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「好守で菅野を援護した吉川尚輝」9月8日 vs中日ゲームレポート詳細版

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【イニング経過、雑感】※イニング経過は巨人公式HPより抜粋
☆1回表
先発は大野雄。
坂本は空振り三振。亀井は中飛。ウィーラーは空振り三振。0対0。
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立ち上がりの大野に対して巨人打線は力でねじ伏せられてしまった。
前日に対戦した高橋遥と同じようなタイプだが、少なくとも昨日の高橋遥と比べると、ボールの威力に関してはこちらの方が更に上を行っていた。

★1回裏
先発は菅野。
大島は左飛。アルモンテは死球。一死一塁。福田は見逃し三振。ビシエドは中前打。二死一、三塁。高橋は左飛。0対0。
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立ち上がりの菅野は変化球の制球がイマイチで、アルモンテの四球とビシエドのヒットでピンチを招いてしまったが、それでも直球を軸に力でねじ伏せ、何とか無失点で終える。

☆2回表
マウンドは大野雄。
岡本は左飛。丸は空振り三振。中島は右飛。0対0
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大野は直球と低めに落ちるボールを軸に、ここまで巨人打線にヒットすら許さない。

★2回裏
マウンドは菅野。
阿部は三ゴロ。京田は三邪飛。木下拓は中前打。二死一塁。大野雄は左前打。二死一、二塁。大島は空振り三振。0対0。
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菅野は初回はフォークを使わなかったが、この回から使い始める。
しかし、これがなかなか決まらずに球数が嵩んでしまい、二死から下位打線に連打を浴びて再び失点のピンチを迎えてしまう。
しかし、ここから流石の「ギアチェンジ」で大島を危なげなく討ち取って無失点で終える。

☆3回表
マウンドは大野雄。
大城は三直。吉川尚は中前打。一死一塁。菅野は投犠打。二死二塁。坂本は左越え適時二塁打。巨人先制。1対0。二死二塁。亀井は二ゴロ。1対0。
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前カードの阪神戦から下位打線がチャンスメイクして上位打線が還すというパターンが多くなっていたが、この試合でもそれが再現した。
一死後に吉川尚がヒットで出塁した後、菅野が送りバントを決め、坂本が高めに浮いた落ちるボールをキッチリ捉えたてタイムリーを放つ。
中日打線とは対照的に、巨人打線はワンチャンスを確実に得点に繋げた。

★3回裏
マウンドは菅野。
アルモンテは二飛。福田は一飛。ビシエドは二邪飛。三者凡退。1対0
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菅野はまだまだ制球に甘さが残っていたが、中日打線はその甘いボールを捉えきれなかった。

☆4回表
マウンドは大野雄。
ウィーラーは空振り三振。岡本は一邪飛。丸は遊ゴロ。1対0。
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リードされた大野だが、気落ちすることなくクリーンナップを三人で片づける。

★4回裏
マウンドは菅野。
高橋は空振り三振。阿部は一ゴロ。京田は四球。二死一塁。木下拓は二ゴロ。1対0。
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この回あたりから、ようやくフォークボールが決まりだしたので、巨人バッテリーにかなり余裕が生まれてきた。
二死後に京田には粘られて歩かせてしまうが、この回も危なげなく無失点で終える。

☆5回表
マウンドは大野雄。
中島は中前打。無死一塁。大城は投ゴロ。吉川尚は中前打。一死一、二塁。菅野の打席で中島が三盗失敗。二死一塁。菅野は投ゴロ。1対0。
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中島と吉川尚のヒットで一死一二塁のチャンスを作るが、菅野の打席で巨人サイドにミス(ハッキリ誰がサインミスを犯したかは分からない、バントエンドランの可能性も捨てきれない)があり、嫌な流れを生んでこの回を終える。

★5回裏
マウンドは菅野。
大野雄は中前打。無死一塁。大島は送りバント失敗。一死一塁。アルモンテは二塁併殺打。1対0。
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巨人側にとっては嫌な流れで迎えてしまったこの回、先頭の大野にまさかの二打席連続ヒットを許し、更なる不穏なムードになりかけたが、ここで中日側にミス(大島がバント失敗)が生まれてこの流れが遮断され、アルモンテを併殺打に討ち取る。

