読売ジャイアンツvs東北楽天ゴールデンイーグルス 2回戦 観戦レポート 2021.5.26
【試合結果】
楽天 010 001 000 2
巨人 000 500 000 5
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巨人Ⓟ高橋、鍵谷、高梨、デラロサ=大城
楽天Ⓟ則本、西口、安楽、福山、森原=田中貴
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{勝}高橋 6勝1敗
{敗}則本昂 4勝2敗
{S}デラロサ 6S
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{本}岡島3号(以上楽天)、岡本13号、若林2号、大城5号(以上巨人)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、辰己を空三振⇒鈴木は中安⇒浅村を空三振⇒島内を二ゴロ。
{考察}
立ち上がりの高橋は一死から鈴木にコースヒットを打たれたが、楽天の主軸をしっかり攻め込み上々のデキ。
ストレートの走り、変化球のキレもまずまず。
但し、スライダーが甘くなるケースがあったので、そこは注意が必要。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ則本、松原は空三振⇒ウィーラーは二飛⇒吉川は見三振。
{考察}
立ち上がりを攻めたい巨人打線だったが、力でねじ伏せられて三者凡退。
則本はストレートの走り、変化球のキレ、制球、ほぼ完璧な立ち上がりだった。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、岡島は中本(失点1)、G0-E1⇒茂木は中安⇒ディクソンを空三振⇒田中を一ゴロ(エンドランで二進)⇒則本を三ゴロ。
{考察}
先頭の岡島には甘くなったストレートを完璧に捉えられて中本を浴びる。
続く茂木にも中安を浴びるが、後続をしっかり抑えて追加点は許さなかった。
★2回裏★
{経過}
Ⓟ則本、岡本は遊ゴロ⇒スモークは空三振⇒丸は中二(センターが目測を誤る)⇒若林は左飛。
{考察}
二死から丸がラッキーな二塁打でチャンスを作るが、若林がストレートで捻じ伏せられて無得点。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、辰己を投ゴロ⇒鈴木を一直⇒浅村を右飛。
{考察}
二廻り目となったこの回は、丁寧な投球で三者凡退に討ち取る。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ則本、大城は空三振⇒高橋も空三振⇒松原も空三振。
{考察}
下位打線から始まったこの回は、三者連続三振で討ち取られてしまう。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、島内を三ゴロ⇒岡島を二ゴロ⇒茂木を左飛。
{考察}
完全に自分の投球リズムを取り戻した高橋は、危なげなく打者三人を簡単に片づける。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ則本、ウィーラーは三ゴロ⇒吉川は中安⇒岡本は左中本(得点2)、G2-E1⇒スモークは四球⇒丸は二飛⇒若林は右中本(得点2)、G4-E1⇒大城は中本(得点1)、G5-E1⇒高橋は空三振。
{考察}
この回、巨人打線が大爆発した。
まず岡本の2ランについては、打った彼を褒めるべきで、打たれた則本はかなりショックだったと思う(初球の低めの落ちるボールを一発で仕留める)
若林の2ランもお見事だった。
投げた則本のボールは真ん中ストレートなので、失投と言ってしまえばそれまでだが、それを一発で仕留めたバッティングに価値がある。
しかも、一塁走者が脚力が低いスモークだったので「これしかない」という得点パターンだった。
更に大城の一発については、俗に言う「ドサ」だったが、これも一振りで仕留めたので称賛に値する。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、ディクソンは四球⇒田中を中飛⇒代打横尾は左安⇒辰己を二併打。
{考察}
この回は高橋の悪い癖が出てしまった。
先頭のディクソンに対して簡単に追い込んだ後に四球を与えてしまい、一死後に横尾に繋げられてしまう。
ここで辰己に更に繋げられるとビッグイニングになりそうな雰囲気があったが、これ以上ない最高の形(足の速い辰己をゲッツー)で討ち取る。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ西口、松原は左飛⇒ウィーラーは中安⇒吉川は右飛⇒岡本も右飛。
{考察}
二番手の西口に対して一死からウィーラーが出塁するが、後続が倒れてこの回は無得点。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、鈴木は左安⇒バッテリーエラーで二進⇒浅村を中飛(丸の好プレー)⇒島内は右適安(失点1)、G5-E2⇒岡島を二併打。
{考察}
高橋はこの回も先頭打者に出塁を許し、大城のパスボールも重なり、あっという間に得点圏に走者を置く苦しい展開。
続く浅村には好プレーで助けられるが、島内にタイムリーを許して3点差に迫られる。
