今回はかなり乱暴な発言がありますが、筆者の本音なのでそのままにしました。
何卒ご理解下さい。
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昨日の「高木京介が野球賭博関与を認める」というニュースと見た瞬間、辛うじて保っていた開幕前のワクワク感は完全に消滅してしまった。
まあ。。心の何処かで「やっぱり」という気持ちが全く無かったと言えば嘘になるが、それでも「野球賭博」に関しては、以前に告発された三選手で終わったと信じていたが。。。
まず高木京介を含めて笠原、福田、松本の四選手に言いたいことは「もっと自分を大事に扱えよ!」と言いたい。
勿論「魔が差す」ことは、人が社会で生きていく上で、大なり小なり幾らでもある。
但し「これだけはダメ」という最低限のモラルを守らねば、社会から手痛い制裁を受けるのは当たり前である。
こんな事は彼らも分かっていたと信じたいが、結果を見れば「全く分かっていなかった」と断定されても仕方あるまい。
言い方は悪いが「知性の欠片もない野球人」だった。
筆者も子供の頃から野球が好きで、学生時代の終わりにプロを完全に諦めるまでは、彼らのように「野球馬鹿」だったのかもしれない。
本当に毎日必死に練習してきたし、全てを犠牲にして来た。
今でもその頃に抱いていた「情熱」は自分の財産である。
そんな想いで学生時代の厳しい練習に耐えて、プロ野球という見えない雲の上の世界を目指していた元野球選手は、世の中には数えきれないほど居る。
しかも、殆どの野球選手は高校卒業時に辞めてしまうし、大学生・社会人でも野球を続けられる人間は少ない。
つまり、自分が社会に出て生活していくには「どこかで野球を諦める」という決断をしなければならなくなる。
それが現実である。
我々野球人にとってはプロ野球選手は特別な存在で「神から与えられた能力」と「それを磨く為の激しい練習を行った者」のみが許される職業である。
それだけ我々にとっては「憧れ」なのである。
その職業を最悪の形で手放すとは。。。
筆者には到底理解できないし、理解したくもない。
以前の清原麻薬問題の際にも書いたが、筆者はプロ野球選手と直接関わる仕事をしていた。
1980年代から数年間に渡って複数球団の選手やスタッフと接してきた。
そこで見聞きしたエピソードには、筆者の墓場まで持っていかねばならないモノもある。
だが、少なくとも野球賭博に関しては私が知る限り無かったし、噂も全く耳にしなかった。
黒い霧事件以降、野球賭博は球界のタブーだったが、月日が流れてプロ野球関係者の意識が稀薄になっていたのだろうか?
それとも筆者が全く関わってこなかった読売ジャイアンツには元々その土壌があったのか?
又は、一人の腐ったミカンが腐敗を広げたのだろうか?
今の筆者には知る由もないが、本当に残念でならない。
さて、筆者が今回の件を受けて、最も怒りを感じるのが「読売」の対応である。
前回の際には球団代表が引責辞任し、今回は球団最高顧問を含めたトップ三人が引責辞任するらしいが、果たして「これが本当に意味のある責任の取り方なのか?」
読売本社でも絶大な権力を持つトップ三人が陣頭指揮を取り、組織を動かして全力で真相を究明する事が先で、辞任するのはその後で良い。
彼らが球団の要職を辞任しても、今の時点で読売本社でのポストは変わらない。
つまり、新な球団トップは、本社では渡辺・白石よりも格下の人材になる。
ハッキリ言って、これからも「院政」が続くと言っても良い。
これで責任を本当に取ったと言えるのだろうか?
「読売」という日本屈指のマスコミグループを親会社に持ちながら、他社のマスコミが調べて新事実が発覚したとは。。。片腹痛いというか。。マスコミ人として恥ずかしくないのか?
「痛い腹をこれ以上探られたくない」という意思が見え見えの辞任劇である。
読売が野球賭博問題の発覚後に最初にやらねばならない事は「トップのすげ替え」ではなく「徹底した事実関係の究明と、他にコンプライアンス違反をした人間がいないか?」
この二点を最優先に考えて組織全体を動かすべきだった。
それをせずに、他のマスコミに真相を暴かれるとは。。。
「検察や警察の持つ捜査権が無いので、我々の調査には限界がある」
確かにそうかもしれない。
だが、これが大マスコミに在籍していた人間の言葉とは思えない。
新聞は検察や警察の二次情報を垂れ流す事が役割なのか?
今のマスコミ(読売)は記者が直接現場に赴き、関係者から一次情報を聞き出さないのか?
しっかり二次情報の裏を取る取材を行わないのか?
マスコミが本気になれば、検察や警察と変わらない情報収集力が有る筈である。
今回のケースで文春は笠原や松本から情報を聞き出したようだが、何故、球団はそれが出来なかったのか?
読売新聞社や日本テレビの社会部記者は何故出来なかったのか?
答えは一つしかない。
「自分達のマイナスになるような事件は調べない」
まあ、これは読売に限った話ではないので、彼らだけを攻めるのはフェアではないが、今回の事件を受けて「読売新聞に対する社会的信用は落ちるところまで落ちた」と思う。
彼らが作る記事の信頼性は大きく揺らいだ。
もう手遅れのような気もするが、今からでも読売新聞社が社会部記者を使って全力を挙げて真相を明らかにしないといけない。
縁の深い巨人担当記者ではなく、全く付き合いの無い社会部記者にやらせるべきだ。
そして、これがラストチャンスである。
再び後手に回って、他社の取材で野球賭博の新事実が出てきたら「読売ジャイアンツ」にトドメを差す事になる。
最後にこれだけは言っておきたい。
私は40年以上に渡って読売ジャイアンツを応援してきたが、私は決して「読売」のファンではない。
私は「ジャイアンツ」のファンである。
以上 敬称略