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2019 巨人打線を分析する

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前回の記事(2018巨人打線を振り返る)で、巨人打線の問題点と今後の課題を指摘したので、今回は新戦力が加わった2019年の新打線の長所や短所を様々な角度から分析していく。
尚、まだFAによる人的補償など、戦力がまだまだ流動的ではあるが、マスコミ紙上での巨人上層部の発言などから、少なくとも野手陣の大幅な戦力補強の可能性は限りなく少ないと見てるので、現在決まってるメンバーを元に分析していく。



シーズン終了後、原辰徳監督が編成権を併せ持った全権監督として新たに就任し、就任直後のドラフト会議から精力的に活動して、野手だけでもオリックスを自由契約となった中島裕之、新外国人としてメジャーで今年HR20本放っているビヤヌエバを、そしてFAでは西武の炭谷銀仁朗と、極めつけは2年連続セリーグMVPで広島の丸佳浩を獲得した。
その一方で、主な一軍経験者ではマギーを筆頭に辻東倫と、第二次原政権の期待の若手だった中井大介(その後DeNAへ入団)を自由契約に、同じく橋本到を金銭で楽天にトレードに出して伸び悩んでいた中堅選手をバッサリ切った(そしてベテランでは脇谷亮太と寺内崇幸が現役を引退を決めた)
この中では特に、不足していた左の外野手である橋本をあえてトレードに出した事には少々驚いたが、同年代の丸が入団した事実を目の当たりすれば納得するトレードだった(益々出場チャンスが減る状況となるので、故郷のチームに出したという事だろう)
一方で、マギーをリリースした時は、個人的には「左の強打者」という条件で新外国人獲得に動くと見ていたが、どうやら球団はそこに固執しないで、去年メジャーで20発放ち、まだ27歳と伸び盛りの右の大砲ビヤヌエバの能力を買って選択したようだ。冒頭でも書いたように、まだFAによる人的補償の可能性が最大で2名あるので、野手編成もまだまだ流動的ではあるが、とりあえず来シーズンの巨人打線を私なりに考えていく。




★2019 スタメン候補(太字は左打者)
捕手  小林、炭谷、阿部、大城
一塁手 岡本、ビヤヌエバ、中島
二塁手 吉川尚、田中俊
三塁手 ビヤヌエバ、岡本、中島
遊撃手 坂本勇
左翼手 ゲレーロ、亀井、重信、松原
中堅手 
右翼手 陽、長野、亀井
シーズンが進んでいけば故障や不調などで、上記にいない選手がスタメンで起用されるケースも出てくるかもしれないが、開幕から交流戦までは余程のイレギュラーがない限り、このメンバーでスタメンを構成するだろう。



★2019 打順 Aプラン
1➅坂本勇人
2➃吉川尚輝
3⓼丸佳浩
4➂岡本和真
5➄ビヤヌエバ
6➆ゲレーロ
7⓽長野久義(陽)
8➁小林誠司(炭谷銀仁朗)
~ポイント~
・恐らく、現時点では最も考えられるオーソドックスなオーダーで、7番、8番のところが流動的だが、基本はこの形と思われる。
・どちらかというと上位打線は高い出塁率と平均以上の走力が売りで、クリーンアップ以降は繋ぐ事よりもHRによる得点が期待できる布陣となっている。
・キャンプも始まっていないので何とも言えないが、ここまでの監督の発言を聞いてると「理想はサード岡本」「但し現状ではファースト岡本」という感触を持っている。
若い岡本に負担を与えない為に、当面は慣れたファーストで起用すると見ている。
・小林と炭谷の打力の比較は、過去の数字上の比較上ではそんなに大きな差はないが、去年の両者のバッティング映像を比較して見ると技術的には炭谷の方が上で、小林のバッティングは大幅な修正が必要と見ている。
但し、どちらをメインに起用するべきかは、エース菅野との相性も考慮せねばならないし、現時点では何とも言えない。
ただ、小林が開幕からスタメンを奪うためには、オープン戦からバッティングでもアピールしていかないと、監督は「新しい駒」を先に使うことになるだろう。
・捕手に再び挑戦する阿部の起用法は、終盤の競った展開で代打として出場し、そのまま「抑え捕手」で起用されるケースが出来るようになればチームにとってこの上なく有り難いが、現実的にはまだまだ不透明で何とも言えない。
・ライトはポジション争いが激化するだろう。恐らく開幕から暫くは長野と陽のどちらかをメインに起用し、亀井はサブにまわる可能性が高い。
そして、若手枠という事で松原と重信の台頭を期待したいところだが、両者ともに強肩とは言えないので、監督がライトのスタメンで起用するとは考えずらい。
あるのならゲレーロが不振で「煮詰まってしまったレフト」か、又は監督が思い切ってセンター丸をライトにコンバートしてセンターを若くて活きの良い重信や松原を起用する形になるのか?(まあ。。現実的には可能性は低いが。。)
~長所~
・ポイントゲッターとして最も期待する4番岡本、5番ビヤヌエバの前に、出塁率が非常に高い坂本と丸を置き、しかも両者の間に俊足好打の吉川尚を置くことで、ビッグイニングが期待できる。
・2番と8番を除いて何処からでもHRによる得点が期待出来る。
~短所~
・4番以降の走力が平均以下で、しかも新外国人が並ぶ打線なので細かいサインプレーを用いた緻密な策が取れない。
・待望の左のスラッガーである丸が加入したものの、やはり4番以降は右偏重で、しかも5番、6番、7番は「フリースインガー」が並ぶ事が多くなるので、前回のブログで指摘したように「同じ投手に何度もやられたり」「同じパターンの配球で簡単に打ち取られたり」など、まだまだ相手バッテリーからすれば対処しやすい打線とも言える。



