中日ドラゴンズvs読売ジャイアンツ 3回戦 観戦レポート 2021.4.1
【試合結果】
巨人 000 003 000 3
中日 001 000 000 1
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中日Ⓟ松葉⇒藤嶋⇒岡田⇒谷元⇒橋本=木下
巨人Ⓟ高橋⇒中川⇒デラロサ=大城、小林
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{勝}高橋 1勝0敗
{敗}松葉 0勝1敗
{S}デラロサ 1S
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{本}
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【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ松葉、梶谷は空三振⇒ウィーラーは三ゴロ⇒坂本は四球⇒一塁走者の坂本が二盗成功⇒岡本は二飛。
{考察}
巨人打線は松葉の立ち上がりを捕まえることが出来なかった。
特別良いとは思えなかったが、変化球中心の配球に惑わされてしまった。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、大島を中飛⇒阿部を遊ゴロ⇒高橋を捕邪飛。
{考察}
高橋の立ち上がりも変化球の割合が多く、甘いボールも少なくなかったが、やや中日打線の打ち損じにも助けられた。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ松葉、丸は見三振⇒中島は二ゴロ⇒大城は左安⇒廣岡は空三振。
{考察}
二死から大城にラッキーなヒットが生まれたが、廣岡が続かず無得点に終わる。
★2回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、ビシエドは二ゴロ⇒平田は四球⇒京田に右安⇒木下を投ゴロ⇒根尾を遊ゴロ。
{考察}
怖いビシエドを凡退させた後に、平田にアッサリと四球を与えてしまい、自ら投球リズムを崩してしまう。
続く京田にヒットを浴びて大ピンチを迎えてしまうが、ここでやや開き直った姿を見せて、木下を内角ストレートで詰まらせ、根尾も討ち取って無失点で切り抜ける。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ松葉、高橋は空三振⇒梶谷も空三振⇒ウィーラーは右安⇒坂本は右飛
{考察}
二巡目に入った巨人打線は二死からウィーラーにヒットが生まれるが、坂本が惜しい右飛で無得点。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、松葉を三直⇒大島は右安⇒阿部を中飛⇒一塁走者が二盗成功⇒高橋はボテボテの二安⇒ビシエドは右失(失点1)、D1-G0⇒平田を遊ゴロ。
{考察}
高橋はこの回もコーナーを意識して丁寧に投げていたが、アンラッキーな内野安打と梶谷のエラーで先取点を許してしまう。
そのタイムリーエラーについては、梶谷がやや打球を見失ってスタートが大きく遅れてしまった事が最大の原因で、そこから慌てて落下点に入ろうとするが、グラブと落ちてくる打球の間合いが取れずに落球してしまった。
しかし、高橋は続くピンチをしっかりと凌ぎ切り、ゲームの主導権を相手側に完全には渡さなかった。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ松葉、岡本は二直⇒丸は四球⇒中島は左安⇒大城は二併打。
{考察}
一死一二塁に場面で、大城はしっかりと見極めて「2ボール」という絶好のカウントを作るが、ここで外角低めに流れるスライダーを引っかけてしまい、最悪のダブルプレーで終わってしまった。
大城は恐らくスライダー系を張っていたと思うが、狙いを球種だけに絞るのではなく、目付をもう少し高い位置に置くべきだった。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、京田を三ゴロ⇒木下を一邪飛⇒根尾を四球⇒松葉を見三振。
{考察}
嫌な流れのままマウンドに登った高橋だったが、危なげなく二死を奪う。
しかし、その後に根尾を歩かせてしまったので、次の回を1番の大島からの対戦となってしまう。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ松葉、廣岡は右飛⇒高橋は見三振⇒梶谷は左飛。
{考察}
好投を続けている松葉に対して、下位打線から始まった攻撃を三人で終えてしまう。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、大島は四球⇒阿部は投犠打⇒高橋は遊ゴロ⇒ビシエドを空三振。
{考察}
先頭の大島を歩かせ、阿部の犠打でピンチを招いてしまうが、高橋を内角ストレートで詰まらせ、ビシエドには外角のチェンジアップを振らせて何とか凌いだ。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ松葉、ウィーラーは左中二⇒坂本は遊失⇒岡本は右中適二(得点2)、G2-D1⇒丸は右安、ここで交代、Ⓟ藤嶋、中島は遊飛⇒大城は完全に詰まるが三塁の頭を越えた遊安(得点1)、G3-D1⇒代打若林は二ゴロ⇒高橋は二ゴロ。
{考察}
先頭のウィーラーはカウント2-2までは完璧に攻められたが、最後にカーブが来たのはある意味ラッキーだった。
タイミング的には外に落とされると厳しそうだっただけに、巨人サイドの視点では助かった。
これで試合の流れが変わった訳ではないと思うが、京田の思わぬエラーが飛び出し、巨人は無死一三塁で主砲岡本を迎える。
岡本は前の二打席のボールの見逃し方が悪くなかったので期待感を持っていたが、キッチリと四番の仕事をしてくれて逆転する。
