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練習試合 巨人vsLG雑感 2016巨人キャンプレポート(2月18日)

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読売ジャイアンツも今日から対外試合が始まった。
レギュラー取りを目指す選手や、開幕1軍入りを目指す選手にとっては、息が抜けないサバイバルレースとなる。

練習試合 読売ジャイアンツ対LGツインズ

先発オーダー
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【G野手雑感】

★大田泰示 3打数0安打
無安打で終わってしまったが、いずれの打席も甘いボールを一発で仕留める事が出来ず、カウントが追い込まれてボール球を追っかけてしまっていた。
結果を出さねばという「焦り」を感じた。

★重信慎之介 4打数3安打1四球1打点
間違いなく、この試合で一番目立っていたのは彼だった。
走塁ミスと牽制死という課題も残ったが、いずれも次の塁を貪欲に狙う姿勢から生まれているので、実戦練習の段階ならどんどんチャレンジして体で覚えていく方が今後の為になる。
この試合でもライトフライでタッチアップするという離れ業をやってのけたし、このアグレッシブな姿勢は若い選手が大きく育つ為には絶対必要な要素である。

さて、3安打を放ったバッティングについても見事に一言。
以前の記事でも書いたが、今日も「彼のバットはテニスラケットなのか?」と錯覚するようなバッティングだった。
まず、彼のバッティングで一番良いのはタイミングの合わせ方。
決してボールを迎えに行ったり、追っかけてしまうようなスイングにならないのは、この部分で殆ど失敗しないこと。
タイミングを合わせる事に苦労してないので、ボールの見極めも出来ている。
つまり振るべきボールと、振ってはいけないボールを、しっかりセレクト出来てる訳である。

今後の課題は、本番で多投される厳しい内角攻めと、140キロ後半の直球への対応という事になるが、今の段階ではこれ以外の弱点は思い浮かばない。

★坂本勇人 2打数0安打
甘いボールを捉えきれずに打ち上げてしまう場面が続いた。
技術的にはタイミングがズレてインパクトの瞬間に体が前に流れてしまっていた。

一方で守備では軽快なプレーを連発して堅守ぶりを見せていた。

★ギャレット 3打数0安打1四球
左投手に対しては、体が前に突っ込む形が多く、ボールを追っかけてしまている。
よって、内角の直球には差し込まれ、ボール球の変化球の見極めも出来ていない。
逆に右投手に対しては、比較的ボールを呼び込む形が出来ているので見極めも悪くない。

実戦練習に入ってから結果も内容も良くないので、精神的にナーバスになることを心配していたが、ベンチでの表情を見るとクルーズと談笑していたので、個人的にはホッとしている。

★クルーズ 2打数1安打1打点 本塁打1
やはり左投手の入ってくるボールにはかなり自信を持ってるようだ。
特に甘いスライダーやカーブに対しては、高確率でHRにする形を持っている。
去年のG打線には居なかったタイプの打者なので、彼が怪我なく出場を続ければ、他球団のエース級左投手(石川・能見・大野・ジョンソン等)には不気味な存在になる。

一方で、やはり課題は右投手の外低めに流れる変化球の見極めになる。

★長野久義 2打数0安打
彼には甘いボールが特に多かったが、ことごとくミスショットしていた。
まだまだ調整が必要である。

★岡本和真 4打数2安打 二塁打1
いずれのヒットも、直球にタイミングで合わせていた状況で、タイミング的に少しズレた形で捉えた打球だった。
大田との比較で言えば、このようにインパクトの瞬間に多少タイミングがズレても、しっかり捉える事が出来る器用さに差を感じる。
それは彼独特のバティングの「間」によって生まれるものであり、大田には無いものである。
この「バッティングの間」があるので、彼は狙ったボール以外でも初球から積極的に手を出せる訳である。
逆に大田にはインパクトの瞬間に「ボールをしばきあげる力強さ」があるが、現状の岡本にはそれがない。

尚、サードの守備については無難なプレーを続けていた。

★小林誠司 3打数0安打
彼も今日は甘いボールをことごとく打ち損じてしまっていた。
一方で、キャッチャーとしては無失点で役割を終えた。

★和田恋 3打数2安打1打点
いずれもラッキーな形ではあるがヒットが2本続いたので、何とか結果を残して本人もホッとしていると思う。
一方で内容的にはあまり誉められたモノではないので、次のチャンスでは中身のある結果を期待したい。

★吉川大幾 2打数1安打1死球
途中出場だったが、攻守で持ち前の球際の強いプレーでアピールしていた。

★片岡治大 1打数0安打1死球 盗塁1
僅か2打席だけだったが、バッティングの形は悪く感じなかった。

★亀井善行 2打数0安打
しっかり自分のタイミングでバットスイング出来ているので、状態は悪くない。
4打席貰えれば必ず結果を出す選手だと思う。

★立岡宗一郎 2打数1安打 三塁打1
三塁打を放ったバッティングは、真ん中よりの直球をしっかり上から叩いてセンターの頭を越えた打球だった。
勿論、結果としては大満足だが、あくまでも個人的にはあのボールは引っ張って欲しかった。
若いカウントでは、思い切って引っ張るようなスイングを相手に時折見せる事も必要だと思うし、そういうメリハリが効いたバッティングが出来れば不動のリードオフマン誕生となる。

