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【G】快投セドンに勇気をあたえた橋本到のホームラン!【超激辛GvsC雑感4/9】

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【試合のポイント】
7回の橋本のホームランが、疲れを見せ始めていたセドンの栄養剤になった。
橋本の第一、第二打席は、内のスライダーと外の直球に苦しんでいた。
そんな中で、決して精度の高いボールとは言えないチェンジアップを、カウント球でバッテリーが選択した事が橋本には助かった。
TV解説の江川氏は、橋本はタイミングが合っていないと解説していたが、筆者の見解は違う。
2打席目までの大瀬良の投じたボールが完璧で、橋本がヒットに出来るボールが無かったというのが筆者の考え。
崩されてスイングしているようには見えなかった。
バッテリーの立場なら、この場面は先頭打者だったので、何とか出塁を許したくなかった筈。
カウント1ー1から、チェンジアップでタイミングを外してカウントを有利にするか、あわよくばゴロを打たせたかったと思う。
しかし、内角スライダー系に意識があった橋本には、真ん中高めの半速球(チェンジアップ)は絶好球に見えたに違いない。
フルスイングしてスタンドに放り込んだ。
バッテリーからすれば、橋本にホームランを打たれる事を全く予測してなかったので非常に痛かった。
そして次のイニングから、セドンは再び攻める姿勢でマウンドに上がっていた。
【G注目投手レポート】
*セドン
直球、スライダー、チェンジアップのキレとコントロールが素晴らしかった。
カーブは殆ど投げていなかったが、このボールを必要としない程のデキだった。
筆者は以前のレポートで、「セドンはスライダー、カーブをカウント球として機能させなければ厳しい」と指摘していた。
この試合ではスライダーが投球のアクセントになり、打者に的を絞らせなかった。
6回最大のピンチの場面でも、エルドレッドに対してスライダーでファールを2球連続打たせて、最後にチェンジアップで仕留めていた。
直球を待たれての甘いスライダーが有ったので、大飛球ファールもあったが、最後のチェンジアップがより効果的になった。
又、解説の江川氏は、長身セドンの投球角度が要因で打者が捉えられないと、盛んに指摘していた。
勿論、その事も一つの要因として考えられるが、筆者の考えでは、腕の長さ(しなり)と、球持ちの良さ、そして腕の振りが直球と変化球で差が無い事が、大きなポイントだと思う。
右バッターは、チェンジアップが非常に邪魔なボールになっている。
左バッターは、腕の長さと、しなりが邪魔になり、外のスライダーの見極めが難しい。
今後の課題は、当然クイックモーションになる。
この点については、実戦を重ねて工夫しながら修正していく他無い。
このピッチングを見せられたら、他球団も相当マークすると思うが、ここを乗り越えてこそ二桁勝利が見えてくる。
【G注目野手レポート】
*橋本
相手の失投を一発で仕留める確率が上がっている。
下位の打順を任せられているなかで、9打点は立派である。
*アンダーソン
とにかくスイングスピードが速い。
ノースリーからの甘い直球だが、見事なバッティングだった。
そして、この試合も猛打賞の活躍でチームを牽引した。
各球団の攻めは、内角には速いボールか、ボール気味のスライダー。
外角にはシュート系のボールを見せ球に使う。
但し、彼に対してストライクゾーンで勝負出来る投手は限られていると思う。
変化球の対応は上手いし、直球に対しても甘く入れば十分仕留めるスイングをしている。
彼がシーズン通して活躍する鍵は、無理にボール球を迎えに行かない事だ。
つまり、相手の誘い球に乗らないことが大切になる。
*ロペス
まだ決して状態は良くないと思うが、貴重な先制2ランを放った。
相手の失投を一発で仕留めるバッティングは、相変わらず見事である。
*村田
シュート回転して甘く入った直球対して、天井直撃の大ホームランを放った。
最近、苦手の内角直球に意識が強かったので、若干バッティングを崩していた面が見られたが、このホームランをキッカケにして欲しい。
良い時に見られる右中間への強い打球を打てば本物だろう。
*坂本
徐々に調子が上がってきたように見える。
変化球に対して、迎えにいくような中途半端なスイングが、少なくなっているのは良い兆候だと思う。
*實松
バッティングでは、監督との特訓の成果が出てヒットを1本放った。
だが、この試合は何よりもセドンを好リードで導いた事を高く評価したい。
セドンのレポートでも触れたが、特に6回エルドレッドへの配球は見事だった。
また、タイミングが合っていない打者に対しては、徹底して同じボールを勝負球に使い、ピンチの場面では、セドンに攻めの姿勢を忘れさせないリードをしていた。
そして、呼吸も非常に合っていたのでテンポが良く、セドンが気持ち良さそうに投げていた。
正直、試合前は「あれ?小林は?」と思っていたが、このリードなら誰も文句はないだろう。
*井端
9回・梵のセンター前ヒットへの反応は流石に衰えを感じた。
だが、最後の堂林の打球に対する処理は、彼の意地を見た瞬間だった。
【C注目選手レポート】
*大瀬良
彼の登板した試合は、ここまで全てチェックしているが、調子は悪くなかったと思う。
直球、スライダー、カットボール、カーブはキレもコントロールも、かなりレベル高いと思う。
但し、チェンジアップは精度が余り良くない。(投げてる割合も少ない)
低めに決まればよいが、高めに浮いて半速球になるケースが多く見られる。
スライダーが変化球の割合で一番多い球なので、それに意識が強い打者には甘いチェンジアップは強振できる危険な球になる。
フォークも投げるようだが、このゲームでは投げていなかった。
今のままでも十分に二桁狙える投球を見せていると思うが、カープが優勝を狙うなら、彼が15勝程度まで、勝ち星を伸ばす事が欠かせないと思う。
その為には、特に左打者対策として、落ちるボールの精度を上げたい。
タイプ的には、全盛時の涌井に近い感じを受ける。
【総評】
カープは負け方が良くない。
確かに初対戦の相手に、良いピッチングをされると厳しいが15三振は拙い。
特に、丸、キラはかなり状態が悪い。
セドンからすれば、2番菊池にあれだけ出塁されても、前後の打者に全く打たれる雰囲気を感じなかったので、気持ちは楽だったと思う。
優勝を目指すチームなら、負けた試合でも相手にプレッシャーを与える負け方が重要になる。
長いペナントレースでは、そういう事の積み重ねが勝負どころで左右する。
ジャイアンツでは、原監督の選手起用に「冴え」を感じなかった。
最後、点を奪われてから鈴木をレフトに入れるのなら、何故イニングの頭から使わなかったのか?
広瀬のタイムリーヒットは、鈴木なら捕球できていたと思う。
筆者には考えもつかない「理由」が有るかもしれないが・・・。
敬称略
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