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広島東洋カープvs読売ジャイアンツ 9回戦 観戦レポート 2021.5.5

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広島東洋カープvs読売ジャイアンツ 9回戦 観戦レポート 2021.5.5

【試合結果】
巨人 000 100 102 4
広島 000 000 000 0
——————————–
広島Ⓟ高橋昂、中田、コルニエル、大道、高橋樹=石原
巨人Ⓟサンチェス、高梨、桜井、大江=炭谷、大城
——————————–
{勝}サンチェス2勝2敗
{敗}高橋昂1勝1敗
{S}
——————————–
{本}



【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、梶谷は遊飛⇒坂本は三ゴロ⇒ウィーラーは四球⇒岡本は空三振。
{考察}
立ち上がりの高橋に対して、巨人打線は二死からウィーラーが四球で出塁するが岡本が倒れて無得点。
巨人打線は高橋のストレート系に差し込まれていた。

★1回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、菊池は中安⇒羽月は捕犠打失敗⇒鈴木は遊併打。
{考察}
サンチェスは菊地に対して簡単に追い込んだ後に菊池にヒットを打たれ、やや動揺を見せてしまう。
続く羽月に対してカウントを悪くしてしまったが、カープベンチは犠打を選択してこれが失敗に終わり流れが大きく変わる。
鈴木に対しても逆球のストレートだったが、これが逆に功を奏して併殺打になる。
立ち上がりのサンチェスはストレート系がシュート回転していた。

☆2回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、中島は二飛⇒丸は左飛⇒若林は遊安⇒二盗失敗。
{考察}
巨人打線はこの回も高橋のストレートとカットボールのコンビネーションに封じられる。

★2回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、松山は中飛⇒西川は二ゴロ⇒安部を左飛。
{考察}
サンチェスはアウトカウントを重ねる毎に落ち着きを取り戻していた。
先頭の松山には甘いボールを捉えられたが野手の正面に飛び、西川と安部にはまずまずの投球。

☆3回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、炭谷は空三振⇒サンチェスは右飛⇒梶谷は捕ゴロ。
{考察}
巨人打線はこの回もほぼ完璧に抑えられる。

★3回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、石原を遊ゴロ⇒小園は右線三⇒高橋を空三振⇒菊池を一飛。
{考察}
この回のサンチェスは、先頭の石原に対してカウントを悪くしてしまったが、何とか粘って遊ゴロに討ち取る。
続く小園には一塁線を破る三塁打を放たれ、一死三塁のピンチを迎えてしまう。
しかし、サンチェスはここを踏ん張り、高橋を三振、菊池を一飛に討ち取って無失点で凌ぎ切る。



☆4回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、坂本は左安⇒ウィーラーは右中二⇒岡本は空三振⇒中島は中犠飛(得点1)、G1-C0⇒丸は二飛。
{考察}
坂本とウィーラーで無死二三塁の大チャンスを作り、中島の犠飛で先制点を奪うが、願わくばこの回は複数点が欲しかった。
岡本が高橋の投球に対して全くタイミングが合わない。

★4回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、羽月は空三振⇒鈴木は三安⇒松山を中飛⇒西川を三ゴロ。
{考察}
得点が入り、これから試合が動いてくる可能性が高くなったので、注目のイニングとなった。
サンチェスは先頭の羽月に対して3ボールにしてしまうが、ここは粘って三振を奪う。
続く鈴木はボテボテの内野安打、松山を中飛、西川を三ゴロに討ち取ってこの回も無失点で切り抜ける。

☆5回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、若林は空三振⇒炭谷は左飛⇒サンチェスは空三振。
{考察}
下位打線から始まったこの回は三者凡退で終える。

★5回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、安部を遊ゴロ⇒石原は中安⇒小園を右飛⇒高橋を遊ゴロ。
{考察}
一死から石原にヒットを浴びるが、後続を討ち取ってこの回も無失点で切り抜ける。

☆6回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、梶谷は左飛⇒坂本は左二⇒ウィーラーは見三振⇒岡本は三ゴロ。
{考察}
一死から坂本が二塁打を放ってチャンスを作るが、クリーンナップの二人が倒れて追加点を奪えず。

★6回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、菊池を中飛⇒羽月は左安⇒二盗成功⇒鈴木を右飛⇒松山を捕ゴロ。
{考察}
サンチェスは一死二塁のピンチを招くが、鈴木を力勝負で抑え込み、松山には落ちるボールで討ち取ってピンチを凌いだ。



☆7回表☆
{経過}
Ⓟ中田、中島は右飛⇒丸は左安⇒若林は二飛⇒炭谷は中安(センターがフライを見失う間に一塁走者の丸が生還、得点1)C0-G2、サンチェスは空三振。
{考察}
一死から丸が出塁し、二死一塁の状況で炭谷が打ち上げた中飛をセンターが日差しと重なって見失い、ボールが前に落ちる。
その間に丸が本塁に生還し、大きな追加点を奪う。
このケースでは当たり前のプレーだが、丸がスピードを落とさずに走っていたことが大きかった(同じセンターの丸はこういうプレーがあり得る事を予測していたかもしれない)

★7回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、西川を遊ゴロ⇒丸を中飛⇒石原は中安⇒小園を中飛。
{考察}
二死から石原にヒットを打たれるが、小園を中飛に討ち取って無得点。
かなり日差しが厳しく、特にセンターはフライがかなり見づらい状況で、丸への二つのフライはある意味ファインプレーとも言える。

