ジャイアンツの春季キャンプは一次キャンプの宮崎、二次キャンプの沖縄ともに例年よりも好天に恵まれ、順調に練習メニューを消化する事が出来ている。
又、ここまで大きな怪我をする選手もなく、とりあえず原第三次体制は順調な船出となった。
そして、いよいよ明日から注目の対外試合が始まり、ここからが一軍枠ボーダーライン上の若手にとっては本格的な競争の場となり、新外国人やルーキーなどの新戦力組の特徴も少しずつ明らかになってくる。
【練習メニュー】
【一ヵ所バッティング雑感】
※打席➀➁はランナー2.3塁、カウント2-2の状況で対戦
※打席➂➃はランナー2塁、カウント2-2の状況で対戦
※打席➄➅はランナー1塁、足を使った攻撃を想定した対戦(連続ファールで強制終了の場合あり)
※中継が始まった時には既に開始していたので、吉川光夫の投球時の一部結果で未確認な内容がある。
★ 陽岱鋼
➀真ん中直球を空振り三振(吉川光)
➁真ん中カーブを合わせてライト線へのヒット(吉川光)
➄ヒットエンドランで外角低めのチェンジアップを空振り三振(高橋優)
➅ヒットエンドランで真ん中直球を空振り三振(高橋優)
・➁の打席を除けば相変わらず???を感じるバッティングで、このようにアッサリした内容を続けられると、首脳陣は上位で使おうとは決して思わないだろう。
★ ビヤヌエバ
➀内角直球に詰まってショートフライ(吉川光)
➁内角低めスライダーを空振り三振(吉川光)
・内角球に対してやや窮屈なスイングが続いていた。
★ ゲレーロ
➀外角高めの直球を空振り三振(吉川光)
➁真ん中直球を空振り三振(吉川光)
・集中力を感じない打席が続き残念だった。
★ 阿部慎之助
➀真ん中直球を合わせてセンター前ヒット(吉川光)
➁外角スライダーに合わせただけのレフトフライ(吉川光)
・相変わらずバッティングテクニックは錆びついていない。
・一方でスローイングはまだまだ調整する必要性を感じた。
★ 亀井善行
➀外角カーブを見逃し三振(吉川光)
➁真ん中直球に差し込まれてレフトフライ(吉川光)
➄ヒットエンドランで外角高めボール球のスライダーを強引に引っ張って一二塁間をゴロで抜けるヒット(高橋優)
➅外角低めボール球の直球を見逃して一塁走者が盗塁失敗(高橋優)
・吉川光に対してはベストボールを連発されて厳しかった。
★ 中島宏之
➀ファールで粘った後に最後は真ん中低めのカーブを空振り三振(吉川光)
➁外角低めの直球に合わせてセンター前ヒット(吉川光)
➄ヒットエンドランで内角低めのスライダーをファールした後で交代(高橋優)
➅ヒットエンドランで外角低めのチェンジアップをファールで交代(高橋優)
・まだまだ上体で合わせるだけのスイングなので、調整度合は他選手と比べると遅れている印象が強い。
★ 炭谷銀仁朗
➀外角低めの直球を空振り三振(吉川光)
➄ヒットエンドランで真ん中低めの直球を捉えて右中間突破の二塁打(高橋優)
➅ヒットエンドランで外角高めボール球の直球をファールにして交代(高橋優)
・➄のバッティング内容はベテランらしく見事だった。
★ 丸佳浩
➀外角直球を空振り三振(吉川光)
➄ヒットエンドランで外角低めのスライダーを空振り三振(高橋優)
➅ヒットエンドランで内角高めボール球のスライダーを空振り三振(高橋優)
・➀は吉川光のベストピット、➄➅はヒットエンドランで明らかなボール球に手を出さざるを得ない状況での空振りは気の毒だった。
★ 岡本和真
➀外角低めのチェンジアップを空振り三振(吉川光)
➄ヒットエンドランで真ん中低めのチェンジアップを拾ってセンター前ヒット(高橋優)
➅ヒットエンドランで内角直球を捉えて右中間突破の二塁打(高橋優)
・➀は吉川光のベストピッチで三振、➄➅はケースバッティングで見事なバットコントロールを披露した。
★ 坂本勇人
➀内角高めの直球を捉えてライト前ヒット(吉川光)
➄ヒットエンドランで内角低め直球を空振り三振(高橋優)
➅真ん中スライダーを空振り三振(高橋優)
・➄➅は高橋優のボールにタイミングが合っていなかった。
★ 小林誠司
➂真ん中低めのスライダーをバットの先でショートゴロ(澤村)
➃外角低めのスライダーに合わせただけのピッチャーゴロ(澤村)
➄ヒットエンドランで外角高めボール球の直球を空振り三振(高橋優)
➅ヒットエンドランで内角低めの直球に差し込まれながらもセカンド進塁打(高橋優)
・➂➃は澤村の切れ味鋭いスライダーに対して当てるのが精一杯だった。
★ 吉川尚輝
➂真ん中直球に差し込まれてレフトフライ(澤村)
➃外角低めのスプリットを空振り三振(澤村)
➄真ん中低めのスライダーに合わせるがピッチャーゴロ(高橋優)
➅ヒットエンドランでで内角低めのチェンジアップを空振り三振(高橋優)
・➂➃の打席は追い込まれた状況の中でスタートしたが一球で討ち取られ、見栄え悪く淡白に見えてしまった。
★ 立岡宗一郎
➂真ん中低めのスライダーを空振り三振(澤村)
➃外角直球を見逃し三振(澤村)
・澤村に完全に力負けしていた。
★ 松原聖弥
➂外角高めの直球に合わせて三遊間ヒット(澤村)
➃真ん中高めの直球を空振り三振(澤村)
・➂のヒットは合わせただけのスイングで、全体的な内容は澤村に貫録負けの印象。
★ 山本泰寛
➂外角低めの直球を見逃し三振(澤村)
➃内角低めのスプリットを当てただけのサードゴロ(澤村)
