2020.2.21 巨人春季キャンプ
【天候・10時50分】
天気 晴れ、気温 21.1℃、湿度 54%
風向き 東、風速 8.1m
【キャンプトピックス】
➀サンチェスがフリーバッティングに登板(三度目)
・炭谷と組んで小林と岸田に対して投げた。
・スライダー系はやや抜け気味だったが、直球に関しては低めに威力を感じるボールを集めていた。
・ここまでの動きや表情を見てると調整は順調のようで、そろそろオープン戦での登板も近い?
➁スイングの強度が上がってきたパーラ
元々、タイミングの取り方が大きいタイプの打者ではないが、それでも1週間前と比べると下半身をしっかり使って始動している。
オープンスタンスもメジャー時代と変わらない程度まで大きくなり、いよいよこれから実戦で本格的にバッティングを微調整してくるだろう。
➂選手の疲労度を考慮して、今日は早めに練習を終えた(半ドン)
➃菅野の今シーズンイチ押しは戸郷
キャンプ中継の放送席にゲスト出演し、戸郷の野球に対する姿勢を高く評価していた。
今回は連続掲載中の「2019年 読売ジャイアンツ シーズン総括」の続きを書いていく。
尚、シーズン総括の過去記事は下記リンクをクリック願いたい。
2019年 読売ジャイアンツ シーズン総括 投手編➀
2019年 読売ジャイアンツ シーズン総括 投手編➁
2019年 読売ジャイアンツ シーズン総括 投手編➂
2019年 読売ジャイアンツ シーズン総括 投手編➃
2019年 読売ジャイアンツ シーズン総括 野手編➀
【2019年 読売ジャイアンツ シーズン総括 野手編➁】
☆小林誠司 試合92 打率.244 本塁打2 打点19
・炭谷の加入、大城の台頭で試合出場が減少したが、エース格の山口俊とは全試合バッテリーを組み、エース菅野ともメイン捕手として多くの試合で組んでいた(”抑え捕手”としても試合終盤でマスクを被る事が多かった)
・打撃に関しては、数字的に打率が大幅に上がったが本塁打と打点は伸び悩んだ。
・去年のデータからゾーン別のおおまかな得手不得手は、低めが得意で内角が苦手。
・球種別のおおまかな得手不得手は、曲がる変化球が得意で直球と落ちるボールが苦手。
・対投手.152、対右投手.314(つまり、左投手のクロスファイヤーに弱く、右投手のスライダー系には対応出来ていたということか?)
・一昨年と比べると初球から積極的に仕掛けるようになったが、その分ボール球を振るケースが多くなり四球も激減した。
・技術的な観点で一昨年よりも良くなったポイントは、特に「始動を早くしてトップをしっかり作るように意識づけしていた」ことで、これによってバッティングに以前よりも”間”が生まれて、以前よりも懐が深いバッティング(タイミングを抜かれてもバットの先で拾ったり、詰まっても内外野の間に打球が落ちる)が実現できていた。
・守備では盗塁阻止率は4年連続リーグトップ、又、フォークを多投する山口俊の「絶対的な壁」となって彼の最多勝獲得に大きく貢献していた。
☆炭谷銀仁朗 試合58 打率.262 本塁打6 打点26
・シーズン中盤に故障離脱する時期があり58試合の出場に留まったが、それでも一昨年の西武在籍時よりも出場数を増やした(主に経験の浅い投手とバッテリーを組んでいた)
・打撃に関しては、数字的に西武在籍時の平均と大差なく、個人的にはほぼ予想通りだった。
・去年のデータからゾーン別のおおまかな得手不得手は、外角が得意で内角が苦手。
・球種別のおおまかな得手不得手は、直球と落ちるボールが得意で曲がる変化球が苦手。
・対投手.296、対右投手.236(つまり左投手のチェンジアップ、ツーシーム系に強く、右投手の内角直球・ツーシーム系に弱い?)
