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読売ジャイアンツvs阪神タイガース(2020.8.19) 巨人ゲームレポート詳細版

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【攻撃経過】


【イニング別雑感】
☆1回表(投手:メルセデス)
メルセデスは立ち上がりからボールの走りと切れがイマイチだった。
先頭の近本には外の直球を合わせられて強い打球のサード強襲のゴロ(リクエストでアウト判定に覆る)、上本には直球を捉えられて左中間突破の2塁打、サンズにはやや逃げ腰になって四球、ここまで非常に苦しい投球だった。
しかし、ここで大山の中途半端なバッティングに助けられ、二ゴロ併殺打で難を逃れる。

★1回裏(投手:ガルシア)
先頭の坂本は三振、松原はしぶとく内野安打、そしてウィーラーの打席で巨人ベンチはランエンドヒットを仕掛けてそれが見事にハマり1.3塁のチャンスを作る。
そして4番岡本の打席で、巨人ベンチはフルカウントからエンドランを仕掛け、岡本も見事に応えて左前タイムリーを放ち、なおも1.3塁のチャンスを作る。
ここで5番の丸が犠飛を狙い打ち、キッチリと追加点を奪う見事な攻撃を展開した。
この1回表と裏の対照的な攻撃を見て、阪神ファンは絶望感、巨人ファンはようやく繋がった打線を見ることが出来て安堵したと思う。

☆2回表(投手:メルセデス)
メルセデスは先頭のボーアは甘いボールをミスショットしてくれて右飛、梅野は四球、中谷は右邪飛(この打球は快足持ちのライト松原だからこそアウトに出来たナイスプレーだった)、木浪は平凡な左飛に討ち取ってこの回も無失点で終える。
しかし、ベンチに戻った後にピッチングコーチと話し合って降板する(肘の違和感発生)

★2回裏(投手:ガルシア)
先頭の大城は四球、北村は粘った後に右飛、メルセデスの代打吉川大は投ゴロ、坂本四球で2死1.2塁のチャンスを作るが、松原が二ゴロに倒れて無得点。

☆3回表(投手:田中豊)
替わった田中豊は先頭のガルシアを三邪飛(フェンスを恐れぬ岡本の好プレー)、近本を一ゴロ、上本を三振に討ち取る。

★3回裏(投手:ガルシア)
クリーンナップからヒットは生まれず三者凡退。

☆4回表(投手:田中豊)
先頭のサンズの遊ゴロを、坂本が深い位置で逆シングルで捕球し、そこからのノーバン送球でアウトにするビッグプレーで田中豊を盛り立てる。
しかし、大山には2塁打を打たれ、ボーアの一ゴロに討ち取り、梅野を歩かせて二盗を許し、2死2.3塁のピンチを迎えてしまう。
しかし、最後は中谷を低めのスライダーで三直に討ち取り無失点で切り抜ける。

★4回裏(投手:ガルシア)
先頭の中島が左安、大城の打席で中島が相手の意表を突く二盗を試みるが失敗に終わる。
大城は中安、北村が三併殺打に終わってしまい、結果的にややチグハグな攻撃となった。

☆5回表(投手:大江)
個人的には阪神が反撃体勢に転じるならここしかなかったと思う。
巨人サイドが大江を投入したことで「阪神サイドがどうするのか?」を見ていたが、全く動かずに8番木浪、9番ガルシアをそのまま打席に立たせた。
個人的にはこの阪神サイドの姿勢を見て、巨人勝利は揺るがないと確信した。
結局、木浪は三飛、ガルシアは二ゴロ、近本は投ゴロで終わり、三者凡退で大江は自分の仕事を終えた。

★5回裏(投手:ガルシア)
吉川尚、坂本、松原が倒れて三者凡退で攻撃を終える。

☆6回表(投手:大竹)
大竹は先頭の上本に左安を許したが、サンズの打席で上本が二盗を失敗してくれて大いに助かった。
そのサンズを12球投じて何とか三振を奪い、大山を三ゴロに討ち取って結局三人で攻撃を退ける。

★6回裏(投手:ガルシア)
追加点をなかなか奪えなかった巨人打線だったが、ウィーラーが凡退した後に4番の岡本がライトスタンドへ放り込んで待望の追加点を奪い、これで試合の行方はほぼ決まった。
その後の中島は2塁打、大城は凡退する。

☆7回表(投手:高梨)
高梨は梅野に四球を許すが、危なげなく後続を討ち取ってこの試合も無失点で終える(阪神ベンチは2死1塁という状況でも8番木浪に右打者の代打を送らなかった)

★7回裏(投手:望月)
石川凡退の後、吉川尚・坂本・松原の長短打(プラス坂本の代走増田大の三盗を含む)で2点を奪い、ウィーラー凡退の後、岡本がヒットを放って更にチャンスを拡げ、最後は丸が締めの3ランを放ってビッグイニングとした。

☆8回表(投手:中川)
中川は先頭に陽川にヒットを許したが、後続を切れの良いボールで退けて無失点で仕事を終える。

★8回裏(投手:尾仲)
2死後の吉川尚2塁打と増田大のヒットで更なる追加点を奪う形を作るが、松原が倒れて無得点。

☆9回表(投手:ビエイラ)
ビエイラは2死1.2塁の失点のピンチを招くが、後続を退けて無失点のままゲームセット
彼は2死後に連続四球を与えるなど「相変わらず」という内容だったが、投げているボールの質は登板ごとに良くなっている印象がある。
彼は意外に器用なので色んな変化球を投げるが、どれか一つだけでもモノに出来れば(簡単にストライクを取れる精度になれば)勝ちパターンで使える投手に一気に変貌のだが。。。。
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【ゲームスコア】
阪神 000 000 000 0
巨人 200 001 50X 8
勝利投手 巨人 田中豊 (1勝0敗0S)
敗戦投手 阪神 ガルシア (1勝5敗0S)
本塁打
巨人 岡本 18号(6回裏ソロ) 、丸 11号(7回裏3ラン)

