今回は去年2位だった阪神タイガースの戦力分析を行う。
尚、既に公開済みの読売ジャイアンツの戦力分析についてはコチラをクリック願いたい。
<今回採用したセイバー指標の説明>
~打撃~
※BB% 四球獲得能力を表した指数
※IsoP 長打力にフォーカスして表した指数
※wRAA ざっくりと言えば、打者の得点貢献度を数値で表したもので、リーグ平均の打者が同じ打席数立った場合と比べて、何点多く貢献したかを評価する指標
※wRC+ ざっくりと言えば、球場の違いによって及ぼされる打撃成績への影響を排除した上で、打者がどのくらい得点を生み出せる能力があるのかを100を基準にして計った指標
~走塁~
※wSB 盗塁をする事によって、どのくらいチームに貢献したか、あるいはチームに損失を与えたかを推定する指標
※UBR 盗塁以外の走塁でどのくらい得点に貢献したかを表す指標
~守備~
※UZR 各ポジションの平均値と比べて、どれだけ失点を防いだかを表す指標
※ARM 送球による守備貢献度、捕殺数だけではなく走者の進塁をどれだけ抑止したかを表す指標
※RngR 守備範囲の広さを表す指標
※DPR 併殺が期待される状況で、どれだけ併殺を完成させたかを表す指標
~投手~
※FIP 守備から独立した防御率。本塁打以外の打球の部分は無視し、被本塁打・奪三振・与四死球から算出。運の要素を取り払い、より実力に近い数値が出る
※K-BB 奪三振と四球の比率で、投手としての純粋な能力を計る指標の一つ
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★阪神タイガース★
【2020打撃指標】評価D+
※BB% 8.9(3位)
※IsoP .135(4位)
※wRAA -11.0(4位)
※wRC+ 90(4位)
・四球獲得能力を表したBB%は前年の数値(8.2)と比べて良化
・長打力を表したIsoPは前年の数値(.111)と比べて良化
・得点貢献度を表したwRAAは前年の数値(-14.7)と比べて良化
・球場による影響を排除して打者の得点能力を表したWRC+は前年の数値(89)と比べてほぼ横ばい
【2020走塁指標】評価A
※wSB +2.2(同1位)
※UBR +4.8(2位)
盗塁の効果を表したwSBは前年の2019年の数値(+2.4)と比べて悪化
走塁(盗塁は除く)の貢献度は表したUSBは前年の2019年の数値(-1.3)と比べて良化
【2020守備指標】評価D+
※UZR -17.9(3位)
※ARM +0.2(3位)
※RngR +1.6(3位)
※DPR -7.8(5位)
守備の相対評価を表したUZRは前年の数値(-27.5)と比べて良化
送球による守備貢献度を表したARMは前年の数値(+8.2)と比べて悪化
守備範囲の広さを表したRngRは前年の数値(-32.5)と比べて良化
併殺の完成度を表したDPRは前年の数値(+2.7)と比べて悪化
【2020投手指標】評価C+
※FIP 3.98(2位)
※K/BB 2.34(3位)
真の防御率を表したFIPは前年の数値(3.90)と比べて悪化
投手としての完成度を表したK/BBは前年の数値(2.56)と比べて悪化
【2121主な新戦力】
<投手>
※チェン(新外国人)、アルカンタラ(新外国人)、加治屋蓮(移籍)、伊藤将司(ドラ2)、佐藤蓮(ドラ3)、石井大智(ドラ8)
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<野手>
※ロハス(新外国人)、山本泰寛(トレード)、佐藤輝明(ドラ1)、中野拓夢(ドラ6)
【2021戦力分析】※攻撃は打撃力と走塁力、防御は守備力と投手力で評価
<攻撃>
2020評価「C+」⇒2021年は最高「B+」~最低「D+」
・まだまだ未知数の戦力だが、佐藤輝とロハスの加入で打線のスケール感は間違いなくアップするだろう。
・一方で、主軸候補(大山、マルテ、サンズ、ロハス、佐藤、糸井)のポジションが被っているので選手層は厚くなったが、それが得点力アップに繋がるかは未知数。
・近年、近本以外は未だに二年連続で好結果を残した中堅レギュラークラスが居ないので、去年良かった大山もまだ信用できない。
・控えに走力の高い選手が揃っているので、延長なしの今季は試合終盤、積極的に代走を起用出来る。
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<防御>
2020評価「C」⇒2021年は最高「C+」~最低「D」
・先発ローテ入りが期待されている新外国人二人、アルカンタラは前評判は高いが未来日で実際の力量は未知数、チェンはオープン戦では今一つの内容で年齢的な衰えが懸念されるが経験値が高い先発候補。
・既存のローテ投手ではエース格の西がオープン戦を見る限り、結果はともかく内容から判断するとそれほど状態が良いとは感じなかった。
・注目の藤浪は、オープン戦の内容を見る限り去年からの進化は感じなかった。
・左腕エース候補だった高橋が故障で出遅れているが、ここに同じ左腕のルーキー伊藤がオープン戦で結果を残してローテ入り。
・リリーフは引退した藤川の穴を加治屋と復調の兆しがある桑原、ルーキーの石井大などで埋められる見込みが立った。
・能見が抜けた左腕リリーフ陣は、調整遅れの岩崎と岩貞がどの段階で復調するかがカギを握るし、四年目のサイドハンド石井将の台頭に期待がかかるが、まだまだ未知数。
・一方、守備に関しては相変わらず懸念材料が多く、しかも流動性が多くてバチっと布陣が固まっていない事が不安材料。
・センターは近本で不動だが、外野手としての経験値が浅い佐藤を外野が広い甲子園のライトで使うのはリスクが高まるし、仮に彼をレフトで起用しても、そこに既に脚力に衰えている糸井や脚力がないサンズが入るようでは目も当てられない(ロハスの守備力は未知数)
・内野も巨人から山本を獲得し、ルーキーの中野も前評判は上々だが、オープン戦を見る限り糸原や木浪のサブ的な立ち位置に過ぎず、内野の守備力が一気に上がるとは思えない。
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次回の戦力分析は中日ドラゴンズになります。
以上 敬称略
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