感じていない証拠とも言える。
又、彼もそのボールを捕らえるまでには至っていない。
見逃し方も良くないし、明らかに苦手にしている雰囲気を感じる。
平たく言えば、相手バッテリーが「スイングスピードの衰えを感じている事」がその理由だろう。
昨日のHRと同点タイムリーは、いずれも抜けて高めに浮いた変化球であり、4番なら打って当然のボールと言える。
よって、昨日の内容では相手バッテリーの攻め方は変わってこないだろう。
これが年齢や度重なる故障での衰えなのか?それとも一時的なものなのか?
残念ながら筆者は前者だと見ている。。。。
★亀井善行(3打数0安打2四球)
まだまだ下半身が連動していないので、合わせるだけのスイングが多い。
一瞬「これは!」と思わせる角度で打球が飛んでも、外野の頭を越えないで失速している。
しかし、徐々に良くなっている兆候は感じるので、ソロソロ結果を残すと見ている。
★レスリー・アンダーソン(4打数2安打2打点)
状態は引き続き良い。
構え→始動→トップ→スイングの一連の流れの中に「間」を感じるので、直球に対する反応も良いし、低めの変化球に対してもアジャスト出来ている。
彼は今季最高の状態にあると言える。
★村田修一(5打数2安打1打点)
彼も状態は決して悪くない。
但し、若いカウントで狙い球を絞り切れないで、中途半端な形でスイングになる事も少なくない。
元々勝負が遅いタイプだが、甘いカウント球を一発で仕留める集中力が欲しい。
決勝タイムリーは相手の失投と配球ミスに助けられた印象が強いが、彼から「自分で決める」という強い意思を感じた打席だった。
★小林誠司(5打数1安打)
バッティングについては明らかに状態が悪くなっている。
彼も体の開きが早くなって、手打ちのバッティングが目立っている。
又、この試合では配球についても疑問を感じた。
筆者が特に気になったのは「逆転HRを打たれた梶谷に対する入り方」である。
小林が要求したのは外角低めの直球だったが、梶谷が打ったのは真ん中低めの直球だった。
つまり逆球という事である。
逆球なので小林に責任が無いという見方も出来るが、この場面では絶対にHRだけは打たれてはいけない場面なので、初球から直球を選択することは危険極まりない。
小林はボールでも構わないと思っていたかもしれないが、投手心理ではランナーが溜まっている場面では、どうしてもストライクを先行したがるので甘いコースに入りやすくなる。
しかも梶谷はバットが下から出る典型的なローボールヒッターなので、外角低めを狙ったボールが逆球になるケースが一番怖い。
初球は外の変化球で様子を伺うのがベターだった。
このボールに対する反応を見てから、直球やシュートの使いどころ考えるべきだと思う。
★堂上剛裕(1打数1安打)
村田・阿部が新聞の見出しを飾るヒーローなら、影のヒーローは彼と吉川だと思っている
。
特に彼の2塁打は敗戦ムードの空気を一変させるモノだった。
★吉川大幾
相変わらず彼は「球際に強く、勝負強い」
技術云々ではなく、非常に気持ちが強い選手である。
ランナーとしては抜群のスタートとベースランニングで決勝点を奪い、守りでは絶体絶命のピンチの中で強烈な打球を処理してダブルプレーにした。
彼は決して多くのチャンスを与えられている訳ではないが、チームの大ピンチを幾度か救ってくれている。
3塁コーチ(川相ヘッド)がホームベース付近まで来ている姿を始めて見た。
首脳陣も選手も必死である。
【G投手雑感】
☆菅野智之
調子は良くもなく悪くもなくという印象。
序盤の失点については、確かに梶谷の一発は不運だったが、甘いボールだったのも事実なので彼の甘さも感じる一打だった。
その後のロペスの一発も、彼には絶対投げてはいけないコースなので不満が残る。
その後は無失点で凌いだが、DeNA打線の拙攻に助けられた側面が強い。
彼の交代を疑問視する声もあるが、個人的には妥当だと思っている。
リリーフが打たれたのは結果論である。
☆スコット・マシソン
ここ最近、簡単に直球を弾き返されている。
考えられる理由は以下の通り。
①相手バッターが彼の直球に慣れてきている事
②ボールの出処が見やすくなっている事
③スピードそのものが落ちている事
④変化球の制球が悪く狙い球が絞りやすくなっている事
他にも様々な理由が考えられるが、個人的には「ボールが出処が見やすくなっている事」が大きな要因だと見ている。
☆山口鉄也
調子は悪くないが、梶谷に投じた初球の失投が全てになってしまった。
個人的に気になるのは、彼に関しては小林との相性の悪さを感じる。
☆澤村拓一
今まで散々彼のピッチングについては触れてきたので、もはや何も論じる事はない。
今の状況ではチームが勝ってさえくれれば、彼のピッチングについては内容を論じたくない。
但し、これだけは断言できる。
「今のままでは日本を代表する投手にはなれない」
【優勝への星勘定・9月4日終了時点】
✳弊ブログでは優勝ラインを76勝と設定した。
(理由についてはリンク先《①と②》を御覧ください)
阪神 ヤクルト 巨人 広島 勝率
79勝 16勝 6敗 16勝 5敗 16勝 3敗 23勝 2敗 .5563
78勝 15勝 7敗 15勝 6敗 15勝 4敗 22勝 3敗 .5492
77勝 14勝 8敗 14勝 7敗 14勝 5敗 21勝 4敗 .5422
76勝 13勝 9敗 13勝 8敗 13勝 6敗 20勝 5敗 .5352
75勝 12勝10敗 12勝 9敗 12勝 7敗 19勝 6敗 .5281
74勝 11勝11敗 11勝10敗 11勝 8敗 18勝 7敗 .5211
73勝 10勝12敗 10勝11敗 10勝 9敗 17勝 8敗 .5140
同率で並んだ場合は?
①勝ち数の多い方が優勝
②当該チーム同士の対戦成績で勝ち越してるチームが優勝
T対G 7勝13敗 残り5試合 ✳G勝ち越し確定
T対S 12勝10敗 残り3試合
T対C 7勝10敗1分け 残り7試合
S対G 10勝10敗 残り5試合
S対C 10勝 9敗 残り6試合
G対C 9勝14敗 残り3試合 ✳C勝ち越し確定
以上 敬称略