所用で少し間が空いてしまったので、19日から21日の試合は簡単に触れていく。
そして昨日の試合については詳しく触れていきたい。
19日 対ヤクルト22回戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨 人 | 0 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
ヤクルト | 0 | 1 | 4 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | X | 10 |
★敗戦のポイント
「大竹が序盤でノックアウトされる」
巨人は4回裏が終わって既に投手を3人つぎ込んでる状況で、勝ちパターンの投手の継投にもっていくには5回表の二死満塁チャンス(9番投手に対する代打・堂上)で、少なくとも逆転せねばならなかった。
結果、この回あと1本が出ず、残りの4イニング(8回裏まで)を二人の投手(宮國・戸根)で凌がねばならなくなった。
宮國は3イニング目に捕まり、気持ちで投げるタイプの戸根も成す術がなかった。
20日 対中日24回戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨 人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
中 日 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 5 |
既にモチベーションが落ちているドラゴンズに対して、初回の5失点はあまりにも情けない。
高木勇は相手打者と勝負する前に自分を見失っていた。
打者に対して向かっていく姿勢が無くなっていた事が非常に寂しい。
残念ながら、彼の評価が著しく下がる試合になってしまった。
打線も若松に対して気持ちで負けていた。
結果をどうこう言う前に、この部分で相手に押されている事が何よりも悔しい。
21日 対中日25回戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨 人 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
中 日 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ガッツ小笠原の引退試合は巨人が勝利を収めた。
内容的には乏しい試合だったが、片岡の3ランで勝負を決めた。
G先発田口については、序盤で大量失点してもおかしくない状況もあったが、何とか「紙一重」で凌いだという印象。
22日 対阪神23回戦
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪 神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
巨 人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | X | 3 |
【イニング別雑感】
★2回表 マウンドには菅野
①福留は遊撃ゴロ
②ゴメスは四球、一死一塁
③伊藤隼は中堅にヒット、一死一二塁
④藤井は四球、一死満塁
⑤大和は空振り三振
⑥岩崎も空振り三振
立ち上がりの菅野は明らかに制球を乱していた。
しかし、阪神の下位打線は如何せん貧弱で、彼を助けてしまった。
ここで阪神が試合の主導権を奪えなかった事が後々大きく響く。
☆3回裏 マウンドには岩崎
①岡本は遊撃内野安打、無死一塁
②小林は死球、無死一二塁
③菅野はスリーバント失敗で空振り三振
④立岡は左翼フライ
⑤片岡は中堅フライ。
このイニングは巨人にとっては「ビッグチャンス」だった。
下位打線で生まれた岡本のラッキーなショート内野安打と小林の死球は致命傷に繋がるモノだった。
しかし、菅野の送りバント失敗で流れが止まってしまった。
★4回表 マウンドには菅野
①福留は四球、無死一塁
②ゴメスは中堅フライ
③伊藤隼は一塁ゴロ
④藤井は左翼にヒット、二死一二塁
⑤大和は二塁ゴロ
まだ菅野の制球は乱れていた。
藤井に対するヒットもボール先行の結果であり、苦しい状況に変わりはなかったが、ここでも8番大和が菅野を助けてしまった。
☆6回裏 マウンドには岩崎
①立岡は遊撃内野安打、無死一塁
②片岡は送りバント、一死二塁
③坂本は左翼にタイムリーツーベースヒット、巨人先制、一死二塁
④アンダーソンは三塁ゴロ、二死三塁
⑤長野は右翼フライ
坂本のタイムリーは、岩崎の現状の力では防ぎきれなかったと思う。
元々、内角への直球に対しての反応が良く、外寄りの直球に弱点がある坂本だが、ここ数試合のバッティングを見ていると、その傾向は如実に現れている。
しかし、岩崎は右打者の外角への制球は良くない。
つまり、ここに投げきれない事が全てだった。
それでも序盤はボールの勢いで誤魔化せていたが、球威が落ちる中盤以降では通用しない。
☆7回裏 マウンドには2番手の松田
①大田は左翼にヒット、無死一塁
②岡本の代打・寺内は送りバント、一死二塁
③小林は左翼越えにタイムリーツーベースヒット、2対0、一死二塁
マウンドには3番手の左腕・高宮