★2018 打順 Bプラン
1➃吉川尚
2⓼重信(松原)
3➅坂本
4➂岡本
5⓽丸
6➄ビヤヌエバ
7➆ゲレーロ
8➁小林(炭谷)
~ポイント~
・この打線が組めるようになれば、打線に関してはカープと五分以上の力関係になると思う。
但し、この打線の肝となる1番吉川尚、2番重信または松原が、来春のキャンプで急成長し、オープン戦でも今年の岡本のように有無を言わせない活躍を見せないと実現しない。
はっきり言って現状では絵に描いた餅にすぎないが、この打線が実現したらG党のワクワク感は半端ないだろう。
・岡本の周りを坂本と丸で支える形になれば、4番岡本の未来はより明るいモノとなる。



【総評】
・やはり、こうやって巨人打線を細かく見ていくと、弊ブログでは散々指摘してきた「新外国人は左のスラッガータイプ」が、どうしても必要だと今でも痛感してるが、右のビヤヌエバ(MLBでは右投手に弱いという嫌なデータがある)の獲得が正式に決まってるので仕方がない。
だが、現有戦力で去年よりも得点力を上げるためには、少なくとも4番を任せられる岡本が、他球団の徹底マークをかいくぐって去年並みの成績を残していかないと話にならないし、その為には彼の前後を任せられる選手のサポートが非常に重要となる。
・一方で岡本、ビヤヌエバ、ゲレーロがそれなりに結果を残して固定されると、今年と比べて代打陣の層が圧倒的に厚くなる。
左は阿部と亀井、右は中島と陽(長野)という強力なベテランが控えているので、競り合いの中で迎えた終盤や、ダメ押しが欲しい中盤以降で活躍が期待できる。
そして、そのあたりの選手起用、駒の使い方、用兵に関しては球界屈指の手腕を持つ原監督ならば、彼らのモチベーションを保つ為に時々スタメンで起用したり、あっと驚くタイミングで起用する事も十分にありえるだろう。
・原監督は過去の戦績・実績を振り返っても「持ち駒に困らないくらいの戦力」を有している時は、本当にチームの導き方が上手いモチベーターなので、個人的には不安よりも期待の方が打線に関しては先行している。
まあ、優勝するためには投手陣の整備も絶対に必要ではあるので何とも言えないが、少なくとも打線の強化という課題については、前段で書いた不安はあるもののそれなりに前進したと思う。

以上 敬称略
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コメント

  1. ドレドレッド より:

    橋本がトレードに出された時点で丸の移籍を確信したカープファンです。

    いきなり申し訳ありません。

    もし万が一丸が巨人を断っていたら(そんなことはないでしょうが)
    どうなっていたのでしょうか?
    水面下の交渉の時点で色々決まっていたとは思いますが、意味ないですが私が丸の立場なら、橋本のトレードや、戦力外・ドラフトを考えても丸の入団を前提にことが進んでいる中では到底ドタキャンは出来ない状況になりますよね。

    決まったことに対して、まぁ中々大々的に発表出来ないのは現状でしょうが
    それを隠し、あたかも残留も有りと仄めかされたのが一番辛いところです。
    結果として、悩んでないんじゃん!!と映りますしね。
    可能性は限りなく少なくてもファンとしては期待しまった分、どうしても喪失感が大きくなります。

