中日ドラゴンズvs読売ジャイアンツ 2回戦 観戦レポート 2021.3.31
【試合結果】
巨人 300 000 000 3
中日 311 000 00× 5
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中日Ⓟ勝野⇒藤嶋⇒鈴木⇒谷元⇒福⇒祖父江=木下拓
巨人Ⓟ井納⇒高木⇒桜井⇒ビエイラ⇒田中豊=大城、炭谷
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{勝}鈴木 1勝0敗
{敗}井納 0勝1敗
{S}祖父江 0勝0敗2S
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{本}ウィーラー1号(以上巨人)
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【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ勝野、梶谷は左安⇒ウィーラーは左中本(打点2)⇒坂本は四球⇒岡本は投ゴロ⇒丸は四球⇒中島は中越適二(打点1)⇒大城は一ゴロ⇒北村は申告敬遠⇒井納は一ゴロ。
{考察}
ウィーラーの2ランの後、中島の「二の矢」が出たのは良かったが、出来る事なら「三の矢」が欲しかった。
しかし。。。それにしても中日先発の勝野はとにかく投球テンポが悪すぎる。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ井納、大島は左安⇒阿部は右中二⇒高橋は右適安(失点2)、G3-D2⇒ビシエドは右安⇒平田は遊併打(失点1)、G3-D3⇒京田
{考察}
井納は勝負球のストレートが悉く甘くなってしまっていた。
特に右打者の内角を狙ったストレートが真ん中寄りに入って痛打を浴びてしまった。
確かに完璧な当たりは阿部の一打のみで、不運な側面も否めないが、井納の失投であったことに違いはない。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ勝野、梶谷は三ゴロ、ウィーラーは空三振、坂本は遊ゴロ。
{考察}
直ぐに同点にされ、嫌なムードで迎えた二廻り目の攻撃だったが、あっさり三者凡退で終えてしまう。
★2回裏★
{経過}
Ⓟ井納、木下は左中二、ここで交代、Ⓟ高木、根尾に中安(失点1)、D4-G3⇒勝野は捕犠打失敗(併殺打)⇒大島は中安⇒阿部は空三振。
{考察}
井納は先頭の木下にも痛打を浴びてしまい、ここで早くも交代を告げられる。
急遽の登板で準備不足を懸念していた高木だったが、やはりピリッとせず、ボールのキレ・制球ともにイマイチだったが、相手の拙攻に助けられ根尾のタイムリーによる失点のみで何とかこの回を終える。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ勝野、岡本は左安⇒丸は空三振⇒中島は空三振⇒大城は右安⇒北村は空三振。
{考察}
勝野は初回の内容と比べて特に良くなった印象を受けなかった。
まだまだ勝負球は甘いし、付け入る隙は十分にあったが、最後の北村の消極的な姿勢が残念だった。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ高木、高橋を遊飛⇒ビシエドは中安⇒平田は左中適二、エンドランで一塁走者が一気に生還(失点1)、D5-G3⇒京田を空三振⇒木下を四球⇒根尾を投ゴロ。
{考察}
この回の高木は上手くカウント有利に運んでも、勝負球が甘くなって痛打を浴びていた。
正直言って、この失点は巨人側にとっては非常に重い失点となった。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ勝野、代打若林は左飛⇒梶谷は四球、ここで交代、Ⓟ藤嶋、ウィーラーは右飛⇒坂本は遊飛。
{考察}
先頭の若林は、相手がストライクを欲しがっていた状態だっただけに、最後のボールは見逃して欲しかった(スイングするにしても当てに行くようではダメ)
それでも梶谷が四球を選んでチャンスメイクするが、中日ベンチも早々に勝野を諦めて継投に打って出て、巨人打線の攻撃はここで止まってしまった。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ桜井、代打岡林を空三振⇒大島を一ゴロ⇒阿部を右邪飛。
{考察}
ノープレッシャー(又は開き直れる精神状態)の桜井は別人の投球をする。
緊迫した場面だとチェンジアップを投じる時に腕の振りが緩くなるのに、この回の投球はそれを微塵も感じなかった。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ鈴木、岡本は三ゴロ⇒丸は四球⇒中島は投併打。
{考察}
鈴木の剛速球は抜け球(シュート回転)が多いので、その意識が強くなる右打者は外角にカットボールを決められると逆にそう簡単には打てない。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ桜井、高橋は中安⇒バッテリーエラーで一塁走者が二進⇒ビシエドを空三振⇒平田を三ゴロ⇒京田を中飛。
{考察}
桜井は先頭の高橋にヒットとバッテリーエラーでピンチを迎えたが、カーブを丁寧に低めに集めて何とかピンチを凌いだ。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ鈴木、大城は見三振⇒吉川は一ゴロ⇒重信は左中二⇒梶谷は一ゴロ。
{考察}
何とか1点でも返しておきたかった巨人打線だったが、期待に応えたバッティングをしたのは重信だけだった(外角低めのツーシームを逆らわずに左中二)