④菅野の代打・阿部は中堅フライ
⑤立岡は二塁ゴロ
2番手に松田が登場したのには驚いた。
現状の彼の球威ではハッキリ言って厳しい。
直球も故障前と比べて落ちてるし、変化球を投げる歳の腕の振りも鈍い。
大田・小林に完璧に捕らえられてしまった内容が全てを物語っている。
この2点目は非常に大きかった。
☆8回裏 マウンドには4番手の歳内
①片岡は遊撃ゴロ
②坂本は一塁フライ
③アンダーソンは四球、二死一塁
④長野は右中間にタイムリーツーベースヒット、3対0、送球間に長野は三進、二死三塁
⑤大田は遊撃ゴロ
歳内は変化球が全く決まらずに、苦し紛れに投じた直球を長野の叩かれてしまった。
センター伊藤の打球判断にも問題があるが、足の遅いアンダーソンをホームインさせてしまった事は阪神には想定外だったし、巨人側からすればラッキーだった。
これで勝負は決した。
【G投手雑感】
☆山口鉄也
ここに来て内容と結果が伴うようになってきた。
特にボールが全体的に低めに集まってるので、彼らしい内野ゴロを打たせるピッチングが出来ている。
あとはチェンジアップの精度を上げて、勝負処で三振を奪えるようになれば。。。
☆澤村拓一
昨日の内容も上々だった。
ストライク先行の形も取れていたし、福留・ゴメスに対して力勝負で負けなかった。
【G野手雑感】
☆坂本勇人
バッティングの状態は明らかに下降線に入っている。
外角のボールに対して右肩が落ちてバットが下から出てしまい、左肩で壁を作れていないので手打ちに見えるスイングが多い。
今の状態では外角直球を打つことは難しい。
変化球なら拾える事もあると思うが。。。
☆レスリー・アンダーソン
彼も状態は下降線に入っている。
特に懐への直球を意識しすぎて、甘いボールを仕留めきれなくなっている。
技術的に気になるのは「グリップのヒッチが大きくなっている事」
元々、ヒッチの度合いが大きいのは彼の特徴ではあるが、その傾向が特に強くなっている。
☆長野久義
一時感じられたスイング始動の「微妙な間」が無くなっている。
よって、再び「バットとボールを衝突させる」だけのスイングになっている。
これでは偶々タイミングが合う時に結果が残せても、少しでも外されてしまうと良い結果は期待できない。
☆大田泰示
昨日の岩崎に対してはタイミングが合っていた。
やはり、現状では「自分に向かってくるボール」には強いが「逃げていくボール」には弱い。
ここを変えていかなければレギュラーは難しい。
☆岡本和真
どうしても守備は不安が先行してしまうが、それでも昨日は何とか処理した。
一方でバッティングについては相変わらず「非凡な才能」を感じる打席を披露している。
勿論、まだまだスイングスピードが遅いので、一流のプロの打球を飛ばすことは出来ないが、内と外に投げ分けられてもバッティングの形を崩さないのは素晴らしい。
☆小林誠司
貴重な追加点となるタイムリーを放った。
ここまでスイングが外回りになるケースが目立っていたが、あの打席では内側からコンパクトにスイング出来ていた。
このスイングを忘れないで欲しい。
【試合総評】
試合内容を見ると阪神に助けられた印象が強い。
例えば7回表の攻撃で、阪神は7番藤井からの打順だったが、攻撃する姿勢を示さずに代打を送ったのは9番に対してだけだった。
菅野からすれば、球数的に一番苦しいイニングだったが、難なく終える事が出来た。
又、阪神打線の中ではゴメスと福留以外で、菅野に対してプレッシャーを与える打者が居なかった事も大きかった。
「彼らの前に走者をためない事」「彼らのロングヒットを避ける事」が出来れば、高い確率で無失点に抑えられると計算していた筈である。
そして巨人側に対して言いたいのは、この試合の内容ではヤクルトには勝てないという事。
ヤクルト打線は阪神のような穴は無い。
川端・山田・畠山・バレンティン・雄平の破壊力に目が奪われがちだが、8番中村の勝負強さも見逃せない。
つまり、1番から8番までの打線の繋がりが、阪神とは比べ物にならないという事。
この試合の菅野の内容では、高い確率で失点を重ねていただろう。
今季、我々巨人ファンは「新成」とは程遠いメンバーで戦う姿を見てきた。
勿論、立岡の台頭やルーキー岡本の抜擢等、新しい風もあったが、シーズン全体を見れば、以前と変わらずに中堅・ベテランに頼る戦いをしてきた。
特に打線はこの傾向が強かった。
つまり、来年以降のチーム編成が更に心配な状況にあり、そんなファンの「思い」を犠牲にしてまで、首脳陣は「4連覇」を目指してきた。
だが、優勝はハッキリ言って厳しいと言わざるを得ない。
しかし「4連覇」に拘った結果、何も残らなかったでは許されない。
最終戦の巨人対ヤクルト戦が優勝決定試合になるように、首脳陣は持ってる知恵を振り絞っ準備してほしい。
そして、実際にプレーをする選手は最後まで「戦う姿勢」を貫いて欲しい!
以上 敬称略
最後に引退する小笠原道大選手に対して一言!
「お疲れさま!ガッツ!」
あなたはジャイアンツの選手に「スピリッツ」を与えてくれました。
そして有形無形の財産を残してくれました。
「プロフェッショナル」という言葉は、あなたこそふさわしいです!!
第二の人生も「フルスイング」で頑張って下さい!
そして。。いつか。。再びGのユニフォームを