☆8回表☆
{経過}
Ⓟコルニエル、梶谷は投ゴロ⇒坂本は四球(代走増田大)⇒ウィーラーは遊併打。
{考察}
一死から坂本が塁に出るがウィーラーが併殺打に終わる。

★8回裏★
{経過}
Ⓟサンチェス、代打坂倉を見て投手交代、Ⓟ高梨、正隋を遊飛(増田好プレー)⇒菊池は中安⇒代打クロン、投手交代、Ⓟ桜井、クロンを遊飛⇒鈴木を空三振。
{考察}
一死から菊池にヒットを打たれたところで桜井にスイッチ。
二番手の桜井はクロンに対して全球甘いボールだったが、相手のミスショットに助けられて遊飛に討ち取り、鈴木を低めのチェンジアップで三振を奪う。

☆9回表☆
{経過}
Ⓟ大道、岡本は四球(代走吉川)⇒吉川が二盗成功⇒中島は右安(代走松原)⇒丸は左飛⇒若林も左飛⇒代打亀井は左越適二(前進守備の頭を越える、得点2)、C0-G4、投手交代、Ⓟ高橋樹、代打大城は二ゴロ。
{考察}
カープ四番手の大道は春先の調子ではなかった。
巨人打線は岡本の四球と代走吉川の二盗、そして中島のヒットと代走松原の二盗で無死二三塁のチャンスを作る。
しかし、丸と若林が倒れてチャンスを潰しかけてしまう。
ここで亀井がしぶとく外野の頭を越えるタイムリーで貴重なダメ押し点を奪う。

★9回裏★
{経過}
Ⓟ大江、松山を一ゴロ⇒西川を二ゴロ、代打長野、ここで投手交代、Ⓟ鍵谷、長野を中飛、ゲームセット。
{考察}
原監督は最後まで手綱を緩めず、手堅い継投で広島打線を封じてゲームセット。



【勝負を分けたポイント】
今回は二つあった。
一つ目は「1回裏の羽月の送りバント失敗」だった。
あの場面は、先頭の菊地を簡単に追いこんだ後に、外のボールゾーンを狙ったストレートがシュート回転して甘くなり、それをセンター前に運ばれた直後の場面で、サンチェスは少なからず動揺していた状況だった。
問題の羽月の打席でも完全にボールが抜けてしまっていて、ストライクが期待出来そうにない投球だっただけに、そこで送りバントの指示を最後まで貫かせた意図が良く分からなかった。
結果的に犠打失敗で走者を進められなかったのは結果論だが、鈴木の前で無死一二塁の状況を作る可能性が十分にあっただけに、あの作戦は巨人サイドはかなり助かった。
恐らく、野手出身の監督ならあのような作戦はとらなかったと思うが、投手出身の監督は昔から比較的「手堅く先取点を奪いたい」という作戦をとるケースが多く、特に佐々岡監督の場合は一軍監督としてのキャリアがそれほどある訳ではないので、あのように消極的ともとれる「まずは先取点」という作戦を選択したと思う。
——————————–
そして二つ目は「7回表のセンター羽月がフライを見失って2点目が入った」こと。
まあ、その後に巨人のセンター丸もかなり危うい捕球を繰り返していたので、あの時間帯はセンターへのフライが太陽の位置と丁度重なってしたのかもしれない。
羽月はまだまだセンターとしてもキャリアが浅く、逆に丸はそれを十分に分かった上でプレーしていたと思うので、その経験値の差がプレーに表れたという事だと思う。
結果的にこの2点目は広島ベンチの士気を著しく低下させてしまった。
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【選手雑感】
☆サンチェス☆
序盤はストレート系が抜けてシュート回転するケースが多かったが、回を追う毎に修正されていた。
スプリット系、スライダー・カット系の精度はまずまず。
そして中盤からカーブが決まり始め、これによって投球の幅が拡がり、カウントを悪くしてもこのボールでカウントを稼げたことが大きかった。
正直言って、カープ打線の不調、拙攻に助けられた印象は否めないが、毎度不安な立ち上がりを何とか凌ぎ切ったことで、少しずつ投球リズムは良くなった。

☆岡本和真☆
前日のバッティングは良い兆しが出ていたので注目していたが、相手先発の高橋昂の投球に全くタイミングが合わず、小手先で対応してしまっていた。
原因は色々あるだろうが、ここまでくるとメンタルの部分(焦り)が大きいと言わざるをえない。



【総評】
これぞ「THE 原采配」という試合だった。
投手継投は中川を試合前の段階でベンチから外し、先発のサンチェスを出来るだけ引っ張りつつ、相手の打順、代打の面子などを頭に入れながらスパッと惜しみなく投手をつぎ込んでいた。
カープの代打の中では切り札的な存在の坂倉を無駄使い(代打の代打で打席に立たず)させたことも大きかった。
野手起用で筆者が個人的に唸ったのは、スモークを最後までベンチに置いて、勝負処の代打で亀井を起用した采配で、相手投手の特徴や対戦経験(前回の三連戦で亀井は既に対戦している)を加味した「勝負勘」だったと思う。
あの場面は仮に得点が入らなかったら嫌な流れになりかねない状況だっただけに、打った亀井も見事(前進守備を頭に入れた流し打ち)だったが、彼を起用した原采配も流石だった。

以上 敬称略
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