巨人 100 001 1002 5
中日 001 001 0100 3
【試合のポイント】
※9回裏を0に封じた西村の完璧リリーフ
山口離脱中で苦しい台所事情のGリリーフ陣。
それでも1点リードの7回を高木京が完璧リリーフで凌ぎ、8回をマシソンに託す絶好の形を作ったが、拙い守備が重なり同点に追いつかれる。
しかも9回裏の中日の攻撃はトップの大島からという厳しい展開だった。
ここで原監督は西村を投入を決断をする。
この時点で西村を先に使った巨人の方が、延長線に入ってイニングを重ねると苦しい展開だったはず。
何とか西村が投げる2イニングの中で勝負を決したかった。
その9回裏の中日の攻撃を完璧なピッチングで封じ込め、消沈していた味方の士気を上げ、再び巨人に流れを戻した。
そして延長10回表に味方が2点奪い、その裏も完璧に相手攻撃を封じた。
中日にとっては最も期待できる打順での攻撃だったので、このイニングを完璧に抑えられた事により、10回に登板した田島にとっては、かなりのプレッシャーとなった筈である。
【G注目投手レポート】
《杉内》
個人的な意見としては、もう数年前の杉内のピッチングは期待できないと思っている。
彼に期待するハードルは、かなり下がっており、6回を2失点程度で凌いでくれれば十分な結果という評価。
そういう意味では、この日の結果には合格点を与えて良いと思う。
内容を見ると、直球のキレ・コントロール共に、現状の彼にとってはベストパフォーマンスに近いと思う。
中日の打者の多くは直球に差し込まれていた。
変化球はスライダーは良かったが、チェンジアップは精度が低かった。
この試合で見せた結果とパフォーマンスを年間通すことが出来れば、二桁勝利は間違いないと思う。
但し、以前のように相手のエース級とガチンコで勝負する事は厳しい。
今後もローテーション投手として計算できるパフォーマンスを、内外に示したと思う。
《高木京》
山口の代理を務める形となったが、素晴らしいピッチングだった。
球離れが遅いので、打者は満足にタイミングを取れていない。
直球には差し込まれ、緩いカーブは効果的に緩急をつけるボールになってる。
カットボール・スライダー・チェンジアップは変化量は小さいが、手元で変化してるので打者は対応に苦慮している。
この日の投球で、G首脳陣の評価をかなり上げたと思う。
今シーズンの彼は、登板過多にならなければ、年間でかなりの結果を残すと見る。
《西村》
冷静沈着で素晴らしいピッチングを披露した。
内容的には、やや直球の配分が少なかったが、スライダーのキレ、コントロールが抜群で、殆どの打者がタイミングを外していた。
阿部がベンチに下がり、小林とバッテリーを組んだ10回も、冷静に小林を引っ張り完璧な投球だった。
小林も貴重な経験をさせてもらった。
【G注目野手レポート】
《橋本》
猛打賞と、一時は勝ち越しタイムリーとなる打点を稼いだ。
かなり自信を深めている様子が打席で伺える。
能見、大野という左投手のエース級から、素晴らしい打球を飛ばしてるので、当面センターの座は揺るがないものになるだろう。
さあ。。どこまで大暴れが続くか?
《片岡》
8回の守備で、記録上ではエラーにならない捕球ミスを犯し、同点に追いつかれてしまった。
負けん気が強い彼に挽回のチャンスが訪れたのは、10回・ツーアウト・2〜3塁の場面。
フルカウントから内角寄り低めの直球をライト前に運び、これが決勝打となった。
あの場面は、フォークの意識が相当強い筈だったので、直球に力負けする事も考えられたが、リストの強い片岡はボールに負けないで強い打球を逆方向に打った。
ハイレベルなバッティング内容だった。
【ズームアッププレー】
※10回表・ツーアウト2〜3塁・打者 長野
長野のサードへの高いバウンドのゴロを、三塁手のルナがファーストへの送球を諦め、二塁走者の片岡をタッチする為に追ってしまい、その間に三塁走者がホームインする場面が有った。
タッチプレーはフォースプレーとは違い、先にホームインした場合は得点が認められるので、中日にとっては2点差となる致命的なミスとなった。
これについての私の見解は・・・。
①三塁手ルナの判断ミス
打者走者の長野のスタートも遅れていたので、一塁へ投げていればアウトで問題なかった。
②セカンドランナー片岡によるルナの判断ミスを誘うプレー
ルナがゴロを捕球した時、片岡はわざとルナの視界に入る動きを見せていた。
これにより、高いバウンドで、しかも足の速い長野が打者走者ということも有り、ルナは一塁への送球を諦めて、片岡を追ってしまった。
片岡の野球センスを感じる隠れた好プレーである。
【総評】
どちらも終盤まで決め手を欠く攻撃だったが、勝負どころで巨人の控え野手の力量と、攻撃のバリエーションの豊富さが明暗を分けたと思う。
特に鈴木の三盗に象徴されるように、今の巨人は攻撃の引き出しが他球団より多い。
ランナー1〜2塁での送りバントも、高橋のバントヒットを含めると5度の機会で全て成功している。(1〜3塁のケースでは1度失敗している)
坂本や高橋があっさりバントを決める姿を見ると、チームとして完成度の高さを感じる。
【次戦の展望】
中日の予告先発はカブレラ、巨人は大竹、高い確率で投手戦が予想される。
3〜4点が勝敗の分かれ目になると読む。
中日は不調のエルナンデスを外して若い選手を起用するのか?
また、調子が上がってきた森野がポイントゲッターとして機能するかどうか?
大島、森野の左打者が大竹に対しては鍵を握るだろう。
巨人は阿部の欠場が予想される中、新人小林のスタメンマスクに期待がかかる。
大竹とはオープン戦でバッテリーを組んで結果を残しているので心配無いと思う。
阿部欠場なら、打線は恐らく大幅に打順が変更されると思う。
予想オーダー
1片岡
2橋本
3長野
4村田
5高橋(アンダーソン)
6ロペス
7坂本
8小林
9大竹
ロペス、村田が下降線に入ってると思うので、一発での得点は期待できないだろう。
カブレラ〜谷繁のバッテリーに対しては足技で揺さぶりをかけたい。
ポイントは長野、片岡。橋本、坂本の出塁か?
特に坂本は相変わらず状態が良くないが、ポイントゲッターとしての役割も期待したい。
敬称略
皆様からの御意見、御感想を心からお待ちしております。
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