しかし、1点のリードではまだまだ心もとない状況なので、二の矢が不可欠だったが丸のヒットと大城のラッキーなテキサスヒットで何とかモノにする。
まあ、個人的には更なるチャンスの場面で高橋に代打を送っても良いかなぁ。。と考えてはいたが、原監督は高橋の続投を決断してこの回の攻撃を3点で終える。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、平田を右飛⇒京田は右安⇒木下は左飛⇒根尾は空三振。
{考察}
高橋はどうやらこの回は指先に異変が有ったらしく、ボールが抜ける場面が目立っていたが、何とか京田のヒット一本のみで抑えた(木下の左飛は紙一重で非常に危なかった)
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ岡田、梶谷は空三振⇒ウィーラーは三ゴロ⇒坂本は左飛。
{考察}
岡田に対して梶谷とウィーラーは完璧に封じられ、坂本は捉えた打球を飛ばすが左飛。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、代打石橋を三ゴロ⇒大島は遊ゴロ⇒阿部は遊ゴロ。
{考察}
まさかの原監督の高橋続投の決断だったが、この回の投球は抜群に良かった。
ストレート、スライダー、チェンジアップ、全ての球種で甘いコースに投じたボールは一球もなかった。
三人の打者をいずれも狙い通りに内野ゴロで討ち取った。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ谷元、岡本は空三振⇒丸は左飛⇒代打亀井は右中二⇒大城
{考察}
二死から亀井が芸術的なインコース打ちで二塁打を放つが、大城が倒れて無得点。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ中川、高橋を一ゴロ⇒ビシエドを左飛⇒平田を三ゴロ。
{考察}
再びセットアッパーに戻った中川は、まだまだ本来の投球には思えなかったが、ボールをひっかり低めに集めて中日打線を三人で片づける。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟ橋本、若林は右飛(平田の好プレー)⇒石川は四球(代走増田大)⇒増田大が二盗成功⇒梶谷は空三振⇒ウィーラーは捉えた当たりの遊直。
{考察}
石川の四球は素晴らしかった。
今季初打席で「打ちたい」という気持ちを抑えて、しっかりボールを見極めていた。
そして代走で起用した増田大がすかさず二盗を成功するが、後続にあと一本が生まれず無得点。
★9回裏★
{経過}
Ⓟデラロサ、京田を中飛⇒木下を二飛⇒代打福留は大きな中飛。
{考察}
デラロサは去年よりも間違いなくストレートが走っている。
それは先日のファームの登板を見ても感じていた。
この試合ではややシュート回転気味ではあったが、打者のインパクトで押し込めているので問題ない。
最後の福留にはセンターに大飛球を飛ばされたが、スローで見ると球威で押し込んでいたことが確認できる。
但し、この試合では一球も投げなかったが、同じくファームの登板ではウイニングショットの縦スラの精度は低かったので、そこは次回の登板でしっかり確認したい。
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【勝負を分けたポイント】
7回裏、一死で迎えた大島に対して、簡単に追い込んだ後にボール球が続いてフルカウントの状況を作ってしまうが、ここで大城は勝負球で内角ストレートを選択し、高橋もそれに応えて見事に投げ切って遊ゴロに討ち取った場面が最大のポイントだった。
これで波に乗った高橋は、続く阿部に対しても狙い通りに遊ゴロを打たせて7回を投げ切り、8回を中川、9回をデラロサというベンチの思惑を成就させた。
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【選手雑感】
☆高橋優貴☆
前述の7回の大島の1球もそうだが、5回の高橋とビシエドへの投球も素晴らしかった。
序盤はぶっちゃけ「いつもの高橋」と大きく変わった印象はなかったが、ゲーム中盤の勝負処で見事に「メンタルの強さと制球力」を見せてくれた。
この投球は本人も間違いなく手応えを感じている筈なので、次回の登板も大いに期待したい。
☆岡本和真☆
最後の打席の三振を見ると、まだまだ調子が上がっているとは言い難いが、松葉に対してはタイミングが合うようで、前段で指摘したように第一・第二打席ともにボールの見極め方が、ここ最近の中では見られない形だった。
まあ、正直言って中日バッテリーの配球にはやや疑問を感じるが、キッチリとボールを捉えての決勝打だった。
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【総評】
正直言って、中日側の拙攻に助けられた序盤ではあったが、高橋の踏ん張りが中盤の逆転劇を呼び込んだことは間違いない。
それと、その逆転劇も京田のエラーがなければどうなっていたのか微妙なところだったので、結局、この試合は巨人の快勝という評価ではなく、中日側の自滅による勝利という見方が妥当だと思う。
まあ、それでも巨人側にも明るい材料が出てきたことも間違いない。
まず、高橋の続投についてはかなりハラハラさせる決断だったが、終わって見ればこれが大正解だったこと。
桑田コーチあたりの進言があったのかもしれないが、去年までの原監督なら交代させていた可能性の方が高いと思う。
そして、不安定だった試合終盤の投手リレーも、デラロサを抑えに戻すのかどうかは分からないが、少なくとも中川とのコンビで形は整えられたので、これで今後のゲーム運びが落ち着きそうな雰囲気は出てきた。
最後にもう一言付け加えるなら「抑え捕手」として起用されている小林誠司の好リードも高く評価したい。
中川とデラロサは彼が出すサインを信頼してテンポ良く投げ込んでいた。
以上 敬称略
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