横浜DeNAベイスターズvs読売ジャイアンツ 8回戦 観戦レポート 2021.5.12
【試合結果】
巨 人 300 000 002 5
DeNA 020 000 030 5
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DeⓅ濱口、石田、三嶋=嶺井、戸柱
巨人Ⓟ高橋、野上、鍵谷、高梨、井納、中川=大城、炭谷
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{勝}
{敗}
{S}
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{本}岡本8号(以上巨人)、宮﨑3号、ソト4号、牧8号(以上DeNA)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ濱口、梶谷は遊安⇒ウィーラーは中飛⇒丸は四球⇒岡本は中適安(得点1)⇒中島は左安⇒若林は中犠飛(得点1)⇒吉川は右適安(得点1)⇒大城は見三振。
{考察}
立ち上がりに不安のある濱口を巨人打線はキッチリと捉えた。
そして、この一連の攻撃の肝は、丸が2ストライクから見極めて四球を選んだこと。
特に低めのチェンジアップを完全に見切っていたので、ベイスターズバッテリーに少なからず動揺を与えた。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、桑原を遊ゴロ⇒大和も遊ゴロ⇒オースティン
{考察}
高橋の方は無難な立ち上がりで、ベイ打線を三者凡退で抑える。
特に右打者へのスクリューの抜けが良く、打者のタイミングをしっかり外していた。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ濱口、高橋は空三振⇒梶谷は死球⇒梶谷は牽制死⇒ウィーラーは三直。
{考察}
一死から梶谷が死球で出塁するが、牽制死でチャンスの芽が潰れて無得点。
★2回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、佐野を二ゴロ⇒ソトを空三振⇒牧は中安⇒宮﨑は中本(失点2)、B2-G3⇒嶺井を遊ゴロ。
{考察}
簡単に二死を奪った後に牧にヒットを打たれ、宮﨑には絶対避けなければならなかった一発を浴びてしまう。
これで試合はほぼ五分の状態に戻る。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ濱口、丸は中飛⇒岡本は中安⇒中島は空三振⇒若林は四球⇒吉川は中飛。
{考察}
二死一二塁のチャンスを作るが吉川が倒れて無得点。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、濱口を投ゴロ⇒桑原を右飛⇒大和は左安⇒オースティンを右飛。
{考察}
二死から大和にヒットを許すが、オースティンを討ち取って無失点。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ濱口、大城は中飛⇒高橋は四球⇒梶谷は見三振⇒ウィーラーは三ゴロ。
{考察}
一死後に高橋が四球で出塁するが、後続が倒れて無得点。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、佐野を一ゴロ⇒ソトを右飛⇒牧を中飛。
{考察}
この回の高橋はベイ打線の主軸を三者凡退で無難に抑える。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ濱口、丸は四球⇒岡本は遊併打⇒中島は中飛。
{考察}
先頭の丸が四球で出塁するが、岡本がハードラックな併殺打に討ち取られ、中島も倒れて無得点。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、宮﨑は右安⇒嶺井は三ゴロ(一塁走者は二進)⇒濱口は三直⇒桑原を遊ゴロ。
{考察}
先頭の宮﨑にヒットを打たれ、その後一死二塁のピンチを招くが、後続を討ち取って無得点。
試合は膠着状態に入ったので、次の得点が試合の行方を大きく左右するだろう。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ濱口、若林は空三振⇒吉川は遊ゴロ⇒大城は四球⇒高橋は二ゴロ。
{考察}
簡単に2アウトを取られた後に、大城がストレートの四球で出塁し、次の攻撃が1番から始まることになった。
この四球が果たして次のイニングの攻撃でどのような影響が出てくるか?
★6回裏★
{経過}
Ⓟ高橋、大和を四球⇒オースティンも四球⇒佐野を空三振⇒ソトを一飛⇒牧は四球、ここで投手交代、Ⓟ野上、宮﨑を中飛。
{考察}
高橋は懸念されていた四球癖がこの回に出てしまった。
オースティンの四球はある程度仕方がないが、大和と牧への四球は勿体ない。
二死満塁の苦しい状況で登場した野上は、宮﨑をストレートで押し込んで中飛に討ち取る。
ここは内角ストレートを要求した大城のナイスリードだった。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ濱口、梶谷は遊飛⇒ウィーラーは中安(代走重信)⇒丸は中飛⇒岡本は遊ゴロ。
{考察}
一死後にウィーラーが出塁するが、丸と岡本はいずれも捉えた打球のハードラックなアウト。
なかなか試合が動きそうで動かない。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ野上、代打関根は捕飛⇒代打山下は遊直⇒桑原を空三振。
{考察}
回跨ぎとなった野上は、ややボールが高めに集まっていたが、上手く緩急を使って三者凡退に討ち取る。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ石田、中島は空三振⇒若林は左中二⇒代打スモークは申告敬遠(代走松原)⇒代打廣岡は見三振⇒代打香月
{考察}
一死後の若林の二塁打は、巧い外野手なら普通に捕れたボールだが、佐野の守備力ではあれが精一杯というところか?