☆6回表
マウンドは大野雄。
坂本は左前打。無死一塁。亀井は空振り三振。ウィーラーは中飛。岡本は右邪飛。1対0。
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5回以降、試合の流れは右往左往していた。
この回も巨人は先頭の坂本が出塁するが、後続が走者を進める事すら出来ずに追加点ならず。

★6回裏
マウンドは菅野。
平田は空振り三振。ビシエドは一飛。高橋は二ゴロ。三者凡退。1対0。
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個人的にはクリーンナップから始まるこの回が一つの山だと見ていたが、菅野は流石というか全く隙を見せなかった。

☆7回表
マウンドは大野雄。
丸は二ゴロ。中島は右飛。大城は遊ゴロ。1対0。
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大野も菅野に負けじと意地を見せて追加点を許さず。

★7回裏
マウンドは菅野。
阿部、京田は空振り三振。木下拓は中前打。二死一塁。大野雄は二ゴロ。1対0。
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尻上がりに安定感が増す菅野は、二死後にヒットを許すがここも危なげなく無失点で終えた。

☆8回表
マウンドは大野雄。
吉川尚は左翼線二塁打。無死二塁。菅野の代打・吉川大は一犠打。一死三塁。坂本は敬遠四球。一死一、三塁。亀井は左犠飛。2対0。二死一塁。ウィーラーは左飛。2対0。
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先頭の吉川尚の二塁打で、一気に追加点の可能性が拡がった。
ここで原監督は勝負をかけ、好投菅野をアッサリ交代させて、送りバントをより確実に成功させる為に吉川大を起用し、一死三塁の状況を作った。
坂本は申告敬遠、そして、最後はベテラン亀井が「衰え知らずの勝負強さ」で喉から手が出るほど欲しかった追加点を奪った。

★8回裏
マウンドには2番手の中川。
大島は遊ゴロ。アルモンテは右飛。平田は二ゴロ。三者凡退。2対0。
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替わった中川は中日の上位打線を危なげなく三者凡退で封じ、中日の勢いを完全に遮断させた。

☆9回表
マウンドは大野雄。
岡本は遊ゴロ。丸は三飛。中島は投ゴロ。2対0。
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続投している大野も最後まで気を抜かずに投げ切った。

★9回裏
マウンドには3番手のデラロサ。
ビシエドは二ゴロ。高橋は左前打。一死一塁。阿部は二塁併殺打。試合終了。2対0。
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守護神デラロサは高橋にヒットを許すが、最後は必殺のツーシームで阿部をセカンド併殺打に討ち取ってゲームセット。
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【ゲームスコア】
巨人 001 000 010 2
中日 000 000 000 0
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勝利投手 巨人 菅野 (10勝0敗0S)
敗戦投手 中日 大野雄 (5勝4敗0S)
セーブ  巨人 デラロサ (1勝0敗10S)
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【巨人選手評価】◎最高評価選手 〇高評価選手
◎菅野智之
絶好調というデキには見えなかったが、前段でも指摘した通り、ストレート系に威力が有ったので投球の組み立てに苦労している様子は無かった。
巨人、中日ファンのみならず、プロ野球ファンに注目されていた大野とのガチンコ対決だったが、やっぱり菅野は凄い。
絶対に先取点を許さないという気迫だけではなく、そこにプラスされた「冷静な状況判断」が彼の本当の凄さだと思う。
これで開幕から10連勝。。。ホント、マー君の再現(シーズン無敗)あるかもね。。笑

