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「オープン戦 ソフトバンクvs巨人 雑感」 ジャイアンツゲームレポート 2020.3.10

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「オープン戦 ソフトバンクvs巨人 雑感」 ジャイアンツゲームレポート 2020.3.10

【両チームスタメン】
先行:読売ジャイアンツ
1(二)吉川尚、2(遊)坂本、3(中)丸、4(三)岡本、5(右)パーラ、6(一)中島、7(捕)大城、8(左)モタ、9(指)北村

後攻:福岡ソフトバンクホークス
1(二)牧原、2(二)今宮、3(左)長谷川、4(指)バレンティン、5(三)松田、6(一)明石、7(右)柳町、8(捕)甲斐、9(中)周東
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【巨人攻撃内容・野手短評】
1二 吉川尚輝
➀初球の真ん中直球にやや詰まってライトフライ(1死)
➂カウント1-2から外角低めの直球をバットの先でセカンドゴロ(2死)
➄カウント0-2から真ん中高めの直球を空振り三振(チェンジ)
➆カウント2-2から真ん中低めのチェンジアップを空振り三振(チェンジ)
➈カウント1-2から外角高めのフォークを中途半端なスイングで空振り三振(試合終了)
※技術的にバッティング内容はそんなに悪いとは思わないが、良い結果がなかなか出ない。
※ややボールを追っかけ気味になっている点は少し気になる。

2遊 坂本勇人
➀カウント0-1から内角直球に詰まってショートハーフライナー(2死)
➂カウント3-0から真ん中直球を捉えてレフト線2塁打(2死2塁)
➅カウント0-1から内角高めの直球を捉えてライト前ヒット
※かなり下半身主導のバットスイングが出来るようになっている
※ようやく調子が上向きになった。

⇒走遊 吉川大幾
➇カウント2-2から内角低めのフォークを空振り三振(1死)

3中 丸佳浩
➀カウント1-1から内角カーブを引っかけてファーストゴロ(チェンジ)
➂カウント2-2から真ん中低めの直球を空振り三振(チェンジ)
➅カウント1-1から内角高めの直球に差し込まれてショートゴロ(1死1塁)
※やや右肩の開きが早いので、ボールを捉えきれていない。

⇒走中 増田大輝
➇カウント2-0から外角直球を捉えるがライトフライ(2死)

4三 岡本和真
➁カウント0-1から真ん中低めのカーブを引っかけてサード前の内野安打
➃カウント1-1から内角直球に差し込まれてファーストフライ(1死)
➅カウント1-1から内角高めの直球を捉えてレフト前ヒット(1死1.2塁)
➇カウント1-2から外角低めのナックルカーブを空振り三振(チェンジ)
・直球にはしっかりタイミングを合わせていたが、最後は緩いカーブで抜かれてしまった。
※タイミング的にも紙一重のスイングが多く、凡打の内容も決して悪くない。

⇒三 湯浅大
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5右 パーラ
➁カウント0-2から外角カーブを見逃し三振(1死1塁)
➃カウント1-2から真ん中低めのカットボールを引っかけてファーストゴロ(2死)
➅カウント2-1から真ん中高めの直球を捉えてライト前ヒット(1死満塁)
※やはり左投手の変化球への対応という課題が露呈しつつある。
※対左投手の時は右肩の壁が早く壊れるので、ボールの見切りが早くなってしまっている。
※第三打席目は左投手からクリーンヒットを放ったが、直球一本に絞り切れる状況でのバッティングだったので、これでは評価は変わらない。

⇒走右 若林晃弘
➈カウント1-1から真ん中カットボールを捉えて右中間突破の3塁打
※久しぶりにバットのヘッドが綺麗に抜けたスイングだったが、まだまだボールを迎えに行ってしまってるので打球に勢いが生まれていない。(センターの守備位置がレフト寄りだったので間を抜けたが、普通の守備位置ならセンターフライだった)

6一 中島宏之
➁カウント1-0から直球が体をかすって死球(1死1.2塁)
➃カウント0-1から真ん中直球にやや差し込まれてセンターフライ(チェンジ)
➅カウント2-1から内角高めの直球にやや差し込まれてショートゴロ、6-4-3のダブルプレー(チェンジ)
・バッティングカウントで課題の内角直球に差し込まれてしまった。
➈カウント1-2から外角直球を捉えて左中間テラスゾーンへの2ランホームラン
・勿論、ホームランを打ったバッティングは見事だったが、打ったボールは外甘の直球だったので評価はそこまで上がらない。
※甘いボールを仕留める確率は明らかに去年より上がっているので、今年はそこそこ戦力になる事は間違いないだろう。

