読売ジャイアンツvs東京ヤクルトスワローズ 17回戦 観戦レポート 2021.9.2
【試合結果】
ヤクルト 100 000 001 2
巨 人 010 000 001 2
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巨人Ⓟ⇒山口⇒中川⇒ビエイラ⇒デラロサ、小林
ヤクⓅ⇒石川⇒今野⇒清水⇒マクガフ、中村
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{勝}
{敗}
{S}
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{本}岡本和 33号(2回裏ソロ)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ山口、塩見は四球⇒青木は投失(二塁への悪送球)⇒山田は四球⇒村上を二ゴロ(併殺崩れ一三塁、失点1)⇒オスナを空三振⇒中村を中飛。
{考察}
いきなり自身の三連続ミス(四球⇒エラー⇒四球)で無死満塁のピンチを迎えてしまった山口だったが、失点は村上の内野ゴロによる1点で凌いだ。
立ち上がりの山口は、大胆さが影を潜め、非常に慎重な投球になっていたが、ストレートの質、フォークの精度ともに悪くなく、全体的に低めにボールは集まっていた。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ石川、丸は二直⇒坂本は一邪飛⇒吉川は左飛。
{考察}
早めに追いつきたい巨人打線だったが、石川の正確無比の投球により三者凡退。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ山口、サンタナを空三振⇒元山を左飛⇒石川を二ゴロ。
{考察}
下位打線をキッチリ三人で片づける。
調子自体は上々の山口は、ストレートでファールを打たせ、最後はフォークを振らせる必勝パターンが決まり始める。
★2回裏★
{経過}
Ⓟ石川、岡本は左本(得点1)G1-S1⇒中田は空三振⇒ウィーラーは右安⇒松原は投ゴロ⇒小林は空三振。
{考察}
先頭の岡本が内角低めのストレートを技ありの一発。
上体の力が抜けつつ、軸回転で放った一発だった。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ山口、塩見を遊飛⇒青木を空三振⇒山田を捕邪飛。
{考察}
二廻り目となったが、山口は危なげなく三者凡退で封じる。
特に青木から三振を奪った場面は完璧な投球だった。
小林のリードも非常に冴えていた。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ石川、山口は空三振⇒丸は二ゴロ⇒坂本は三直。
{考察}
変幻自在の石川の投球に封じられて三者凡退。
丸、坂本ともに打たされてしまっていた。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ山口、村上を左飛⇒オスナを三ゴロ⇒中村は中安⇒サンタナを三ゴロ。
{考察}
二死から中村にヒットを打たれるが、この回も危なげないピッチング。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ石川、吉川は一ゴロ⇒岡本は遊ゴロ⇒中田は三ゴロ。
{考察}
クリーンナップの攻撃だったが、低めのボールを打たされてここも三者凡退。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ山口、元山を空三振⇒石川を遊ゴロ⇒塩見は四球⇒青木を遊ゴロ(坂本好プレー)
{考察}
二死から足のある塩見に四球を与えてしまうが、青木の遊ゴロ(ランエンドヒット)を坂本が好プレーで防ぐ。
打撃では元気がない坂本だが、相変わらずの鉄壁の守備で失点を防いでいる。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ石川、ウィーラーは二ゴロ(山田好プレー)⇒松原は空三振⇒小林は中飛。
{考察}
こちらも先頭ウィーラーのヒット性の打球を山田の好守で阻まれ、後続も簡単に倒れて三者凡退。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ山口、山田を空三振⇒村上は左安⇒オスナを遊ゴロ併殺。
