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読売ジャイアンツvs横浜DeNAベイスターズ 10回戦 観戦レポート 2021.6.23

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読売ジャイアンツvs横浜DeNAベイスターズ 10回戦 観戦レポート 2021.6.23

【試合結果】
DeNA 100 000 100 2
巨  人 012 001 00X 4
——————————–
巨人Ⓟ山口、大江、畠、高梨、鍵谷、田中豊、ビエイラ=小林
DeⓅ今永、シャッケルフォード、エスコバー=山本、戸柱
——————————–
{勝}山口 1勝
{敗}今永 1勝2敗
{S}ビエイラ 4S
——————————–
{本}柴田1号(以上DeNA)、丸7号、8号(以上巨人)



【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ山口、桑原を左飛(松原のビッグプレー)⇒柴田は右本(失点1)⇒佐野は左安⇒オースティンを空三振⇒宮﨑を左飛。
{考察}
日本復帰初登板となった山口の立ち上がりは、ストレートとフォークの精度がイマイチだった。
スライダー、カット系はまずまず制球されていたが、全体的な印象は抜け球が多く、危うい投球だった。

★1回裏★
{経過}
Ⓟ今永、松原は四球⇒ウィーラーは遊併打⇒丸は見三振。
{考察}
先頭の松原が四球で出塁するが、ウィーラーが併殺打に倒れてチャンスを潰す。

☆2回表☆
{経過}
Ⓟ山口、牧は二ゴロ⇒山本を遊ゴロ(坂本の好プレー)⇒大和を右飛。
{考察}
相変わらずフォークの変化が「ヌルい」ので、相手打者に捉えられているケースが多い。

★2回裏★
{経過}
Ⓟ今永、岡本は左線二⇒坂本は左中適二(得点1)、G1-B1⇒梶谷は二ゴロ(二塁走者は三進)⇒北村は四球⇒小林は二併打。
{考察}
オカサカの連続二塁打でアッサリと同点に追いつくが、更なる一死一三塁のチャンスは小林が併殺打に倒れて逆転ならず。



☆3回表☆
{経過}
Ⓟ山口、今永を空三振⇒桑原は左線二⇒柴田を空三振⇒佐野を二ゴロ。
{考察}
巨人が逆転のチャンスを潰した事で、試合が動きそうな雰囲気があったこの回だったが、一死二塁のピンチを山口が何とか切り抜ける。
この回からフォークの精度がやや上がってきた。

★3回裏★
{経過}
Ⓟ今永、山口は空三振⇒松原は四球⇒ウィーラーは中飛⇒丸は右中本(得点2)、G3-B1⇒岡本を遊ゴロ。
{考察}
二死一塁から丸が値千金の勝ち越し2ランを右中間スタンドに叩きこむ。

☆4回表☆
{経過}
Ⓟ山口、オースティンを三ゴロ⇒宮﨑を三ゴロ⇒牧を左飛。
{考察}
この回はテンポ良く主力を三者凡退に抑えるが、まだまだ全体的にボールが抜け気味なのが気になる。

★4回裏★
{経過}
Ⓟ今永、坂本は空三振⇒梶谷も空三振⇒北村は空三振。
{考察}
この回は今永のストレートとチェンジアップに翻弄されて三者三振。



☆5回表☆
{経過}
Ⓟ山口、山本を空三振⇒大和は中安⇒今永は投犠打⇒桑原を三直。
{考察}
二死二塁のピンチを招き、ここでタイミングが合ってる桑原を迎えるが、何とか三直に討ち取る。

