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【試合総評】先取点を何がなんでも奪いに行け!【セ公式戦 TvsG 16・17回戦 7月21・22日】

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ビジターゲームでは、相手に先取点を奪われると勝てそうな雰囲気を全く感じない。
勿論、打線に問題があるが、この点について今さらジタバタしても仕方がない。
少なくとも筆者は、今年のG打線に対してこれ以上期待しない。

 123456789
巨 人0000000011
阪 神00000200X2
 123456789
巨 人0000101002
阪 神30000100X4


前々回の記事で触れたが、今年のGは「守り勝つ野球」しかないと思っている。
先取点を奪う事を絶対条件とし、少ない得点を最後まで守り抜く試合を続ける他ない。 
その為には、わずかな守備の綻びも許されないし「球際の強さ」も求められる。
そういった観点で上記2試合を振り返れば、Gは明らかに守り負けていた。

第2戦の杉内については、状態そのものは「可もなく不可もなく」という評価が妥当だと思う。 
5回まで無失点で切り抜けたのは、杉内云々という訳ではなく、単純にタイガース(以下T)が打ちあぐねていたという事。
つまり、今季T戦初登板の彼に対して、苦手意識が強いT打線が捉えきれなかったという事である。

G打線については、火力不足を嘆いても仕方がないので触れないが、あれだけ序盤からチグハグな攻撃を続けていたらメッセンジャーを攻略できる筈がない。
確かにメッセンジャーも良かったが、少なくとも1点(先取点)は取れる「運」は序盤に有った。
その運を自ら手放してしまえば、中盤以降「無双状態」に入った彼を捕まえる術はない。
最終回に「明らかに状態が悪い呉」から1点奪うのが精一杯の反撃だった。
(最後の場面で中井を代打に送ったが、どう考えても今の状態なら大田の方がベターな選択だと思う)

第3戦については、初回の3失点が全てだったと思う。
勝つ為には先取点を奪わなければならないGが、自滅で相手に得点を奪われていては話にならない。
大きな分岐点となった立岡のプレーについては、確かに難しい打球判断ではあるが、元々球際に弱い彼なら十分あり得たプレーである。
それはGベンチも承知の上で彼を起用している(その証拠に試合終盤で松本哲を守備固めで起用している)
そして「明らかに劣化している能見」から1点しか奪えない事実は、何とも寂しい限りだが、この点についても今さらどうこう嘆いても仕方がない。 

次に気になった選手の状態を書き記しておきたい。

★阿部慎之助
6番という打順がそうさせているのかもしれないが、明らかに1発狙いのスイングが多い。
筆者は、それ自体については「反対ではない」
後を打つのが村田・キャッチャー・ピッチャーなので、彼がヒットで出塁しても相手バッテリーにプレッシャーを与える事は出来ない。
村田に「一発の怖さ」が有れば別だが、今の村田のスイングなら期待出来ない。

だが、その1発狙いが原因でバッティングを崩してしまっている印象が強い。
右肩が早く開いてしまい、膝が割れるのも早いので「壁」を作れていない。
こうなると当然ボールの見極めが早くなって低めの変化球に対応できないし、下半身が使えないので上体が流れてしまっている。

★村田修一
既に「ホームランバッター」としての面影が完全に無くなっている。
それを象徴する場面が、6回裏・2アウト・ランナー1塁で起きた。
この状況なら、HRバッターは絶対1発を狙う筈だが、彼は初球の外へのチェンジアップを軽打(センター前ヒット)した。
一見ヒットを打ったのだから称賛されても良いが、果たしてGベンチが期待していたバッティングだったのだろうか?

このイニングの能見は明らかに「限界」を迎えてボールが高めに浮いていた。
特にカウント球はコースを意識するボールが多く、逆に言えば甘くなれば十分一発を狙える状況だった。
しかし、村田は初球のチェンジアップに手を出した。
少なくとも筆者は失望感しか残らなかったし、Gベンチが仮にこのバッティングを喜んでいたのなら、村田に再び4番を任す事は無いだろう。
つまり、既に「打者・村田」への期待感が薄い事を意味している。

★亀井善行
彼の悪い癖が再び現れている。
泳いで空振りする事を必要以上に恐れて、全てのスイングでタイミングが遅れてしまっている。
調子が良いときは、若いカウントと追い込まれた状況で使い分けているが、今は初球から差し込まれてしまっている。
彼には「空振りを恐れるな」と言いたい。
特に若いカウントでは狙い球を絞って、多少強引になっても前で捉えて右中間方向への打球を狙って貰いたい。

そして、その狙い球以外のボールには手を出さないこと。
今の彼は「何でも飛び付いてしまっている」
 
以上 敬称略