{考察}
一死から村上にヒットを打たれるが、不調のオスナを狙い通りに併殺打に討ち取る。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ石川、山口は空三振⇒丸は中飛⇒坂本は中安(塩見後逸で二進)⇒吉川は左飛。
{考察}
二死から坂本がヒットを放ち、相手の拙守も重なり、二死二塁のチャンスを掴むが、吉川が初球の甘いスライダーをミスショットして勝ち越しならず。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ山口、中村は遊直(坂本好プレー)⇒サンタナを空三振⇒元山を見三振。
{考察}
先頭の中村のヒット性の打球を、ここでも坂本が好守で山口をサポート。
これでリズムに乗った山口は後続を連続三振に討ち取る。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ今野、岡本は左安(代走増田大)⇒代打若林は左飛(ランエンドヒット)⇒ウィーラーは中安⇒松原は中飛(二塁走者は三進)⇒ウィーラー二盗成功⇒代打亀井は中飛。
{考察}
二番手の今野に対して、先頭の岡本がヒットで出塁し、ここで原監督は勝負手を次々と繰り出す。
まずは岡本の代走で増田大、そして中田に代打若林を送るという大仕掛けを打ってきた。
更に二死二三塁のチャンスで代打亀井を送るが、この一連の勝負手は成就せずに無得点。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ中川、代打内川は右安(代走渡邉)⇒塩見は右飛⇒青木は右越安(一三塁、代走荒木)⇒山田を左飛⇒村上を二ゴロ。
{考察}
二番手の中川は先頭に代打内川にいきなりヒットを打たれ、その後、青木にもヒットで繋がれ、一死一三塁の大ピンチを迎えるが、ここから中川が踏ん張りを見せ、主軸の山田と村上を抑えて、この試合最大のピンチを切り抜ける。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ清水、大城は空三振⇒丸は二ゴロ⇒坂本は遊ゴロ。
{考察}
大ピンチを無失点で切り抜け、流れが巨人に傾きそうな展開になりそうだったが、三番手の清水に完璧に封じられてしまう。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟビエイラ、オスナは左線二(代走西浦)⇒中村は一犠打⇒代打川端は中安(失点1)G1-S2⇒代打宮本は四球、投手交代Ⓟデラロサ、渡邉を遊ゴロ(二塁封殺、坂本好プレー、一三塁)⇒塩見を二ゴロ。
{考察}
同点で登場したビエイラは、先頭のオスナに二塁打を打たれ、犠打で三塁進塁を許し、一死三塁の状況で代打川端を迎えるが、初球のストレートを詰まりながらもセンター前に運ばれてしまう。
更に代打宮本に四球を与えたところで、四番手デラロサにマウンドを譲り、そのデラロサは期待に応えて追加点を許さず、1点リードで最終回の攻撃を迎える事になる。
ビエイラの投球については、オスナと川端への配球については反省の余地が大いにある。
オスナに2球連続で内角ストレートを投げる必要があったのか?
川端に初球のストレートは正直すぎないか?
まあ、配球については結果論とも言えるので、これ以上の言及はやめておく。
但し、一部ファンの間では大城との相性云々が指摘されているが、チームとして得点を上げるために小林を下げて代打を送っていたので仕方が無いと思うし、個人的には大城がどうこうではなく、基本的にビエイラの場合は投手主導で配球を決めているので、小林とのコンビで抑えられたかどうかは何とも言えないと思う(実際に、先日166キロを記録して完璧内容だった中日戦の捕手は大城だった)
☆9回裏☆
{経過}
Ⓟマクガフ、吉川は中安⇒増田大は投犠打⇒若林は中越適二(得点1)G2-S2⇒ウィーラーは申告敬遠(代走廣岡)⇒代打重信は空三振⇒代打中島は二ゴロ。
{考察}
先頭の吉川の中安が大きかった。
これで一気に球場のファンと巨人ベンチは色めき立ち、更に増田大が送りバントを決めて球場のボルテージは更に上がる。
このチャンスで左林、失礼w、若林が見事な同点二塁打を放ち、更にサヨナラのチャンスを迎えるが、代打の重信と中島が倒れて引き分けのままゲームセット。
終盤、勝負処の左林はホント勝負強い!!