【巨人選手評価/短評】◎最高評価選手 〇高評価選手 ✕低評価選手
◎岡本和真
ここ数試合のバッティングを見ると、タイミングを合わせるのにも苦労し始めていたのでかなり心配していたが、昨日の一発でかなり気持ちに余裕が生まれたのかもしれない。
この試合では一転してゆったりとした構えから、下半身主導でタイミングを自然と計れていたので、始動からトップまでの動作の中で「間」が作れるようになっていた。
「間」が作れるということは、ボールを長く見れることに繋がるので、見極めも良くなるし、腰でボールを迎える感覚で「割れの形」が作れるようになる。
こうなれば逆方向にも強い打球が生まれるので、ヒットの確率も当然高くなる。
これから打率ももっと上がってくるだろう。
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〇ウィーラー
初回のランエンドヒットは明らかにセカンドの動きを想定した上での狙い撃ちだった。
又、岡本のタイムリーで3塁まで進んだ激走も、エンドランがかかっていたとはいえ、事前にしっかりレフトの守備位置(かなり深め)を把握していないと躊躇してしまうが、どちらも彼の高い野球脳なら難しい作業ではなかった。
この二つのプレーで巨人ベンチ全員が「行ける」と感じたと思う。
それだけ停滞気味の攻撃陣の士気を高める見事なプレーだった。
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〇松原聖弥
好守で地味ながらもチームに貢献しているし、チームに新鮮な風を呼びこんでいる。
外野守備に関しては、センターでは打球判断に迷いが多少感じるが、最も慣れているライトではかなり巨人の中でも上位に入る守備力を持っている(強肩と俊足を活かしたチャージは進塁の抑止に繋がっている)
この試合でも2回表の中谷のライトファールフライを右中間から一直線に落下点に入り、難なく処理した。
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〇丸佳浩
2点目の犠飛とダメ押しの3ランでチームの勝利に大きく貢献した。
技術的には何とか右肩の壁を我慢し、体の開きが早くならないように強く意識しているが、まだまだ緩急を使われると脆さが露呈してしまっている。
センター方向への強いライナー性の打球が増えてくれば、特に意識することなく体の開きを抑制出来ている証となるので、そうなって初めて完全復活と言えると思う。
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〇田中豊樹
メルセデスの早期降板を想定して早めに肩を作っていたとは思うが、全く浮ついた感じがなく、非常に落ち着いたマウンドさばきで2イニングをキッチリ無失点で抑えて、嬉しいプロ入り初勝利を飾った。
今日の投球内容は絶好調とは思えなかったが、それでも無失点で抑えた事に価値がある。
支配下登録直後の登板はやや精彩を欠いていたが、ここ最近は期待通りの投球内容を見せている。
150キロ前後の強いストレートを軸に縦スラとフォークの質もなかなかなので、ショートイニングなら今後も大いに期待出来るだろう。
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【総評】
➀阪神が勝つにはメルセデス、田中豊を攻略しなければチャンスはなかった
メルセデスは明らかに良くなかったが、どうやら試合前から肘に違和感を感じていたらしい。
多分、緊急登板の形になった田中豊が早めに肩を作っていた事は想像に難しくない。
恐らく原と宮本は、早い段階からこの試合の投手リレーの絵図を描いていたと思う。
そう考えると、阪神打線の現在の状態と巨人リリーフ陣の力関係から、阪神が得点を上げるには、序盤から中盤にかけてマウンドに立ったメルセデス、田中豊、大江との対戦で何とか最低限同点にしてないと勝つことは難しかったと思う。
8回の中川、9回のデラロサ(この試合では終盤大差になったのでビエイラが登板)から複数得点を上げる可能性は皆無に近いし、今の阪神打線で安定感抜群の高梨、大竹からも得点を上げる事はかなり難しいと考える方が理にかなっている。
原・宮本の立場で考えるなら「右のスペシャリストの大竹をどの場面で起用するか?」
ここだけを間違わなければ、かなり自信を持って各リリーフを投入していたと思う。
しかし、仮に阪神が早めに仕掛けて、8番木浪と9番ガルシアのところに代打を積極的に起用していたら、巨人サイドの継投が上手くハマるとは思えなかったので、その点に関しては原と矢野の監督力・判断力・戦術眼の差を感じざるを得なかった。
仮に、矢野が巨人リリーフ陣を甘く見ていた(2点差ならどうにでもなると考えていた)のなら、失礼ながら今後も巨人サイドにとってはお得意様であり続けるだろう。

➁メルセデス離脱でどうなる巨人先発陣
サンチェンスの故障が癒えてようやく二軍で実戦復帰を果たした直後だっただけに、彼の離脱は後々巨人サイドにはボディーブローのように効いてくる可能性が高い。
今後どのようにしてメルセデスの穴を埋めるのか?
1.再び「ブルペンデー」で凌ぐ形をつくっていくのか?
2.それとも今村・桜井などの奮起に期待するのか?
3.もしくは若い投手を大抜擢するのか?
ここはかなり難しい判断が求められるが、個人的には1は元々反対の考えなので消し、3については二軍で見当たる人材はいない(強いて上げるならルーキー太田と直江だが、両者とも一軍先発はまだ早いという評価)、そうなると2の今村あたりの奮起を促すしかないか?
彼ら中堅投手がここで台頭してこないと盤石のリリーフ陣にもしわ寄せがきてしまうので、ここは何としてでも頑張って欲しい。

以上 敬称略
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