大城は見三振、吉川は外のストレートを引っかける毎度お馴染みのバッティングで一ゴロ、梶谷は甘いストレートを打ち損じてしまった。
★6回裏★
{経過}
Ⓟビエイラ、木下を中飛⇒根尾を三ゴロ⇒滝野は右安⇒大島を一ゴロ。
{考察}
ビエイラは1安打無失点で終えるが、内容的には高評価とはならない。
相手が彼の「暴れるストレート」に対して怯むそぶりが全くない。
つまり、ボールの出処が見やすいので、恐怖感がないという事だろう。
まだまだ接戦で起用するのは厳しいだろう。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ谷元、ウィーラーは二ゴロ⇒坂本も二ゴロ⇒岡本は空三振。
{考察}
谷元の正確無比の制球力に対して巨人打線は完全に沈黙した。
★7回裏★
{経過}
Ⓟビエイラ、阿部を右飛⇒高橋を一ゴロ⇒ビシエドを空三振。
{考察}
この回のビエイラは、スライダーがまずまず良かったので、ストレート一本待ちのビシエドからは三振を奪った。
但し、先頭の阿部には紙一重のバッティングをされてしまう。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ福、丸は一ゴロ⇒中島は二ゴロ⇒大城は見三振。
{考察}
抜群に良いとは思えなかった福に対して、巨人打線は完璧に抑え込まれてしまった。
特に大城に関しては前の打席もそうだが、やや打席での迷いが生じ始めている。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ田中豊、平田を捕邪飛⇒京田を二ゴロ⇒木下は左線二⇒根尾を遊ゴロ。
{考察}
田中は無失点で抑えはしたが、内容的にはまだまだ甘さを感じる。
勝負球のフォークが全く変化せずに甘くなるケースが複数回見られた。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟ祖父江、亀井は左飛⇒松原は一ゴロ⇒梶谷は見三振、ゲームセット。
{考察}
何とかしたかった最終回の攻撃も、祖父江のコーナーを丁寧に突く投球に巨人打線は完全に封じられてしまった。
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【勝負を分けたポイント】
「3回裏・一死一塁・打者平田・フルカウントの場面」
ここでドラゴンズベンチは三振ゲッツーを恐れずに果敢にエンドランをかけ、見事に平田が左中間を破り、一塁走者のビシエドが一気に生還した。
ここは巨人バッテリーからすれば四球は避けたい場面だったので、当然の策と言われればそうだが、伊東ヘッド辺りが相手の配球を見事に読んでの作戦だったと思う。
この追加点によって、ただでさえ雰囲気の悪かった巨人ベンチを更に意気消沈してしまった。
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【選手雑感】
☆吉川尚輝、松原聖弥、北村拓己☆
吉川と松原は「打ちたい」という気持ちだけが空回りして、ボール球を振らされてカウントを稼がれ、最後は外寄り低めの落ちるボールを打たされるパターンで凡打を続けている。
一方で北村は逆に消極的というか、チャンスの場面で狙い球を絞り切れていないまま打席に立ってしまっていた。
スタメン争いで一歩前に出た若林が故障でスタメンを外れ、彼らにもチャンスが巡ってきたが全く打てそうな雰囲気を感じない。
奮起を促したいが、今のままでは若林の復帰を待つか、二軍から廣岡あたりが呼ばれるかもしれない(廣岡のセカンド守備に目をつむればの話だが。。。)
☆岡本和真☆
DeNAの平良にバッティングを崩され、オープン戦の悪い時の状態に戻りつつある。
トップから振りだす際にオープン戦終盤から開幕戦当時は下半身が先に動いて上半身が後から動き出すイメージのバットスイングだったが、今は上半身が先に突っ込んでしまうので、上半身と下半身に連動性がない。
こういう時は右方向という意識で打席に立つと、バットコントロールに頼りがちになってバッティングの連動性が失われてしまうので逆効果になる。
むしろ、センターに強い打球を飛ばす意識で打席に立った方が良い。
そしてセンターからやや右中間方向にライナー性の打球が増えてくれば調子は上がってくると思う。
☆井納翔一☆
本人もさぞかし悔しいだろう。
この試合の投球内容は論ずるに値せずだった。
ストレートはスピードガンの表示はこそそこそこ出ていたが、殆どがシュート回転の抜け球だったので威力がなかった。
これではフォークやスライダーの効果は半減するので投球の組み立てが苦しくなってしまった。
これで二軍行きとなるようだが、彼のリベンジを待とうと思う。
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【総評】
井納の状態は確かに良くなかったが、バッテリーの呼吸も全く合っていなかった。
井納の狙いと大城の狙いがかみ合っていなかったことが、画面を通じて直ぐに感じた。
ベテランとは言え、FA後の初登板となった井納のメンタルに余裕がなかった事は明白で、それに釣られた訳でもないと思うが、大城の方も早々にテンパってしまっていた。
それでもバッテリーとしては、味方が初回に3点を先制してくれたので、多少なりとも楽な気持ちで守りに入ったと思うが、それが逆に連打を重ねていくうちに「焦り」へと変化してしまい、見る見るうちにバッテリーは余裕が無くなってしまっていた。
願わくば、早い段階でピッチングコーチが出てきた方が良かったかもしれない。
それが宮本なのか、桑田なのかもよく分からないが、出るタイミングを逸してしまっていた。
以上 敬称略
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