★5回裏★
{経過}
Ⓟ今永、小林は遊飛⇒山口は空三振⇒松原は中飛。
{考察}
下位打線からの攻撃だったが、三者凡退で攻撃を終える。

☆6回表☆
{経過}
Ⓟ山口、柴田を空三振⇒佐野は中安⇒オースティンは四球⇒宮﨑も四球⇒牧を三ゴロ(本塁封殺)⇒代打楠本、投手交代Ⓟ大江、代打の代打ソトを空三振。
{考察}
明らかに疲労感を見せていた山口は、一死から佐野にヒットを打たれた後、オースティンと宮﨑にはボールの抑えがきかずに満塁のピンチを招いてしまう。
続く牧は何とか三ゴロに討ち取るが、ここでDeNAベンチが先に動いて代打として左の楠本を送る。
それを見届けた巨人ベンチは大江にスイッチするが、それを見たDeNAベンチも切り札のソトを代打の代打として送り出す。
しかし、大江はベストピッチでソトを三振に討ち取り、最初の山場を無失点で切り抜ける。

★6回裏★
{経過}
Ⓟ今永、ウィーラーは右飛⇒丸は右中本(得点1)、G4-B1⇒岡本は左線二⇒坂本は三飛⇒梶谷は二ゴロ。
{考察}
前の守りで最大のピンチを凌いだ巨人は、ここで丸が貴重な中押し弾を放ち、リードを3点に拡げる。



☆7回表☆
{経過}
Ⓟ畠、大和を四球⇒代打関根も四球⇒桑原は左安⇒柴田は左飛(松原のビッグプレー)、投手交代Ⓟ高梨、佐野は三ゴロ(岡本好プレー、併殺崩れで失点1)、G4-B2、投手交代Ⓟ鍵谷、オースティンを空三振。
{考察}
三番手の畠は制球を完全に乱していきなり連続四球を与え、更に桑原にヒットも許して無死満塁のピンチを背負ってしまう。
しかし、ここで松原と岡本に連続の好守備が生まれ、何とか二死(失点1)までこぎつける。
最後は高梨からバトンを受けた五番手の鍵谷がオースティンを三振に討ち取る。

★7回裏★
{経過}
Ⓟシャッケルフォード、北村は死球(代走湯浅)⇒小林は捕犠打⇒代打亀井は遊ゴロ⇒松原は四球⇒松原は二盗成功⇒ウィーラーは三ゴロ。
{考察}
北村の死球と松原が粘って勝ち取った四球などで二死二三塁のチャンスを作るが、ウィーラーが倒れて無得点。

☆8回表☆
{経過}
Ⓟ田中豊、宮﨑を三ゴロ⇒牧を二ゴロ⇒戸柱を二ゴロ。
{考察}
六番手の田中は打者三人をいずれも内野ゴロで討ち取る危なげないピッチング。

★8回裏★
{経過}
Ⓟエスコバー、丸は遊ゴロ⇒岡本は右飛⇒坂本は空三振。
{考察}
クリーンナップの攻撃でダメ押し点を奪いたかった巨人打線だったが、エスコバーのパワーピッチングに封じられる。