それでも続く岡島を併殺打に討ち取り、追加点は許さなかった。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ安楽、スモークは左飛⇒丸は一ゴロ⇒若林は空三振。
{考察}
三番手の安楽に対して巨人打線は打者三人で封じられる。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、茂木を遊飛⇒ディクソンを三ゴロ⇒田中を見三振。
{考察}
高橋は下位打線を危なげなく三者凡退で抑える。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ福山、大城は右安⇒高橋は犠打失敗三振⇒松原は右安⇒ウィーラーは中飛⇒吉川は左飛。
{考察}
何とかダメ押し点が欲しい巨人打線は、先頭の大城が出塁するが、高橋の犠打失敗が響いて追加点を奪えず。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ高橋、代打内田を空三振⇒辰己を四球⇒鈴木は左安、投手交代、Ⓟ鍵谷、浅村は四球、投手交代、Ⓟ高梨、島内は左飛⇒岡島は三ゴロ。
{考察}
高橋続投の決断をした巨人ベンチだったが、一死一二塁で一発が出ると同点という場面を迎えてから継投策に出る。
しかし、二番手の鍵谷は浅村を攻めきれずに四球を与え、走者を溜めてしまう苦しい展開。
そしてここから左打者が続くので、三番手で高梨を投入する。
その高梨は島内にはヒット性の打球を飛ばされるが野手の正面で助かり、岡島はスライダーを外角に投げ切って三ゴロに討ち取り、この大ピンチを無失点で切り抜けた。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ森原、岡本は左安(代走湯浅)⇒スモークは空三振⇒丸は遊ゴロ⇒若林は三ゴロ。
{考察}
先頭の岡本がヒットで出塁するが後続が続かず、またもダメ押し点を奪えなかった。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟデラロサ、茂木を空三振⇒ディクソンを中飛⇒田中を中飛、ゲームセット。
{考察}
最後はデラロサが危なげなく三者凡退で締めてゲームセット。
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【勝負を分けたポイント】
確かに岡本の一発で試合の雰囲気が一変したので、ここが勝敗を分けたポイントで良いのだが、個人的には高橋がリードを奪った後に隙が出てきたので、4点リードとは言え、そこまでの安心感は無かった。
やはり、その後は幾度もピンチを迎えたが、特に大きかったのは5回の辰己を併殺打に討ち取った場面で、あの時の高橋はメンタル的にかなり危うい状況だったので、あそこを切り抜けたことが、その後の粘りの投球に繋がったと思う。
【選手雑感】
☆高橋優貴☆
序盤からかなり飛ばしていたが、良く粘ったと思う。
但し、この試合でも突然制球を乱すケース(明らかなボール球を連発)があり、解説の山本昌が指摘したように、彼の投球に対するベンチの信頼感は勝ち星と比例してはいない。
メンタル的な課題も感じるが、技術的には右打者の内角ストレート(左打者の外角ストレート)の制球力に課題を残していること。
多くの左投手はこのコースの制球力が最も高い(制球しやすい)のだが、彼はむしろ右打者のアウトコースの方が制球力がある印象すらある。
更に1ランクアップするには、ここの「出し入れ」を極めたい。
☆デラロサ☆
前日よりもスライダーのキレ(ブレーキ)を感じた。
まだまだ「ドロン」とした曲がり方も少なくないが、「キュキュ」としたブレーキがかかったスライダーが増えつつある。
茂木から三振を奪ったスライダーはコースは甘かったが、非常にキレを感じる変化をしていた。
一方で、ストレート系はまだまだ本調子には程遠い。
好調時と比べるとスピードガンで3~4キロ遅いし、打者の反応を見るとボールの勢いもそれほど感じない。
☆岡本和真☆
まさに衝撃的な一発だった。
恐らくストレート待ちの中で、低めのチェンジアップに反応してスタンドに運んだと思うが、打たれた則本はこれで動揺しないはずがない。
「何故、初球のチェンジアップをあれだけ完璧に打たれたのか?」
恐らく、今の頭の中は「??」の状態が続いていると思う。
これについては筆者も、岡本が則本から一発を打つとすれば、外甘のストレートだと思っていたので度肝を抜かれた。
まあ、思い返せば、則本に対しては去年?のドームでのオープン戦で、ストレートを完璧に捉えてセンター左に特大の一発を放っているので、彼にとってはタイミングが合いやすい投手なのかもしれない。
【総評】
4回の三発で巨人ファンは大満足な試合となったが、まだまだ試合運びに甘さを感じる。
7回、8回の攻撃はともに先頭打者が出塁して、ダメ押し点を奪うチャンスが生まれたが、それをモノに出来なかった。
特に7回はチグハグな攻撃という印象は否めず、やはり高橋の送りバント失敗は非常に痛かった。
彼については今回が初めてではなく、プロ入り以来、何度も同じミスを繰り返しているので、ローテ投手(打者)としてはお粗末というほかない。
あえて厳しい事を言うが、これから先発投手として何年も活躍したいのであれば、ヒットを打てとは言わないので、せめて送りバントの成功率をもっと上げて欲しい。
それが自分の勝ち星を増やすことに繋がっていく。
以上 敬称略
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