    まぁ今回の件はどうすれば良かったの正解はないと思いますので、今後は移籍金制度が出来ると、カープファンの

    拾い物になりますが

    例えばAランクの選手が5年35億で移籍した場合

    ①移籍先の球団は、旧球団に契約総額の20%を移籍金として払う。今回の場合は7億

    ②移籍先の球団は、旧球団に契約総額の10%と次年度ドラフト1位の権利を移譲する。今回の場合3億5千万+次年度ドラフト1位指名権

  2. ドレドレッド より:

    すみません。
    途中で送信してしまいました。

    続きになりますが
    今後は移籍金制度が出来るとカープファンの溜飲も下がるかもしれません(笑)

    長々と失礼致しました。

  3. Kametta947 より:

    ビヤヌエバが鍵でしょうか?
    フリースインガーって言われているようですけど…下位打線に右のフリースインガーが並んでしまう…(汗)…
    まぁ…外国人は来てみないとわかりませんが……

    小林と炭谷はツープラトン、亀とナカジが代打の切り札(その後守りも…)慎之助がジョーカーならば若手を使うことも出来るのでは?と思います。

  4. より:

    ご無沙汰しております。
    前のブログで時折お邪魔しておりました。
    最近コチラで再開されたのを知り、今シーズンの記事等読ませていただきました。

    2019年は特に丸選手の加入で、ジャイアンツの攻撃がより楽しくなりそうですね。
    プランAは「適材適所」という印象ですね。
    プランBは丸選手をいきなりライトへ回して、重信選手(松原選手)をセンターですか。
    こちらも面白いですが、丸選手はそのままセンター、重信選手・松原選手はレフトで争う形の方が起用の柔軟性があるような気はしますね。
    (松原選手はライトもアリ)

    この「レフトで争う」というのは、センターは外野の要で固定されることが理想ですし、ゲレーロ選手がシーズン通して起用されるか少し疑問を持っています。
    一番は「枠の関係」ですね。
    野手をここまで補強して、投手はそのまま、というのは無いと思いますので。
    特にクローザーですね。

    ということで、私は1~5番はほぼ固定、6~8番は流動的になると予想してます。

  5. Gアンツ より:

    お疲れ様です。
    これ以上の野手の補強がなければ恐らくはこういう形の打線にはなるのでしょうね。
    鍵を握るはやはりゲレーロ、ビヤヌエバでしょうね。
    彼らの成績が良ければ下位の厚みがもの凄く増して今季の広島の得点力をも凌駕するでしょう。
    しかし似たタイプの打者が並ぶことの弊害は前回記事でもご指摘されていましたが今季の失敗を活かした陣容であるとは思いにくいですよね。
    やはり丸を獲得したといっても左の強打者がもう一枚足りないということです。
    現有戦力の中では捕手で阿部、大城、宇佐見を起用できる時だけがその穴埋めになるのでしょうが…
    亀井も年齢等を考えれば年間通しての活躍は難しいでしょうし、やはりビヤヌエバが左ならと思ってしまう次第ですし楽天を自由契約になったペゲーロにという思いも出てきます。
    ないものねだりをしても仕方ないのでゲレーロには今季の悔しさをバネに発奮してもらいビヤヌエバには右左は関係ないというような活躍を期待したいですね。
    金子の日ハム入りが決まりましたがジャイアンツの来季の投手編成も気になるところですね。

  6. はい、FAは選手会が望んだ権利なので無くせないでしょうから、改革するなら移籍金ではなくドラフトとの連動でしょうね
    個人的には今の制度には疑問を感じてるので、もっとCクラスの選手が宣言しやすくしたり、野球界の活性化という意味でドラフト指名権とFAをリンクさせるほうがベストだと思っています。

  7. ベテランを切り札として残す展開が多くなれば間違いなく上位争いでしょうね
    その場合は最低どちらかの外国人も活躍している訳ですし、外野の一角を若い選手のお試し枠として使えるかもしれません。
    原さんなら十分ありえますね。。。

  8. こちらこそご無沙汰しております
    ゲレーロは当面は使わざるを得ないと思ってるので、交流戦までは若手のチャンスは少ないかもしれません
    ですが、個人的には必ず重信と松原にもチャンスがあると思うので
    それを今年の岡本のようにモノに出来るか?
    来年は彼らの野球人生がかかってます。。。

  9. やはり、両外国人が打線の大きな鍵でしょうね
    原さんがどこまで我慢できるか。。。。
    出だしが良ければ暫く使われると思ってますが果たして。。。