☆9回表☆
{経過}
Ⓟビエイラ、大和は遊襲安(坂本捕球出来ず)⇒バッテリーエラーで二進⇒山下を空三振⇒桑原を右飛(二塁走者は三進)⇒柴田を見三振、ゲームセット。
{考察}
抑えのビエイラは、先頭の大和にヒットを許すが、後続をしっかり討ち取って試合を締める。
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【勝負を分けたポイント】
7回表(2点差)二死一三塁、鍵谷vsオースティンの場面が最大の山場だった。
この場面の全球を振り返ると
1球目、スライダーが高めに外れてボール。
2球目、ストレートが内角に決まって見逃しストライク(カウント1-1)
3球目、ストレートが真ん中に入るが押し込んでファール(カウント1-2)
4球目、スライダーが真ん中高めに抜けるが打ち損じてファール。
5球目、フォークが内角低めに落ちて空振り三振
この5球の中で最大のポイントになったのは2球目の内角ストレートで、ボール先行のケースではなかなか投げ切ることが難しいコースへのストレートだが、満塁でオースティンを迎えた訳ではなかったので、小林の中では「最悪歩かせても良い」と腹を括って要求したと思う。
ある意味「余裕を感じる配球」だが、そんな小林の意図を鍵谷も理解していたので、そこに投げ切れたと思う。
この勝負手となった2球目の内角ストレートが決まった事で、オースティンは狙い球が絞り切れなくなった。
それが3球目の甘いストレートに押されていたことにも表れていたし、これで俄然、巨人バッテリーが有利になる。
そして仕上げとして、4球目は外角ボールゾーンに逃げていくスライダーを小林が要求するが、これが甘くなってヒヤリとさせてしまう。
しかし、オースティンは前段で指摘したように2球目の内角ストレートで既に「迷い」が総じているので捉えきれなかった。
鍵谷の変化球の優先順位(精度)は「スライダー>フォーク」なので、もう1球スライダーを選択して今度こそコースに決めれば三振を奪えたと思うが、ここは小林が細心の注意を払ってボールになっても構わないということでフォークを要求する。
この小林の意図も鍵谷は十分に理解した上で最高のフォークを低めに決めて空振りを奪った。
まさにバッテリーの意思がピッタリと合った見事な投球だった。
振り返れば、この回は大量失点してもおかしくない展開を、松原と岡本の好守で救い、何とか2アウトまで持ってきたが、最後の難しい1アウトを鍵谷と小林はホント冷静に奪い取ってくれた。



【選手雑感】
☆山口俊☆
2019年シーズンと比べるとストレートの走り、スライダー系、カーブ系はそこまで悪いとは感じなかったが、決定的に違うのはフォーク系の質が落ちている事。
表現は難しいが、抜けが悪いチェンジアップのようなボールになっていたので、恐らく打者目線ではタイミングを決定的に外される訳でもなく、ボールの軌道を見ながら対応可能という印象だと思う。
それでも試合中盤はやや精度が上がってきたので、そこは次戦に向けて好材料だと思う。

☆丸佳浩☆
この試合のMVPは彼しかいない。
勝ち越し2ランも二死からの一発だったので、相手に与えた心理的ダメージは非常に大きかったし、中押しのソロHRも前の回にピンチを凌ぎ切った後の一発だったので、試合の流れの中ではホントに貴重な追加点だった。
技術的な論評については前日のコラムで触れているので詳しくは割愛するが、今の彼は下半身主導のスイング(下半身が先に動く)なので、バットを鞭のようにしならせている。

☆松原聖弥☆
丸が表のMVPなら、影のMVPは彼で間違いない。
弊コラムでは再々指摘していた「彼の課題でもあるバッティングアプローチ」にも大きな成長の跡が伺え、簡単に追い込まれても、そこから粘って3つの四球を奪い、チームの攻撃に好影響を与えていた。
又、レフトの守備では再三の好プレーで投手陣を支えた。
打球判断、球際の強さ、落下点に入るスピード、いずれも全盛期の松本哲也や亀井善行を彷彿させるプレーだった。
この試合、レフトが彼以外だったら負けていたと言っても決して過言ではない。



【総評】
この試合は間違いなく守備で勝利をもぎ取った。
試合の要所で生まれた松原、坂本、岡本の好守は投手陣に有形無形の勇気を与えたと思う。
特に松原の球際の強さには脱帽する。
今シーズン、レフト、センター、ライト問わず、外野全ポジションを高いレベルで守り続け、どれほどチームを助けていただろうか・・・。
確かに、まだまだバッティングは波があるかもしれない(それも徐々に改善しつつある)が、この守備力だけでも既に外せない選手になっていると思う。
又、一方で味方守備陣のミス(3回の岡本の三塁線の処理ミス、最終回の坂本の捕球ミス、いずれも記録はヒット)したケースでは、逆に 投手陣が踏ん張り無失点で切り抜けたことも今後に向けて大きい。
このように投手と野手がカバーし合うチームは強い。
後半戦に向けて我々巨人ファンに対して「まだまだいけるぞ」と思わせてくれた試合だった。

以上 敬称略
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