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「オープン戦 巨人vs広島 雑感」 巨人春季キャンプレポート 2020.2.24

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オープン戦 巨人vs広島 2020.2.24

【両チームスタメン】
先行:広島東洋カープ
1(遊)田中広、2(遊)菊池涼、3(捕)坂倉、4(右)鈴木誠、5(中)西川、6(三)ピレラ、7(指)安部、8(一)堂林、9(左)野間

後攻:読売じゃアインツ
1(二)吉川尚、2(一)モタ、3(中)丸、4(三)岡本、5(右)パーラ、6(左)亀井、7(指)大城、8(遊)山本、9(捕)岸田
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【巨人攻撃内容・野手短評】
1二 吉川尚輝
➀カウント2-2から内角直球に詰まってセカンドゴロ(1死)
➂カウント2-2から内角スライダーを捉えて右中間突破の3塁打
➄フルカウントから直球が大きく外れて四球
➅カウント0-1から内角直球を打ち損じてピッチャーゴロ(2死3塁)
➇カウント3-1から真ん中直球を打ち損じてレフトフライ(1死)
➈カウント1-1から外角低めのフォークを合わせただけのショートゴロ(試合終了)

2一左 モタ
➀カウント1-2から外角直球を見逃し三振(2死)
➂カウント1-0から内角ツーシームに詰まってサードゴロ(1死3塁)
➄カウント2-2から真ん中直球を空振り三振(1死1塁)
➅カウント2-2から内角ツーシームに差し込まれてライトフライ(チェンジ)
・第3打席まではややスイングがドアスイング気味になるケースが多く、第4打席では修正していたが最後は厳しいコースのツーシームで討ち取られた。
➆カウント1-0から外角カットボールをバットの先で捉えてセンター前ヒット
・兎にも角にもヒットが出て本人もホッとしてるだろう。
※ファーストの守備に関しては、もっと動きを勉強し、鍛えなければ本番では怖くて使えない。

3中 丸佳浩
➀カウント1-1から内角カットボールに詰まりながらもレフト前ヒット(2死1塁)
➂フルカウントから真ん中高めに直球が外れて四球(1死1.3塁)
➄カウント2-2から外角高めの直球を捉えてライト前ヒット(1死1.2塁)
➆カウント2-0から真ん中直球に詰まりながらレフト前ヒット

⇒走遊 増田大輝
➇カウント1-2から外角直球を狙い打ってライト前ヒット(1死1.3塁)
・追い込まれた状況から味のあるバッティング(野球脳を感じるバッティング)

4三 岡本和真
➀カウント2-0から外角ショートを打ち損じてライトフライ(チェンジ)
➂カウント1-1から外角カットボールをややバットの先でライトへの犠牲フライ(2死1塁)
➄カウント1-2から外角直球を捉えて左中間への2点タイムリー2塁打(1死2塁)
・追い込まれた後、落ちるボールにもついていき、最後は甘くなった直球を一発で仕留めた。
➆フルカウントから内角直球を見極めて四球(1.2塁)

⇒走中 若林晃弘
➇カウント1-0から真ん中ツーシームを引っかけてセカンドゴロ、打者走者が1塁でアウトの後の挟殺プレーの間に3塁走者は本塁生還、1塁走者はアウトで結果的にはダブルプレー(チェンジ)
※代走に出て来て走塁ミスをするようでは話にならない(状況判断が出来ていない)
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5右 パーラ
➁カウント1-2から内角直球を捉えてライト前ヒット
➂初球の内角直球にやや詰まってライトへの大きなフライ(チェンジ)
➄カウント3-1から真ん中直球にやや差し込まれてショートフライ(2死2塁)
※かなり日本の投手の間合いにも慣れてきたようで、甘いボールを簡単に見逃がすことが少なくなっている。

⇒捕 炭谷銀仁朗
➆カウント2-2から真ん中直球を捉えてライト前へのタイムリーヒット、1塁走者は2塁をオーバーランしてタッチアウト(1死1塁)
➈フルカウントから真ん中直球に詰まってライトフライ(1死)

6左 亀井善行
➁カウント1-2からワンバンドのチェンジアップを空振り三振(1死1塁)
➃カウント1-3から直球が外角へ大きく外れて四球
➄カウント1-3から外角直球を見切って四球(2死1.2塁)

⇒走右 石川慎吾
➆⇒カウント1-2からバッテリーエラーで1塁走者が2塁へ進塁⇒カウント2-2から内角直球に差し込まれるが三遊間をゴロで破るヒット(1死1.3塁)
➈フルカウントから外角フォークを見切って四球(1死1塁)

7指 大城卓三
➁⇒カウント1-2からバッテリーエラーで1塁走者は2塁へ進塁⇒カウント2-2から真ん中低めのカーブを引っかけてセカンドゴロ、セカンドが弾いてエラー(1死1.3塁)
➃カウント2-1から内角直球に詰まってファーストへのファールフライ(1死1塁)
➄カウント1-2から真ん中低めのフォークを拾うがライトフライ(チェンジ)
・ファーボール直後の見え見えの初球真っすぐをかすりもせず空振りするようでは厳しい。
➆フルカウントから内角直球に詰まってショートフライ
・甘いボールはいくらでもあったが、上体が力みまくって最後まで捉えきれなかった。