〇吉川尚輝
確かに菅野の開幕10連勝は嬉しいし、巨人ファンは最も注目すべきトピックスなのだが、個人的には吉川尚がようやく好守で完全に自信を取り戻してくれた事がホント嬉しい。
振り返ると、開幕前の戦力分析・順位予想の記事をはじめ、筆者はずっと前から彼の秘めたポテンシャルが開花すれば、巨人の野球を劇的に変える可能性があると言い続けてきた。
攻走守全てでチームに貢献できる彼の存在は、チームに有形無形の相乗効果が生まれ、ペナント制覇だけではなく、悲願の日本一を狙うには絶対必要なピースだと言い続けてきた。
だが、今年前半戦は去年までの躍動感が全く感じられず、やはり腰痛の影響は致命的なのかと半ばあきらめかけてもいた。
今年の前半戦のバッティングは内容的に極端なスイングが多く、体の開きが早くなって簡単に空振りするかと思えば、逆に今度は開きを過剰に意識して右肩がロックされてしまって甘いボールをファールにしてしまうという悪循環が続いていた。
筆者がずっと言い続けていたように、巨人の公式YouTubeの映像の中で、原監督直々のアドバイスでセンター返しを徹底するよう指導されていたが、どうしても思うようにはいかなかった。
一方で、守備も去年までの躍動感が消えてしまい、慎重な姿勢が逆に災いしてスローイングの不安定さにも繋がり、守備面で足を引っ張るケースも序盤は少なくなかった。
しかし、ここ数試合は好守ともに明らかに良くなっている。
バッティングはセンターを中心にコースに逆らわないバッティングがようやく体現できるようになり、何よりもリーグ最強クラスでしかも左腕の大野から猛打賞を放った事は非常に大きな自信になったと思う。
そして守備でも、動物的で素早い打球判断、軽やかなフットワークとグラブ捌き、安定した強いスローイング、どれをとってもプロの中でもトップクラスの彼の本来のプレーがようやく戻て来た。
前段でも触れたが、坂本との二遊間コンビが完成させたダブルプレーの数々は見ている側にとっては至極のひとときだった。
さあ。。。新たな吉川尚輝伝説が始まろうとしている。。。。

〇坂本勇人
技術的な視点で見ると、ここ数試合のバッティングの調子はやや下降線に入っていたが、大野に対して余程相性が良いのか、打席での最後のひと粘りが違っていた。
守備でも吉川尚輝とコンビを組む二遊間の堅守は相当レベルが高い。
吉川尚が調子を上げるにつれて、ようやく二遊間が固定されつつあり、これが坂本のショート守備の安定にも繋がっている。
ダブルプレーをミスすることなく確実に完成させ、少しでも躊躇すれば内野安打になりうる打球をこの二遊間コンビは確実にアウトにしてくれる。
両者は投手陣に対してメンタル的にもかなりアドバンテージを与えていると思う。

〇亀井善行
貴重な追加点になった犠牲フライはお見事だった。
あの場面は走者が一三塁なので、若い選手なら欲をかいて広い一二塁間にゴロヒットを狙ってもおかしくなかった。
しかし、彼は冷静に状況分析して「次の得点がチームの勝利を決定づける」と判断していたと思うし、外野フライを打つイメージで打席に立っていたと思う。
そして、決して外野フライを打つには楽なボールではなかったが、彼の技術で外野まで運んだ。

〇中川皓太
前回に続き、菅野の連勝記録がかかっていた状況だったので、プレッシャーが大きかったと思うが、そんなことを微塵も感じさせない投球で上位打線を完璧に封じた、
今年は殆どの右打者が彼のストレート系に完全に差し込まれている。

〇デラロサ
左右問わず、低めに微妙に変化するツーシームは非常に良い。
去年まではダブルプレーを取るイメージは殆どなかったが、今年はこのボールが機能しているので走者を背負ったケースでもそこまで慌てていない。
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【総括】
➀「素晴らしかった両エース」
どちらかに優劣があるという意味ではなく、あえて違いに言及するなら、大野は相手を全力でねじ伏せにかかる馬力型の投手、一方の菅野は豪軟バランスがとれたハイブリット型の投手というイメージを持っている。
この試合もボールの質や投球内容に関しては、やや大野に軍配が上がっていたが、それでも菅野が無失点、大野が二失点という結果になったのは、菅野にハイブリッド的な要素が功を奏したんだろうと思う。
又、打線の粘り強さも巨人側に分があったので、そこも結果に反映されていたと思う。

➁「ここからの六連戦は五割を目指せばよい」
実質的に逆転優勝の可能性が残されているDeNA、阪神を相手にした6試合を5勝1敗で乗り切ったので、この中日との三連戦は三連敗だけ避ければよい。
そして次回の六連戦からは無理に勝ち越す必要はない。
つまり、ここからはこれまで以上に投打ともに選手の体調管理に重きを置き、大きな故障を未然に防いで勝ちを拾いにいけば良い。
そういう意味では、この試合で菅野を七回終了で交代させた判断は非常に良かったと思う。
そして、twitterでも何度も言及してるが、ここまで来たらタフで技術面にも絶対的なバックボーンがある菅野、中川、坂本、岡本、丸、この投打の軸である五人のうち、誰かが故障で長期離脱しない限り、巨人が失速する可能性は極めて低いだろう。

以上 敬称略
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