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G期待の高卒3年目左腕 今村信貴について

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去年プロ入り二年目で初勝利をあげた今村
私が初めてジックリ見たのはプロ入り初年度の秋の二軍戦
八月末日に二軍でノーヒットノーランを達成したと聞いたので注目してみた
その時の印象はまずフォームが高橋尚成に似ている 笑
そして投球の感想としては『2~3年内の一軍先発は厳しい』と率直に感じた
理由としては直球は手元での伸びをあまり感じなかった事
スライダーの曲がりも早く打者が悠然とボールと判断していた
又、フォークを投げるときは明らかに緩い腕の振りで打者は手を出さない
調子が悪かった事を差し引いたとしても
何でこのピッチャーが二軍とはいえ『ノーノー』を達成したのか疑問だった
ただ唯一評価したのがギリギリまで体を開かないで
相手のタイミングで待たれないように腕を遅く出すような意識を感じた
俗に言う『球持ちの良い投手』であると言うこと
これは若いピッチャーは簡単に出来る事ではないし
若い投手なら通常より速いボールを投げたがり
無意識に体を早く開いて投げてしまうのが普通の感覚
当然スピードはアップしてもボールの出何処は見易い訳なので
プロの打者に簡単に痛打される
こうして打たれながらその欠点を直していくのが高卒投手の通る道だが
彼は最初からそれを意識していた事になる
この点は率直に素晴らしいと思っていたが。。。。
その後、去年の春季キャンプ、オープン戦を見たが
その時は『スローカーブも投げるんだ』位の印象
(実際は高校の時から投げていたらしい)
で直球、スライダーはまあまあ良くはなってるかな。。。という感想だった
私のなかではこの時点でもこの程度の評価でしかなかった
それがである。。。
プロ入り初登板となったズムスタでの広島戦の投球は
負けはしたが非常にポジティブな印象を受けた事と同時に
『この進化の度合いは何だ?』と驚いた
まず驚いたのがスローカーブの制球力が格段に上がったこと
初登板時はボールが多かったが僅かに高低が外れる程度までレベルアップ
(2度目の先発ではキッチリ修正していた)
あのスローカーブは他の持ち球の効果を倍増させる素晴らしい球
先発が役割ならより使っていける球なので更に磨いて欲しい
次にスライダーの変化が打者の手元により近くになったこと
フォークボールも良い制球と落差で打者を振らせていた
チェンジアップも有効球になりつつある
これら変化球の精度はキャンプ、オープン戦の時と比べると格段に進歩
そして一方で入団当時からの良い面(球持ちの良さ)も失っていない
打者からすれば非常に絞りづらい投手だろう
但し、当然課題はある
まず当面の課題はスタミナである
投球数80球程度から徐々に制球力を乱しているので
勝てる投手になるには明らかにマイナス部分なので体力アップは必須
もう一つは直球の切れとスピードにもうワンパンチ欲しい
現状は平均140キロ程度だがキレにバラつきがあるので要改善
そして決めにいくボールが145キロを越えるようになれば
十分二桁狙えるスペック持ちの投手と言えると思う
原監督はインタビューで今村について
『去年の宮国のようにポジションを初めから与えるような事はしない』
と語っていた
つまりキャンプ、オープン戦で他のローテ候補より結果を残さないと
開幕ローテを掴めないという事
ハッキリ言ってかなり高いハードルである
あくまで個人的な希望だが
私は開幕から彼をローテに入れて欲しいと願っている
順調なら交流戦明けまでそこそこ勝ち星を伸ばすかもしれないが
夏場に入る頃に一度壁に当たると思うので是非そこまで使い続けて欲しい
壁に当たったら一度ファームに落として
突きつけられた課題に向き合えば良いと思う
そうなった時こそ新外国人投手の出番だと思う
壁は遅かれ早かれ必ず彼の前に現れる筈なのでだったら早い方が良い
チャンスを与えずに中途半端な起用が続けば本当の壁(課題)は見えてこない
彼はその貴重な経験をさせる価値のある選手だ
敬称略
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