・澤村のボールに対して当てるのが精一杯という内容だった。
★ 和田恋
➂外角低めのスライダーを空振り三振(澤村)
➃外角直球に差し込まれてセカンドゴロ(澤村)
・➀は外角直球でファールを打たされ、直後の逃げていくスライダーに簡単に手が出て空振り三振という内容では、厳しい評価をせざるを得ない。
★ 田中俊太
➂真ん中高めのスライダーを捉えてセンター前ヒット(澤村)
➃ボールを見極めて四球(澤村)
➄ヒットエンドランで真ん中低めのスライダーを引っ掛けてファーストゴロ(高橋優)
➅ヒットエンドランで外角直球を引っ掛けてピッチャーゴロ(高橋優)
・吉川尚とのセカンドポジション争いは、このケースバッティングが終わった段階では吉川尚よりも一歩リードしている印象
★ 大城卓三
➂内角低めのスライダーを空振り三振(澤村)
➃真ん中直球を空振り三振(澤村)
・澤村に対して追い込まれた状況では厳しい。
★ 吉川大幾
➂ボールを見極めて四球(澤村)
➃真ん中スライダーを見逃し三振(澤村)
・➂のような打席を増やせば打席の機会も増えていくだろう。
☆投手
☆ 吉川光夫(大城とのバッテリー)
・打者17人31球5安打9奪三振(スポーツ報知ツイッターでの情報)
・直球は指のかかりが良く、殆ど抜けることなく素晴らしい球質だった。
・変化球もカーブ、チェンジアップがまずまず低めに決まって安定感があった。
・セットポジションでの投球だったが、ボールの威力・制球に落差を感じなかった。
・配球としては直球で打者を押し込んで、低めの変化球を振らせる形が多かったが、ほぼ狙い通りの投球が出来ていた。
☆ 澤村拓一(阿部、炭谷とのバッテリー)
・打者18人35球2安打7奪三振
・直球の質感は抜群で抜けたような軌道(ショート回転)は殆どなかった。
・変化球は横に滑るスライダーが打者の手元で鋭く変化していたので、打者は面食らった様子で全くタイミングが合っておらず、スプリットも低めにしっかり制球されていた。
・文句のつけようのない内容で「ニュー澤村」を強く印象付けた投球だった。
☆ 高橋優貴(大城とのバッテリー)
・打者20人31球4安打8奪三振
・他の二投手と違って、相手が足を絡めた攻撃を仕掛ける状況での投球なので、結果は殆ど参考にはならない。
・直球の質感は前回の紅白戦登板時よりも良かった。
・スライダーとチェンジアップも低めに決まってまずまずの内容。
【総評】
・➀➁➂➃はカウント的に投手が圧倒的に有利な状況からの打席なので、特に経験が浅い若手野手には厳しい結果となるのはある程度致し方ない。
・➄➅に関しては打者は縛りがある打席(エンドラン、単独盗塁など)なので、投打ともに結果は参考外と見てよい。
・登板した三投手に関しては全員合格点を与えられる内容だと思うが、特に吉川光と澤村の投じたボールは非常にハイレベルで、勝ちパターンのセットアッパーとしても大いに期待出来る内容だった。
・高橋優は変則的な状況での登板だったので、どうしても変化球が多くなるのは致し方ないし、時折見せていた直球は前回よりも切れを感じた。
・又、セットポジションでも特段落ちるような感じはなかったので、実戦で力を発揮する投手という評価は更に高まった。
・打者陣に関しては、今日のような様々な状況判断を求められる一ヵ所バッティングで、その内容を評価するのはなかなか難しいが、実戦で使える選手として内容が良かった若手は田中俊・岡本あたりで、ベテラン組では中島の調整遅れ、陽岱鋼の相変わらずの淡白さが気になった。
以上 敬称略
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コメント
詳細レポートいつもありがとうございます。仕事でリアルタイムで見れないので録画を見るときに重宝しております☺
hideoさんの見立てでは吉川光夫は一年間リリーバーで通用しそうですかね?
日ハム最終年?のクローザーみつおがイマイチだったのに加えて四球から自滅するタイプなので接戦時に心配な面もあるのですが、昨シーズンのリリーフで見せた速球とパワーカーブのコンビネーションは凄かったので期待値は高そうです。
更新お疲れ様です!
まだ型が見えていない勝利の方程式に組み込まれて欲しい吉川(光)と澤村の状態が良いのは朗報ですね。
後は吉川(光)は1シーズンリリーフというのは経験がないですし、澤村も去年は序盤の状態が良かった時の酷使で調子を落として崩れてしまったので、1シーズン戦える体力があるかどうかですが…
今年の首脳陣は特に勝ちパターンに関しては、考えて使ってくれる事を期待(水野コーチからは回跨ぎもあるみたいな不穏な発言もありますが…)したいですね。
正直言って、まだまだ吉川光のリリーフ転向には懐疑的ですが、それは仰る通りメンタル面にやや難があるというか、一気に崩れる危うさというか、そういう心配は残ってます。
但し、これは予想外でしたが、セットでの投球でもボールの威力が落ちなかった事、全体的にしっかり意図するボールを投げ切っていた事。
これは近年の中では見られなかった事なので、期待感は出てきました。
問題は開幕から良いスタートを切れるかでしょうね
そこで波に乗れば・・・。
仰る通りで、彼らを酷使しないような層の厚みをこれから構築していけるか?
ここがしっかりしてくれば彼らも好結果を生むと思ってます。。。