7捕 大城卓三
➁カウント1-2から外角直球を空振り三振(2死1.2塁)
➄初球の真ん中カットボールを引っかけてセカンドゴロ(1死)
※戸郷へのリードについては反省が必要だろう(詳細は別記にて)

⇒捕 小林誠司
➆カウント2-1から真ん中低めの直球を打ち損じてライトフライ
➈カウント1-2から内角フォークに詰まりながらもライト前ヒット
※彼の悪癖であるボールを迎えに行くスイングではなかったので、バッティングの内容は悪くない。

8左 モタ
➁カウント2-2から真ん中低めのカーブを空振り三振(チェンジ)
➄カウント1-2から内角直球に詰まってサードゴロ(2死)
※今の彼の技術でムーアのボールを打てというのは無理筋だろう。
※何度も同じことを書くが、今は一つ一つが勉強なのでしっかり集中してプレーして欲しい。

⇒左 石川慎吾
➆カウント2-1から真ん中直球を捉えてライトオーバーの2塁打(1死2塁)
➈カウント1-2から真ん中高めのツーシームを空振り三振(1死1塁)
※引き続きバッティング内容は良い。

9指 北村拓己
➂カウント2-2から内角直球を見逃し三振(1死)
➄カウント3-1から直球が大きく外れて四球(2死1塁)
➆カウント2-2から真ん中低めのスライダーに泳いでライトフライ(2死2塁)
➈カウント2-2から外角カットボールに合わせただけのライトフライ(2死1塁)
※一軍生き残りの大チャンスなので、結果が何としてでも欲しかったが、残念ながら残せなかった。
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【巨人登板投手・選手雑感】
☆戸郷翔征
・直球の平均球速は140キロ後半
・変化球はスライダー、チェンジアップ、フォーク、カットボール
➀先頭の牧原はショート内野安打、送球エラーで2塁まで進塁、今宮は右中間突破のタイムリー2塁打、長谷川はライト前ヒット、バレンティンにはセンターバックスクリーンへの3ランホームラン、松田もレフトスタンドへホームラン、明石はファーストゴロ、柳町はセカンドゴロ、甲斐は空振り三振
➁先頭の周東はレフトフライ、牧原は四球、今宮はライトフライ、牽制悪送球で2塁へ進塁、長谷川はサードフライ
➂先頭のバレンティンは四球、松田はライト前ヒット、明石はセンターフライ、バッテリーエラーで2.3塁へ進塁、柳町は空振り三振、甲斐は左中間突破の2点タイムリー2塁打、周東は四球、牧原はショートフライ
➃先頭の今宮はレフト線への2塁打、長谷川は見逃し三振、バレンティンは四球、松田はレフトスタンドへ3ランホームラン、明石は見逃し三振、柳町は四球、ここで交代
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※全体的にストライクとボールがハッキリしていて、特に変化球がなかなか決まらずに直球を狙い打たれてしまっていた。
※まあ、彼の場合はその直球を少々狙われてもファールを打たせたり、空振りを奪う事で投球リズムを掴んでいくタイプなのだが、結局、その直球の走りと精度がイマイチということがつるべ打ちを喰らった要因だろう。
※言ってはなんだが、まだまだ未完成な高卒二年目の投手であり、今は酸いも甘いも全てが成長の糧になるので「これから開幕までどのように調整・レベルアップしていくのか?」を楽しみに待ちたいと思う(メンタルが弱い投手の場合は、こういう失点の仕方は今後に悪影響が出てくるかもしれないが、彼の場合は逆にプラスに働くと思う)

☆髙田萌生
・直球の平均球速は150キロ前後
・変化球はスライダー、カーブ、フォーク
➃甲斐はライトフライ
➄周東は見逃し三振、佐藤は四球、二盗成功、高田はセカンドゴロ、リチャードは空振り三振
➅先頭の栗原はライトフライ、釜元はピッチャーゴロ、三森はライト線への3塁打、柳町は見逃し三振
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※直球は走っていたし、変化球でもカウントを稼げていた。
※主力打者が軒並み途中交代したので過大評価は禁物だが、内容的にも良かった。
※どちらかというと対左打者の方が制球が纏まっている印象で、右打者に対してはボール先行になってしまうケースがここまでは多い。
※去年の同時期と比べると、直球の抜け球(ショート回転)がかなり修正されてきたので、投球に安定感が出てきた。
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☆ビエイラ
・直球の平均球速は160キロ前後
・変化球はスライダー、チェンジアップ
➆先頭の高谷は見逃し三振、周東は空振り三振、佐藤も空振り三振
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※直球は綺麗なフォーシームではなく、160キロの球速でも微妙に動いている。
※変化球はスライダーが最も得意なボールだと思うが、まずまず決まっていた。
※走者を背負った状況ではまだまだ課題が残ると思うが、この試合のようにある程度ストライクゾーンの中で勝負出来ていれば簡単に攻略はされないだろう。