しかし、巨人はその後の一死一二塁のチャンスでまたもあと一本が生まれず無得点。
石田のベストピッチに代打陣が完全に抑え込まれてしまった。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ鍵谷、代打神里を遊飛⇒オースティンは四球、ここで投手交代、Ⓟ高梨、佐野を空三振⇒ソトは右中本(失点2)、B4-G3、投手交代、Ⓟ井納、牧は左本(失点1)、B5-G3⇒宮﨑を左飛。
{考察}
巨人は小刻みに継投したが、やはり懸念していた右のリリーフが一人足りない。
佐野を完璧な形で三振を奪った高梨だったが、ソトに投じた失投を完璧に捉えられた。
そして5番手で登場した井納も牧にアッサリ一発を打たれ、痛い追加点を許してしまう。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟ三嶋、梶谷は空三振⇒重信は三ゴロ⇒丸は右安⇒岡本は中本(得点2)、B5-G5⇒中島は投ゴロ。
{考察}
先頭の梶谷への投球を見る限り、三嶋は昨日よりも今日の方が良くなかった。
ストレートがシュート回転して抜けていたので「重信が塁に出ればまだワンチャン残っている」と見ていたが、まさか重信が倒れて二死から同点劇が生まれるとは思わなかった。
昨日もそうだったが、ここ最近、原監督からチクリと苦言を呈されているマルオカの両者だが、二人の最後まであきらめない姿勢、そして集中力が同点劇を呼び込んだと思う。
それにしても岡本の一発は見事だった。
★9回裏★
{経過}
Ⓟ中川、代打知野を右飛⇒中井を空三振⇒桑原は二安(中島と若林がお見合い)⇒神里を空三振。
{考察}
中川はほぼ完璧な内容でキッチリとゲームを締めた。
しかし、桑原の二安(中島と若林がお見合いした場面)については、守備側に苦言を呈するのは当然としても、それ以上に打者走者の桑原がしっかり諦めずに走っていれば、少なくとも二塁、彼の脚力があればあるいは三塁まで進めていただけに、非常に拙い走塁と言える。
本来なら、あのようなプレーが生まれると「何かが起きる」のがスポーツではよくあることだが、あの「走塁ミス」で引き分けは揺るがないモノとなった。
【選手雑感】
☆高橋優貴☆
この数試合の登板の中では調子は良かった部類に入ると思う。
イマイチ決まっていなかったスクリューが序盤から決まっていたし、ストレートの伸びも感じた。
ただし、やや序盤から飛ばしていた感もあり、6回はボールが抜け始めて三つの四球を与えてしまったところで交代を告げられた。
☆岡本和真☆
久しぶりにフォロースルーがバチっと決まり、打球を目で追いながらバットを高く掲げてゆっくり放り投げる確信弾だった。
彼も手ごたえ抜群だった筈で、タイミング、バットの出方、スイング軌道、フォロースルー、全てにおいて文句のつけようがない完璧なバッティングだった。
この形を筆者はずっと待ち望んでいたが、ようやく見ることが出来た。
振り返ると、この試合のバッティング内容はずっと良かった。
凡打した二打席もハードラックな正面の打球だったので、実質的には5打数5安打と言っても差し支えないほどの内容だった。
技術的には前日よりもテイクバックで体を振ることなく、スッと右足に体重を置くシンプルな形に近づいていたので、バットを煽るようなスイングではなく、トップから振りだすときにグリップが体から離れず、スイングの始点が体の近くからなので、インサイドアウトのスイングが出来ていた。
いよいよ若大将の逆襲が始まるぞ!!
【総評】
追加点を奪えないまま終盤戦に突入したので、1点リードしててもかなり危ういと見ていた。
再三言っているように、現状の巨人投手陣は明らかに対右強打者用の右投手が不足しているので、ソトのところでコマ不足が露呈し、ベンチも手詰まりになっていた。
恐らく、巨人ベンチも「ソトの一発だけは避けてくれ」という思いだった筈だが、炭谷の強気な配球(2球続けて内角要求)が裏目に出てしまった。
炭谷の狙いは初球に素晴らしいスライダーでカウントを稼げただけに、2球目は内角にボール球のストレートを見せておき、ソトに内角への意識を強くさせて、最終的には膝元のボールソーンのスライダーか、外角へ逃げていくツーシーム、又はチェンジアップで討ち取る狙いだったと思う。
まあ。。。失投を一発で仕留められたのだから相手を褒めるしかないだろう。。。
だが、その直後に井納が牧に打たれた一発はホント余計だった。。。
これはバッテリーは猛省して欲しい。
ただ、それでもこの試合の評価は勝ちに等しい引き分けで間違いないが、巨人の苦しい台所事情はこの後も続いていくだろう。
以上 敬称略
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