読売ジャイアンツは、本日の正午に沖縄キャンプを打ち上げ、土曜日から本格的なオープン戦へと突入する。
そこで今回は、今キャンプの総括として各選手を評価していく。
今回は投手編、明日は野手編で2回に分ける。
各選手の雑感は、キャンプ・オープン戦のモノと被る部分が有るが、そこで触れなかった点にも言及したい。
また、妄想と偏見がタップリ入った評価となるが、そこは御容赦願いたい。
*評価はA・B・Cの三段階
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【投手編】
★菅野智之 B
肘の故障明けにも関わらず、順調な調整でキャンプを終えた。
例年と比べると若干仕上がりのペースが遅いが、全く問題ない。
現状は若干肘が下がり気味で、直球がシュート回転してるが、今後微調整してくるだろう。
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★澤村拓一 A
今シーズンはリリーフに配置転換されるが、しっかり実戦でも結果を残した。
直球もシュート回転する事が殆ど無く、変化球も制球が良いし、バッターの近くで変化している。
唯一の不安としては、ランナーを貯めた場面での投球に変化が出てこないのか?
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★内海哲也 B
例年通り順調にキャンプを終えた。
年齢的にも円熟期に入ったので、例年と比べて大きな差はない。
去年見ていて感じたのは、大きく曲がるスライダーの精度が良くなかった事。
打者の反応から推察すると、若干曲がりが早くて制球も悪かった。
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★杉内俊哉 A
近年フォームのバランスを崩す事が多かったが、修正して固める事に成功している。
今年から本格的に解禁したカーブも良い。
この状態のまま、もう少し直球にスピードが出てくれば12勝以上も期待できる。
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★山口鉄也 C
肘の故障明けでスロー調整に終止した。
実戦で投げていないので当然C評価になるが、調整は思惑通りに順調に進んでいる模様。
彼の場合はポジティブな意味で捉えている。
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★大竹寛 C
彼も肩の故障明けだが、キャンプ当初から意欲的に投げ込んでいた。
だが、実戦に入ると調整不足が露呈し不安を残している。
元々春先は調子が上がらないタイプなので、あまり心配していないが、焦って故障再発だけは絶対避けたい。
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★スコット・マシソン B
例年以上に体調が良い様子が伺われ、キャンプ前半から意欲的にブルペン入りしてる。
ここまでの実戦登板を見ていると、去年よりもコーナーを意識したピッチングに見える。
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★西村健太朗 B
今年から先発に配置転換となる。
実戦では初球の入り方とカウント球に苦労しているが、総じて低めに勢いのあるボールを集めている。
元々はカーブも投げられるので、先発としてやっていくなら、このボールを有効に投球の緩急もつけていきたい。
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★マイルズ・マイコラス B
まだまだ調整途上ではあるが、打者の内と外に投げ分けられる制球力をアピールしている。
直球のスピードは、恐らく夏場には最速150キロ程度まで上げていくと思う。
去年痛めた肩も不安を全く感じさせていない。
課題は走者を出してからのピッチングになる。
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★青木高広 C
実戦当初はボールのキレを全く感じず不安を感じた。
しかしキャンプ最終盤の実戦では、かなり状態を上げてきたので不安を若干解消した。
彼も34歳なので、その点は考慮しないといけない。
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★今村信貴 B
ボールのキレ・制球は良くなっている。
フォームを見ても、悪くなるとキャッチャー側に早く突っ込んでしまう癖があったが、かなり修正されている。
球持ちの良いピッチャーが陥る難題が修正されつつある。
課題はチェンジアップとフォークボールの精度。
どちらか一つでも自分のモノに出来れば、ローテ入りも見えてくる。
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★アーロン・ポレダ B
入団前の予想よりも制球が纏まっていた。
直球は実戦を積み重ねていくうちに、もっと速くなるだろう。
メジャーでは155キロを越えるボールを投げていた。
スライダーは低めに集まっていたが、チェンジアップの精度は若干怪しい。
今後の大きな課題は、フィールディングと走者を出してからの投球になる。
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★小山雄輝 B
フォームにゆったり感が出てきて、投げ急ぐ癖が修正されている。
実戦が始まるまでは大きな期待を抱かせた。
だが実戦に入ると、フォークが思うように決まらず苦しむケースが多かった。
去年の同時期はファーム落ちして苦しんでいたが、明らかに当時とはレベルが違う。
今の苦しみは二桁勝利を目指す過程の苦しみである。
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★宮國椋丞 C
残念ながら去年の同時期と比べても成長した姿を感じなかった。
フォームも固まってるとは言えないし、ボール自体のキレや制球も良くなっていない。
現状では彼が目指すピッチングスタイルの完成形が見えていない。
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★高木勇人 A
プロの雰囲気に徐々に慣れ、腕もしっかり振れてきた。
予想以上に制球力が高く、キレの良いボールを打者に投げ込んでいる。
最も良いのは右打者外角のボールの出し入れ。
145キロの直球と、横に鋭く曲がるスライダーが素晴らしい。
持ち球は他にもフォーク・シュート・カーブと多彩。
先発投手陣の状態次第では彼を使う選択肢も面白い。
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★久保裕也 C
ベテランの年齢に入り、2月は当然調整途上にある。
特に直球のキレがまだ無いので、今の状態で打者を押さえ込むのは厳しい。
去年は故障明けの彼を、40試合以上登板させざるを得なかった投手事情だったが、今季はじっくりファームで調整して、状態を仕上げてから1軍で投げてもらいたい。
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★笠原将生 A
年々確実に進化している。
特に今キャンプでは変化球の精度が確実に上がっている。
驚いたのは、去年は叩きつけていたフォークを、カウントを稼ぐボールと、低めに落として空振りを狙うフォークの、2種類使い分けが出来ている事。
カーブとスライダーも、カウントを稼げるボールに仕上がりつつある。
これに去年良くなった直球の威力と精度を加えたら、勝ちゲームのリリーフに加わっても、決して他と見劣りしない。
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★江柄子裕樹 C
良く言えば「纏まってる」悪く言えば「特徴がない」
そんな投手になりつつある。
それでもブレーキの効いたカーブ、懐を抉るシュートは使い方次第では面白いボール。
しかも直球が最速140キロ中盤まで出るし、フォークも持っている。
これだけの武器を持ちながら何故結果が出ないのか?
早く自分で答えを出さないとチャンスは無くなる。
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★戸根千明 A
ルーキーながら、見事な投げっぷりとマウンド上での落ち着きは、リリーフ向きと言える。
直球は140キロ前後だが、低めにしっかり集まる。
スライダーもかなりレベルが高い。
左で変則的なスリークウォーターなので、左打者にはかなり驚異になる。
しかもそれだけではなく、チェンジアップの抜けも非常に良いので、右打者にも勝負出来る力を持っている。
シーズンに入って、もう少し直球にスピードが乗ってくれば、チームにとって山口の負担を減らす大きな戦力になる。
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◆超激辛キャンプMVP◆
笠原将生
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~現時点で1軍登録12人を選ぶ~
★先発
菅野・内海・杉内・マイコラス・小山
★中継ぎ
西村(6人目先発)・マシソン・戸根・高木勇
笠原・ポレダ
★抑え
澤村
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~漏れた主な投手~
・大竹・久保は今後の調整次第
・山口は4月中は我慢させる
・今村・宮國は先発で使いたい
・青木はポレダと戸根の状態次第
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以上 敬称略
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【G】春季キャンプ総括~投手編~【超激辛キャンプレポート2月26日】