・細かいデータを見ると、そんなに偏った数字はないが、ややゴロアウトが多い。
・技術的な観点でバッティングの特徴を語るなら、彼の場合は西武ライオンズ出身らしい「強く振りたい」タイプの選手なので、調子が悪くなると上体が力みがちになり、バックスイングが大きくなってややスイングが遠回りになってしまうのが欠点と言える。
・守備では盗塁阻止率.250、又、シーズン序盤はややキャッチングミスが見られたが、シーズンが深まるにつれて味方投手陣のボールにも慣れて安定感が増してきた印象。
・リード面ではルーキー高橋を味のあるリードで引っ張り、桜井のミニブレイクのキッカケとなる好リードで存在感を発揮した。
☆大城卓三 試合109 打率.265 本塁打6 打点30
・キャッチャーとしては主にメルセデスら左投手とバッテリーを組むことが多く、又、ファーストでの起用も多かった。
・打撃に関して数字的には一昨年と比べてほぼ横ばい。
・去年のデータからゾーン別のおおまかな得手不得手は、内角低めと外角高めが得意で、内角高めと真ん中高めが苦手。
・球種別のおおまかな得手不得手は、直球と曲がる変化球はまずまず、落ちるボールが苦手。
・細かいデータを見ると、三振率がリーグ平均よりもやや高く、意外とあっさり三振してしまうケースが少なくなかった。
・技術的な観点でバッティングの特徴を語るなら、彼の場合はバットコントロールが非凡で前捌きも良いので、体から遠いボール(距離が取れる内角低め・外角高めなど)への対応は抜群だが、一方で距離が取れないゾーン(内角高め)に対しては器用さが逆に邪魔になって窮屈なスイングになる事が多い。
・彼のスイングスピードなら潜在能力的には長打を量産しても決して驚かないので、器用貧乏にならずに、もっとゆったりタイミングをとって、トップをしっかり作ってからスイングして欲しい。
☆岸田行倫 試合4 打率000 本塁打0 打点0
・去年、炭谷の離脱によってチャンスが生まれてプロ初出場を果たした(まだプロ初ヒットは出ていない)
・プロ初スタメンとなった試合では、気持ちが空回りしてしまって、バッテリーミスを連発してしまった。
・彼の捕手としてのポテンシャル(フレーミングと強肩)は、かなりレベルが高いので、課題のバッティングを少しでも向上させれば出場チャンスは十分にある。
【四人の正捕手争い、今年はどうなる?】
ここまでの紅白戦・練習試合・オープン戦を見る限り、今キャンプでの岸田の成長を一軍首脳陣が認めている事が、出場機会の多さで伺える。
その岸田もここまでは課題のバッティングでも結果を残して大きくアピールしている。
又、ここにきて大城がファーストに入るケースが多くなっている事を併せて考えると、売り出し中のモタのポジション(最近の起用状況を見るとどうやらファーストで使う構想は無くなりつつある模様)にも関係してくるが、どうやら去年と同じような起用法(投手によって組む捕手を変える)が濃厚か?
但し、小林にとっては山口俊の移籍によって、去年以上の出場数を得るには新たな柱となる投手(サンチェス・戸郷・畠など)の時にマスクを被らないと厳しくなる。
去年までのパターンなら経験の浅い投手にはベテランの炭谷と組ませるので、戸郷や髙田などとは炭谷がバッテリーを組む可能性が高い。
恐らく、サンチェンスとは外国人とのコミュニケーションが上手い小林が組むとして、中堅どころの畠や古川あたりとも出場機会を増やす為にはマスクを被りたいだろう。
大城は去年最もバッテリーを組んだメルセデスが出遅れてるので、捕手として出場する可能性を広げる為には、ある程度の失点を覚悟しなければならない若い髙田や中堅の古川、更に実績のある今村あたり(大城は左投手のリードを首脳陣から高く評価されてる印象がある)と組んで出場機会を増やしたい。
小林はキャッチャーとしての総合力で勝負し、炭谷は経験豊富なインサイドワーク、大城は捕手としてもスローイング・配球などが成長しているが、やはり最大のセールスポイントはバッティング、岸田は小林並の捕手力を身に着けつつ、バッティングで小林の上を行かなければ出場機会は増えないだろう。
以上 敬称略
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