★河野元貴 1打数0安打
それまで無失点で切り抜けていた今村だったが、彼がマスクを被った途端に失点を許してしまった。
勿論、その全ての原因が彼にあるとは思わないが、捕手のリードは結果で判断される。

★中井大介 1打数0安打
個人的には今の彼には4打席立たせてあげたい。
そう思わせるバッティングを今キャンプでは見せている。

【G投手雑感】

☆内海哲也 2回0安打0失点 奪三振1
直球系のスピードは131~136キロで、ツーシームとカット気味のボールも織り交ぜていた。
変化球は大きく曲がるスライダーとチェンジアップを投げていた。
尚、今キャンプで磨いているフォークは恐らく投げていない。

直球を低めに集めて打者を討ち取っていたが、ほぼ狙い通りに投げる事が出来ていた。
変化球も高めに抜け
るような投球が殆どなく、ボールの切れもまずまず。
今キャンプ初の実戦登板としては文句の無いデキだった。

残る課題は、今日の制球力を失わなずに直球系のスピードをあと4~5キロ上げること。
ツーシームとカットボールは、フォーシームと比べると球威がやや落ちるので、制球ミスを絶対にしない事。
両球種を投げるときは、ボール気味にする意識を徹底させた方が良い。

相手が弱かったので評価急上昇とまではいかないが、滑り出しは上々である。

☆山口鉄也 1回0安打0失点
直球系のスピードは138~140キロ、シュートとカット気味のボールを織り交ぜていた。
変化球はスライダーとチェンジアップを投げていたが、切れはまずまず。
内容的には何の文句もないが、強いて言えばチェンジアップで内野ゴロを打たせた場面では空振りを奪いたかった。
暖かくなってもう少し直球系にスピード感が出てくれば、空振りを奪えるかもしれないが、去年はチェンジアップで空振りを奪う場面が少なかったので、ここはこれからの実戦でチェックしていきたい。

それでも全体の印象では、内海と同様に殆どの投球で制球ミスが無く、低めに集めてしっかりコーナーに決まっていた。
彼も滑り出しは上々だった。

☆今村信貴 4回5安打2失点
直球系のスピードは132~140キロで、カット気味のボールも投げていた。
変化球はカーブを中心に、スローカーブ・スライダー・チェンジアップも投げていた。
4回2失点で結果は微妙だが、内容を見るとカウント球が真ん中高めに集まる傾向が有り、1軍の公式戦ではもう少し多く失点していたかもしれない。
特にカーブとスライダーの制球には細心の注意が必要である。

彼の場合は球威がある訳でもなく、空振りを奪うウイニングショットも持っていないので「カウントを整える過程」と「追い込んでからいかにボール球を振らせるか?」
この2点が飛躍への鍵となる。

☆矢貫俊之 2回2安打0失点
G移籍2年目の右腕で、今年で33歳になる。
長身から投げ下ろす直球とフォークボールが特徴的な投手。
今日の内容は、直球系のスピードは135~141キロで、ツーシームはややスピードが落ちる。
変化球は縦変化のカーブとスライダーをカウント球として使い、ウイニングショットではフォークを多投する。

年齢的にもベテランの域に入ったので、直球のスピードは今の時期なら上々ではある。
全体的に纏まったピッチングをするので、四球で崩れるような感じは受けない。
だが、もう1ランク上の僅差の局面で登板するには、本番では145キロ前後の直球が常時欲しい。
そうすれば角度を感じるフォークが効いて空振りを奪えるだろう。

【試合結果】
LG 000 000 200 2
巨人 020 001 001 4

試合は4対2で巨人の勝利となった。
尚、練習試合なので9回裏のG攻撃も特別に行われた。

【試合総評】
今日の試合に関しては、特に試合序盤のLG側投手陣のレベルが低かったので「もう少しヒットや得点が欲しかった」という思いは残る。
個人名を挙げるなら、大田・坂本・ギャレット・長野・小林、この辺りの選手はキャンプの疲れもあるとは思うが、スイングにシャープさを感じなかった。

一方で、ルーキー重信と岡本は「絶対に結果を出す」という執念が伝わるプレーを攻走守で見せていた。
特に重信はバッティングだけではなく、細かい走塁ミスはあったものの、次の塁を積極的に狙う姿勢で常に構えていた。

投手陣についても、相手打者のレベルが少し落ちるので一概には評価できないが、主力の内海と山口に関しては申し分なく、今季に賭ける二人の意気込みがマウンド上で表れていた。
そして伸び悩んでいる今村については「再試」という評価が妥当かもしれない。
1軍生き残りを賭けて、次の登板では何としてでも無失点で凌ぎたい。
又、最後に登板した矢貫も結果こそしっかり残したが、今の内容ではビハインドゲーム中心の起用で終わってしまうので、そこは今のG投手陣の構成では「若手のチャレンジ枠」として起用される事が多いので、年齢的な事を考えればもう少しレベルの高い内容でアピールしなければ1軍の椅子は遠い。

以上 敬称略


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