☆デラロサ
・直球の平均球速は150キロ残半
・変化球はスライダー、チェンジアップ
➇先頭の髙田はサードゴロ、リチャードはセカンドフライ、釜元は空振り三振
※直球に関しても前回登板よりもベース上の威力を感じるが、まだまだ抜け球が多く良い時と比べると9割程度という印象。
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※変化球はまずまず、特に左打者の外角低めの沈んでいチェンジアップが良かった。
※やはりまだ体の開きが早いので、もう少し調整は必要だが、まあそれでも前回登板時よりも良かったので一歩前進というところだろう。
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【注目選手・新戦力雑感】
★ムーア
・長身からの繰り出すキレのある快速球と曲がりの大きいナックルカーブが武器の左腕投手(30歳)
・MLB在籍時の2013年には17勝を挙げてオールスターにも出場した次世代のスター投手だったが、2014年にトミージョンを受けてからはややボールのキレが落ちて精彩を欠いていた。
・直球の平均球速は140キロ後半
・変化球はナックルカーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボール
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※カープのジョンソンの来日1年目の投球に似ている印象
※全ての球種に角度と切れを感じるので、打者目線では非常に厄介なタイプの投手
※しかもボール一個分の出し入れが出来る制球力を兼ね備えているので安定感も抜群。
※恐らく今季は100球前後の投球数が交代の目安になってくるとは思うが、彼の制球力なら7回程度まではマウンドに立っていられる可能性の方が高いと思う。
※噂は耳にしていたが「ちょっとびっくりした」というのが率直な感想だった。
MLB時代(トミージョン前)のボールと比べると多少落ちてる印象はあるが、正直ここまで投げられるとは想像していなかった。
※恐らく近々のMLB復帰を視野に入れてのNPB挑戦だと思うが、こういう投手に手を付けられるのは選手層の厚いホークスしか無理だと思う。
※このレベルの投手を日本に連れてきたホークス編成部の彗眼と行動力に拍手を送りたい。
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【スコア・投手継投】
巨  人      000 000 002 2
ソフトバンク 502 300 00X 10

戸郷4.1回-髙田2.2-ビエイラ1回-デラロサ1回
ムーア5回-古谷1回-津森1回-岩嵜1回-森1回
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【総評】
※今年もG捕手起用は投手別になるのか?
まあ、様々な見方や意見はあるとは思うが、個人的にはこの試合の戸郷に対する大城のリードには不満しか残らなかった。
あの独特な投げ方、しかも決して制球力が高いとは言えない戸郷に対して、あれだけホークス各打者が踏み込んでフルスイングしていたのは、各打者が何かを感じていなければあり得ない事だと思う。
恐らく「バッテリーの配球が偏っていた事」と「勝負球は内角には投げてこない」と舐められていたからだと見ている。
その証拠に、松田やバレンティンなどの主力は、カウント球の変化球には安易に手を出さず、シュート回転した外甘の直球を狙い打っていた。
では、調子が上がってこない投手に対して、どのように工夫してリードしていくのか?
決して一言で語れるような簡単なテーマではないが、少なくとももっと相手を考えさせるリードは出来る筈である(例えば、オープン戦なので胸元への攻めは現実的ではないが、足元を動かす厳しい攻めは出来たと思う)
まあ、ファーストでのスタメン起用も考えていた大城の打者としての潜在能力は確かに魅力的ではあるが、去年の数字を見ても決して褒められた数字は残していない。
それでも小林や炭谷よりもバッティングの期待感では上かもしれないが、その期待に応えきれていなかった事も事実ではある。
大城がこの事実とどう向き合い、どのように壁を乗り越えていくのか?
それとも「やっぱり小林だよね」になるのか?それとも今年もベテラン炭谷に頼るのか?
ここまでのオープン戦を見ていると、首脳陣の大城に対する期待はかなり高い事をヒシヒシと感じるし、出来れば彼をメインで使いたいという思惑も見え隠れする。
しかし、現状のままなら今年も先発投手毎にスタメン捕手が変わることになるだろう。

尚、ホークスについての総評は次のゲームレポートの中で纏めて書きます。

以上 敬称略
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