⇒打 陽岱鋼
➈フルカウントから直球が高めに外れて四球(1死1.2塁)

8遊 山本泰寛
➁カウント3-1から真ん中ツーシームを打ち損じて高いバウンドのショートゴロ、3塁走者は本塁生還(2死2塁)
➃カウント0-2から真ん中スライダーを空振り三振(2死1塁)
➅フルカウントから外角カットボールが外れて四球

⇒走三 湯浅大
➆カウント1-1から外角直球を捉えてライト前へのタイムリーヒット(2死1.2塁)
・素晴らしい右打ちで監督もご満悦の表情(攻撃の流れが途切れそうだっただけに価値は高い)
➈カウント2-2から内角直球に詰まってファーストへのファールフライ(2死1.2塁)

9捕 岸田行倫
➁カウント1-0から外角ツーシームをバットの先でファーストゴロ(チェンジ)
➃初球の真ん中直球を打ち損じてセカンドゴロ(チェンジ)

⇒一 中島宏之
➅カウント1-1から外角カットボールを引っかけてショートへの高いゴロ(1死2塁)
➆カウント0-2から外角ツーシームを見逃し三振(チェンジ)
➈カウント1-0から内角直球を捉えて3遊間突破のタイムリーヒット(2死1.2塁)
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【巨人登板投手・選手雑感】
☆サンチェス
・直球の平均球速は140キロ台後半、最速は150キロ
・変化球は曲がりの大きいスライダー系(130キロ前後)、ツーシーム系(130キロ台後半)、曲がりの小さいスライダー系(130キロ台中盤)
➀先頭の田中に2球目を叩かれてライト前ヒット、続く菊池は高めのスライダーに詰まってセカンドゴロ、坂倉には直球を捉えられて右中間突破のタイムリー3塁打、鈴木にも直球を捉えられてレフトへのライナー性の犠牲フライ、西川は真ん中スライダーを合わせてレフト前ヒット、ピレラは直球にやや詰まりながらもセンター前ヒット、安部には直球を捉えられてライトスタンドへ3ランホームラン、堂林は直球に詰まってセンターフライ
※つるべ打ちを喰らってホロ苦い日本での実戦初登板だったが、その原因は大きく分けて二つある
※まず一つ目は「直球の質」で、この試合では直球が高めに抜けるショート回転の球質だったので、特に左打者には150キロ前後のスピードでも丁度打ちやすいボールになる(逆に右打者は完全に捉えた打球は鈴木誠の犠牲フライだけで、他の打者は詰まり気味だった)
※この抜け球は上体の力みによって体の開きが早くなる事が原因で、この球質の欠点については以前の弊コラムでは指摘していたと思う。
※二つ目の理由は、先頭打者にいきなりヒットを打たれて、精神的に「熱く」なってしまって、彼らしくない「強引さ」を投球の中で感じたので、かなり「投げ急ぎ」の投球テンポになってしまった事も、つるべ打ちを喰らった大きな要因だった。
※一方で、クイックモーションは外国人投手にしては上手い方の部類に入る。
※まあ、KBOよりもワンランク上のNPBでは「力任せの投球」は全く通用しないという事が良く分かったと思うので、それがオープン戦の段階で確認出来ただけで大収穫だろう(彼の能力はこんなものでは無いだろうと信じたい)

☆桜井俊貴
・直球の平均球速は140キロ前半
・変化球はチェンジアップ、カットボール、カーブ、ツーシーム
➁先頭の野間には直球を捉えられるがショートゴロ、田中はチェンジアップを振らせて三振、菊池にもチェンジアップを振らせて三振
➂先頭の坂倉にはファースト横を破るヒットを打たれ、続く鈴木には攻めきれずに四球を与え、西川には低めの直球を捉えられてライト前へタイムリーヒット、ピレラにも初球の甘いツーシームをレフトに運ばれるタイムリーヒット、安部はセンターフライ、堂林はカーブを振らせて三振、野間はショートフライ
➃先頭の小園はライト前ヒット、菊池は狙い通りサードゴロを打たせるが内野守備が乱れてダブルプレーは奪えずに1塁に走者が残り、その1塁走者は牽制で刺して2アウト、坂倉はセカンドゴロ
➄先頭の鈴木はカーブを打たせてショートゴロ、西川はファーストゴロ、ピレラはサードライナー
※3回に失点した最大の要因は4番の鈴木に対して攻めきれなかった事で、それが西川とピレラの連続タイムリーに繋がったと思う。
※カーブにタイミングが合っていない打者が多かったにも関わらず、左打者に直球系を狙い打たれていたので、そこはキャッチャーを含めて配球面で工夫が必要。
※右打者に対してはツーシーム系で内角を突く意図を配球の中で感じたが、残念ながら甘くなるケースの方が多かった。
※内容的にはギリギリ合格点だったが、本番に向けての課題としては直球のキレと右打者へのツーシームの精度を上げること。
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☆髙田萌生
・直球の平均球速は140キロ台後半、最速は150キロ
・変化球はスライダー、カーブ
➅先頭の長野には初球のスライダーをセンター前ヒット、続く堂林は狙い通りに内角直球で詰まらせて6-4-3のダブルプレー、野間は150キロの直球を内角一杯に決めて見逃し三振
➆先頭の小園には直球を狙い打たれてライトスタンドへホームラン、続く曽根にも直球を叩かれるが、ここはセンター丸のナイスプレーに助けられ、宇草にも直球を捉えられるがレフトライナー、正隋はショートゴロ
※6回のピッチングは、直球・スライダーともに精度が高く、これまで筆者が見てきた髙田のベストピッチに近い投球で「これなら!」という期待感が一気に膨らんだが、続く7回の投球に注目したが「やっぱり。。。」という失望に変わってしまった。
※7回は直球を立て続けに捉えられていたが、6回の直球の質とは大きく違ってやはり球速も遅いし高めに抜ける球質になっていた(但し、炭谷が意図的に直球に拘って配球していた印象も強いので、そこは割り引いて考えたい)

