阪神タイガースvs読売ジャイアンツ 18回戦 観戦レポート 2021.9.5
【試合結果】
巨人 300 030 000 6
阪神 000 004 200 6
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阪神Ⓟ秋山⇒藤浪⇒馬場⇒小川⇒岩崎⇒スアレス、梅野
巨人Ⓟメルセデス⇒鍵谷⇒大江⇒畠⇒デラロサ⇒中川⇒ビエイラ、大城、小林
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{勝}
{敗}
{S}
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{本}中島 5号(1回表2ラン) 、 岡本和 35号(5回表3ラン)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ秋山、松原は四球⇒坂本は左安(坂本は二塁憤死、松原は三塁)⇒吉川は右適安(得点1)⇒岡本は遊ゴロ(中野好プレー、二塁封殺)⇒中島は左本(得点2)⇒丸は空三振。
{考察}
先頭の松原が追い込まれてから粘りを見せ、四球を奪い取ったことで秋山のリズムを狂わせた。
続く坂本のヒットでは自身は暴走気味の走塁で憤死するが、いきなり一死三塁のチャンスを作りクリーンナップを迎える事になる。
ここで巨人サイドに大きかったのは、吉川が内野ゴロや犠牲フライで1点を奪ったのではなく、ヒットで繋いで攻撃の芽を絶やさなかった事だった。
これで続く中島の1発が2ランとなり、いきなりリードを3点に拡げることが出来た。
この2ランで坂本の暴走によるミスが消えた。
★1回裏★
{経過}
Ⓟメルセデス、近本は中安⇒中野は右安(一三塁)⇒サンズは中飛⇒マルテは遊ゴロ併殺。
{考察}
いきなり無死一二塁のピンチを迎えるが、両外国人を何とか討ち取って無失点で切り抜ける。
メルセデスの状態もハッキリ言って良くなかった。
中4日の影響もあってか、ストレートもいつものキレを感じないし、全体的にボールにバラツキがあってピリッとしない。
この回を奇跡的に無失点で終えたのは、ハッキリ言って相手の打ち損じに助けられたからだった。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ秋山、ウィーラーは死球⇒大城は中飛⇒メルセデスは三犠打⇒松原は左飛。
{考察}
先頭のウィーラーが死球で出塁し、その後二死二塁のチャンスを作るが松原が倒れて無得点。
個人的には3点先取点を奪われた秋山の方が、メルセデスよりも状態が良いと感じていた。
確かに変化球が浮いていたが、巨人の各打者の反応を見ると、タイミング的に差し込まれていた打者が多かったので、彼から4点目を奪うのはかなり困難という印象を持っていた。
★2回裏★
{経過}
Ⓟメルセデス、糸原は左安⇒大山を中飛⇒佐藤を空三振⇒梅野は中安⇒代打小野寺を右飛。
{考察}
再び一死一二塁のピンチを迎えるが、代打小野寺を何とか討ち取り、この回も無失点で切り抜ける。
阪神は早くも秋山に代打を送って勝負をかけた。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ藤浪、坂本は四球⇒吉川も四球⇒岡本は空三振⇒中島は投ゴロ(二三塁)⇒丸は空三振。
{考察}
いきなり連続四球でチャンスを作るが、岡本以降の打者にあと一本が出ず無得点。
二番手の藤浪は相変わらずのノーコンぶりを見せるが、指にかかったストレートは素晴らしかった。
このストレートを見せられた後、スライダーを決められるとそうは打てない。
1打席だけで捉えるのは難しい。
★3回裏★
{経過}
Ⓟメルセデス、近本を三邪飛⇒中野を中飛⇒サンズを中飛。
{考察}
ようやく三者凡退で討ち取ったメルセデスだが、相変わらずボールが全体的に高い。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ藤浪、ウィーラーは中飛⇒大城は左飛⇒メルセデスは空三振。
{考察}