【選手雑感】
☆松原聖弥☆
今回は長くなるので他選手の雑感は割愛し、松原のみに焦点を絞って考察していく。
~何故松原聖弥は最終回に代打(重信)を送られたのか?~
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・理由➀ 「5回裏の第2打席の内容が酷かった」
初球の外角高めのストレートを見送り(本人的にはボールとジャッジしたかもしれない)
2球目の外角低めのカーブを空振り(全くタイミングが合わず)
3球目の真ん中低めボール球のチェンジアップを空振り(完全に手玉にとられて振らされる)
初球のストライキは仕方がないが、二球目以降の対応があまりにもお粗末。
相変わらず簡単に三球三振しているようではレギュラーとして物足りない。
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・理由➁ 「7回裏の第3打席の準備不足」
この打席は初球のカーブを打ち上げて中飛(それなりに捉えた左中間の深めのフライ)
初球から積極的にスイングすること自体は悪いとは思わないが、相手投手が速球派の今野であることを考えれば、何故、持ち球の中で最も頭になかったカーブに手を出したのか?
確かに甘いカーブではあったが、振り切ったスイングではなく、合わせるようなスイングになり、ハッキリ言ってバッテリーに打たされてしまった。
逆にカーブを待って手を出したなら理解出来るが、タイミングの取り方を見ていると反応で手を出したと見るのが妥当だろう。
果たして打席に立つ前に、相手投手の特徴、持ち球、球種別投球割合、これからのことが頭に入っていたのだろうか?
原監督には彼が深く考えずに、漠然と甘いボールを打ちに行こうとしていたようにしか見えなかったと思う。
つまり、準備不足に見えたという事。
野球は確率のスポーツなので、打席に立つ前にどれだけ頭の整理が出来ているかが、勝負の分かれ目になる。
彼に対しては何度も言っていることだが、バッティングアプローチをもっと勉強して欲しい。
そろそろ勢いだけでは通用しないことを自覚すべきだろう。
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勿論、重信の対ヤクルトでの印象(一昨年のサヨナラ打、去年の決勝弾など)が原監督には強く残っているので、重信に賭けたいという気持ちがあったのかもしれない。
しかし、決してここ最近の重信自身の状態が良いとは思えなかったし、それでもあえて代打を送ったのは、松原に対する前述の失望感と奮起を促す意味合いが強かったと思う。
原監督に攻走守でそのポテンシャルを高く評価されている松原だが、監督からレギュラーとして認められていない理由はこの辺りにあると思う。
【総評】
イニング考察で触れたように、ツッコミどころが決して少なくない試合ではあったが、坂本を中心とした鉄壁の守備陣は相変わらず健在なので問題ない。
ぶっちゃけ、この引き分けの結果は「悪くない」というよりも「勝ちに等しい」と見ている。
両チームの打線の状態がイマイチであることを差し引いても、両投手のデキは素晴らしく、石川は巨人各打者に的を絞らせない投球で、今季対戦した中ではデキが最も良かったと思う。
前段で指摘したように、願わくは7回裏に勝ち越してリードしたかったが、ここで得点出来なかった時点で、恐らく原監督は引き分けを意識した采配に切り替えていたと思う。
もう一打席まわってくる可能性が高い4番打者に代走を送り、勝負手を打った上での結果なので、得点出来なかった時は当然ながら負の流れを生んでしまう。
その嫌な流れを一度は中川がギリギリ耐えたが、最終回にビエイラがやられてしまった。
この時点で完全に敗戦濃厚な流れだったが、更なる大ピンチをデラロサが踏ん張り、
最終回に若林の同点打が生まれて引き分け。
最後はサヨナラも。。。とはならなかったが、巨人にとっては非常に大きな引き分けで、第一の山場だったヤクルト三連戦を2勝1分という最高の結果で終え、これで負け数も試合消化の少ないヤクルトと並んだので、対ヤクルトに関しても数字上で大きなアドバンテージを作った事になる。
そして第二の山となる明日からの阪神三連戦は、勿論、ヤクルト三連戦前のコラムで書いたように、三連敗さえしなければ良いし、相手云々関係なく、巨人の野球が出来れば自然と2勝は出来ると思う。
コマが揃いつつある今の巨人に、恐れるモノも何もない。
サカオカマルを中心とした横綱相撲で押し切って欲しい!!
以上 敬称略
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