☆古川侑利
・直球の平均球速は140キロ台後半
・変化球はスライダー、フォーク、カーブ
➇先頭の高橋は高めの直球を振らせて三振、三好も直球で追い込んで最後はスライダーを振らせて三振、長野はカーブを打たせて平凡なセンターフライ
※ボールの勢いだけではなく、直球、変化球ともにしっかり制球されて中身のある投球だった。
※2イニング投げた髙田と単純に比較はできないが、安定感では古川の方が「一日の長」を感じる

☆鍵谷陽平
・直球の平均球速は140キロ前半
・変化球はスライダー、カットボール、フォーク
➈先頭の小窪には直球を捉えられるがセンターライナー、石原貴には甘いスライダーを捉えられてレフト線への2塁打、小園に対しては甘いフォークを捉えられて右中間へのタイムリー2塁打、曽根は直球を詰まらせてキャッチャーへのファールフライ、宇草にはフォークボールを拾われるがレフトフライ
※前回は良かったが、今回は全体的にボールが浮き気味で、直球にも勢いを感じなかった。
※まあ。。順調と見るべきだろう。。。
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【カープ注目選手・新戦力雑感】
★ピレラ
・今年から加入の新外国人内野手、右投右打
※スイング幅を見ると比較的コンパクトなので、どちらかというとアベレージヒッターという印象。
※サードの守備に関しては、スローイングの時に足が揃う傾向があるので、悪送球になる危険性が高い。

~私が桜井投手だとしたら”どのようにピレラを攻めるのか?~

1、スイング軌道で判断すると、どちらかといえば7.8.12.13が球種に関係なくヒットゾーンで、逆に9.14.19周辺の直球・ツーシーム系と、17から流れていくスライダー系に弱点を感じる(18から落ちていくチェンジアップも有効だが、落ちない場合は最も危ないボールになるので諸刃の剣)
2、ややドアスイング気味なので、カーブでタイミングを抜こうとする場合は制球ミスに気を付けたい(甘めに入るとバットの先でで拾われてスタンドまで運ばれる危険がある)

★宇草孔基
・大卒ドラ2で俊足好打の外野手、右投左打
・この試合では2打席のみだったが、バットコントロールが巧みでパンチ力も兼ね備えている印象を受けた。
・走力もあるので、カープ野球の「一つのピース」として一年目から活躍する可能性を大いに感じる打者だった。
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【スコア・投手継投】
広島 502 000 101 9
巨人 011 021 111 8

九里(3回)-塹江(1回)-矢崎(1回)-アドゥワ(3回)-岡田(1回)
サンチェス(1回)-桜井(4回)-髙田(2回)-古川(1回)-鍵谷(1回)
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【総評】
※今年も怖いカープ打線
レギュラー格の松山は故障離脱しているが、西川、坂倉、安部、小園らの左打者は惚れ惚れするスイングで、相手が右投手で少々力落ち(調子落ち)なら、いつでも打てそうなバッティングをしている。
そう考えると、今年も巨人の投手陣の中では田口・高橋・今村辺りの左腕先発のデキが鍵を握ると思う。

※いよいよ立場が危うくなってきた若林と大城
宮崎の実戦では両者ともに結果を残していたが、ポジションを争うライバルたちが沖縄に来てから結果を出してきたことに焦りを感じたわけではないと思うが、ここに来て急激に調子を落としてしまった。
まあ。。大城の場合は単純に打てなくなったので仕方がない面はあるが、若林の方は攻走守で全てで精彩を欠くプレー・凡ミスを連発しているので、一軍生き残りという観点ではいよいよ崖っぷちに立たされた。

以上 敬称略
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