下位打線の攻撃は簡単に三者凡退。
★4回裏★
{経過}
Ⓟメルセデス、マルテは左安⇒糸原は四球⇒大山二ゴロ併殺⇒佐藤を見三振。
{考察}
いつ捕まってもおかしくない状態のメルセデスだったが、この無死一二塁のピンチも相手の拙攻に助けられて無失点で凌いだ。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ藤浪、松原は中安⇒坂本は左飛(大飛球をサンズが好捕)⇒吉川は遊安⇒岡本は左本(得点3)、G6-T0⇒中島は左安⇒丸は四球⇒ウィーラーは左飛⇒大城は見三振。
{考察}
先頭の松原がヒットで出塁し、坂本の大飛球はあとひと伸び足りなかったが、続く吉川が内野安打で繋いで、一死一二塁の状況を作って主砲岡本和真に繋げる。
ここで岡本は藤浪のカットボール攻めに対して2球連続で空振りするが、3球目のカットボールを見事に拾って技ありの3ランを放つ。
ここまでの阪神の残塁の山、そして岡本の一発、試合の流れ的にはこれで決着がついたかの見えたが。。。
★5回裏★
{経過}
Ⓟメルセデス、梅野を一飛⇒代打ロハスは左飛⇒近本を二ゴロ。
{考察}
恐らくこの回でマウンドを降りることになるメルセデスは、落ち着いたマウンド捌きで三者凡退に封じる。
この段階では明らかに巨人ペースでゲームは進んでいた。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ馬場、若林は見三振⇒松原は四球⇒二盗成功⇒坂本は三ゴロ⇒吉川は三ゴロ。
{考察}
一死二塁のチャンスを作るが、坂本と吉川にあと一本が出ずに無得点。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ鍵谷、中野は中越三(丸の捕球ミス)⇒サンズは遊失(若林がファンブル、失点1)、G6-T1⇒マルテは四球、投手交代ぴ0大江、糸原を遊ゴロ(二塁封殺)⇒大山は四球⇒代打原口は右適安(失点1)、G6-T2、投手交代Ⓟ畠、梅野を二ゴロ(併殺崩れ、失点1)、G6-T3⇒ロハスは中適安(失点1)、G6-T4⇒近本は死球⇒中野を遊ゴロ。
{考察}
先頭の中野の中越三は厳しい言い方をすれば、丸の凡プレーだった。
これで無死三塁のピンチを招いてしまったが、次のサンズの平凡な遊ゴロを若林がジャックルしなければ1点を奪われたが、一死走者なしの状況になり、このままこの回を終えていた可能性が高かったが・・・・。
試合後の原監督のコメントで、坂本を6回裏から下げた事について「自分のミス」と言っていたようだが、これは本音だと思う
勿論、若林のプレーは論外だが、彼はユーティリティープレーヤーであって、ショートというポジションは本業ではない。
人工芝なら対応も十分可能だが、ここは土のグランドの甲子園なので、この後に守って同じく致命的なミスを犯した廣岡とともに、彼らにとっては敷居の高いグランドだった。
これで球場の雰囲気がガラっと変わり、鍵谷⇒大江⇒畠という必死のリレーにも関わらず4点奪われてしまう。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ小川、岡本は中飛⇒中島は投ゴロ⇒丸は空三振。
{考察}
巨人のリリーフ陣とは対照的に阪神のリリーフ陣はここから巨人打線を完璧に封じ込める。
三番手小川の力強い投球に対して主軸が抑え込まれてしまう。
★7回裏★
{経過}
Ⓟデラロサ、サンズは左安⇒マルテは遊失(廣岡悪送球、一三塁)⇒糸原は二ゴロ(失点1、二塁封殺)、G6-T5⇒大山を空三振⇒代打糸井は左中適二(失点1)、G6-T6⇒梅野を見三振。
{考察}
ここでもミスが出てしまった。
しかも、上手いショートならダブルプレーを完成させていた可能性が強かっただけに、ここも坂本交代が見事に裏目に出てしまった。
糸井の同点打も決して失投だとは思わないが、流れ的にこうなるのは必然だったのかもしれない。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ岩崎、ウィーラーは三ゴロ⇒代打中田は空三振⇒若林も空三振。
{考察}
イケイケの阪神に対して巨人は好対照の意気消沈ぶり。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ中川、ロハスを左飛⇒近本を遊飛⇒中野は中安⇒サンズは四球(代走植田)⇒マルテを二ゴロ。
{考察}
中川でも簡単には阪神側に傾いた流れを止められない。
二死からのヒットと四球で一二塁のピンチを招いてしまうが、マルテを討ち取り何とかここは凌いだ。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟスアレス、松原は一ゴロ⇒廣岡は投ゴロ⇒吉川は二ゴロ。
{考察}
最終回も巨人打線は相手の守護神にぐうの音も出ずに三者凡退。
★9回裏★
{経過}
Ⓟビエイラ、糸原を空三振⇒大山は左線二(代走小園)⇒島田は遊安(一三塁)⇒梅野を右飛⇒島田は二進(盗塁記録されず)⇒木浪は四球⇒近本を中飛、ゲームセット。
{考察}
連続リリーフ失敗中のビエイラは、この試合も一死一三塁のサヨナラのピンチを招いてしまう。
しかし、ここを何とか踏ん張って引き分けに持ち込んだ。
【選手雑感】
☆メルセデス☆
中4日の影響はかなりあったと思う。
ぶっちゃけデキは良くなかった。
しかし、阪神打線の拙攻に助けられたとはいえ、5回を無失点で終えた投球は称賛に値する。
又、「引くところは引き、勝負するところは勝負する」
押し引きが出来るメンタル面での成長も大いに感じた。
☆岡本和真☆
もはや彼に対しては称賛しかない。
正確無比の機械ではなく、生身の人間なので当然ながら打てないこともあるが「彼が打てなかったら仕方がない」と割り切れるようになった(同じ心境になるのは巨人では坂本くらい)
彼のバッティングについては、過去のコラムで技術的なポイントを筆者なりに解説してきたが、もはやそれが必要ないくらい確実にレベルアップしている。
勿論、これからもスランプに苦しむこともあるかもしれないし、バッティングを一時的に崩してしまうかもしれない。
しかし、そんな状況に陥ったとしても、彼については坂本と同様に、間違いなく「いずれは調子を上げてくれる」と確信するだろう。
いまや日本プロ野球界全体を見渡してもトップ3に入る打者だと思う。
☆丸佳浩☆
ハッキリ言って、この阪神との三連戦については戦犯と言われても仕方がない。
バッティングも打てそうな雰囲気が全くなく、技術的にはタイミングが全く合っていなかったので、トップの形を作る時間がないので、慌てて上体だけで打ちに行き、下半身主導のスイングが全く出来ていない。
ストレートでファールを打たされた後に、変化球を振らされて三振するという「二軍選手レベル」のバッティング内容はあまりにも酷い。
失点に繋がった守備(落球)も彼レベルの守備力ならあり得ないミス。
新外国人のハイネマンが二軍に合流したが、彼が体調を整え一軍デビューする際にスタメンから外れる外野手は、もしかしたら松原でもなくウィーラーでもなく、丸佳浩になる可能性も十分にあると思う
しかも、梶谷も二軍の練習に合流して復帰が近いので、そうなると今のままでは弾かれる可能性は更に上がると思う。
【総評】
阪神側からすれば、万々歳の三連戦だったと思う。
但し、あそこまで追い詰めたのならこの試合は勝ち切って三タテしておかなければならなかった。
そういう思いも阪神サイドにはあると思う。
そう。。。巨人サイドから見れば、この試合も大逆転を許し、三試合連続逆転負けは流石に尾を引いていたと思う。
しかし、ギリギリのところを踏ん張って引き分けに持ち込み、致命傷にはならずに「仕切り直せる状況」に踏みとどまったと見ることも出来る。
そして「あれだけミスが連発したのに負けなかった」とも言えるので、決して悲観することはない。
まだまだ勝負はこれから、阪神サイドが長年蓄積されている巨人戦のトラウマに比べれば、この三連戦で生まれたトラウマ?は屁のツッパリにもならない。笑
以上 敬称略
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