横浜DeNAベイスターズvs読売ジャイアンツ 16回戦 観戦レポート 2021.9.7
【試合結果】
巨 人 200 000 000 2
DeNA 001 070 00X 8
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DeⓅ宮國⇒シャッケルフォード⇒櫻井⇒伊勢、山本
巨人Ⓟ菅野⇒大江⇒戸根⇒桜井、小林
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{勝}宮國 (1勝0敗0S)
{敗}菅野 (3勝6敗0S)
{S}
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{本}楠本 2号(5回裏3ラン)
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ宮國、松原は左安⇒坂本は二飛⇒松原が二盗成功⇒吉川は左越適二(得点1、佐野の打球判断に問題あり)⇒岡本は右中適安(得点1、二塁で憤死)⇒中島は三ゴロ。
{考察}
先頭の松原が簡単に追い込まれながらもヒットを放ち、坂本が倒れた後の吉川の初球に二盗を決める。
そして吉川と岡本に連続タイムリーが生まれて2点を先取する。
宮國は巨人時代の印象とさほど変わらず、カウント球に比べて勝負球が甘くなる傾向がある。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、桑原を左飛⇒柴田を右飛⇒佐野を空三振。
{考察}
立ち上がりの菅野は、先頭の桑原をツーシーム、続く柴田をカットボール、いすれも内角高めのボールで詰まらせ、佐野には追い込んでから最後は外に逃げていくツーシームで空三振を奪った。
全体的に制球重視で力を抑え気味で投げていた。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ宮國、亀井は右飛⇒ウィーラーは三ゴロ⇒小林は中飛(桑原好プレー)
{考察}
下位打線の攻撃はあえなく三者凡退で終える。
何とか一人出塁して、9番の菅野で終わりたかったが。。。
★2回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、オースティンは右中二⇒宮﨑は四球⇒牧を捕邪飛⇒ソトを空三振⇒山本は死球⇒宮國を空三振。
{考察}
いきなりの二塁打と四球で無死一二塁の大ピンチを迎えるが、相手の打ち損じにも助けられて何とか無失点で切り抜ける。
この回の菅野は、やや制球に苦しみ、終始ボール先行の投球になっていた。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ宮國、菅野は中安⇒松原は投犠打⇒坂本は空三振⇒吉川は投ゴロ。
{考察}
先頭の菅野がヒットを放ち、松原が送って一死二塁のチャンスを作るが、後続が倒れて無得点。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、桑原を空三振⇒柴田は左安⇒佐野は中安⇒オースティンを空三振⇒宮﨑は左適安(失点1)、G2-B1⇒牧を空三振。
{考察}
一死から柴田と柴田のヒットで一二塁のピンチを招き、オースティンから三振を奪うが、宮﨑にタイムリーを打たれて1点を返される。
菅野はこの時点で球数が70球。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟ宮國、岡本は中安⇒中島は左安⇒亀井は見三振⇒ウィーラーは遊ゴロ併殺。
{考察}
岡本、中島に連続ヒットが生まれて無死一二塁の大チャンスを作るが、ここから宮國にベストピッチを決められて無得点に終わる。
2イニング連続での先頭打者の出塁を得点に繋げられなかった。
この回の宮國は失投と言えるボールが少なかった。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、ソトは空三振⇒山本は四球⇒宮國は投犠打⇒桑原を右飛。
{考察}
この回も二死二塁のピンチを背負うが、桑原を討ち取って無失点。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟ宮國、小林は一飛⇒菅野は右安⇒松原は二ゴロ(併殺崩れ)⇒坂本は四球⇒吉川は左飛。
{考察}
菅野のヒットと坂本の四球で二死一二塁のチャンスを作るが、吉川が倒れてこの回もチャンスを潰してしまう。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、柴田は右飛(松原好プレー)⇒佐野は中安⇒オースティンは四球⇒宮﨑は左線適二(失点1)、G2-B2⇒牧は死球⇒ソトは左線適二(失点2)、G2-B4⇒山本はスクイズ成功(野戦、失点1)、投手交代Ⓟ大江、代打楠本は右本(失点3)、G2-B8⇒桑原を遊ゴロ⇒柴田は空三振。
{考察}
先頭の柴田は松原の好プレーで何とか一死を奪うが、そこからつるべ打ちを喰らって3失点、更にスクイズも決められて1点を加えられ、ここで菅野は交代。
替わった大江も代打楠本に3ランを奪われビッグイニングを作られてしまう。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟシャッケルフォード、岡本は見三振⇒中島も空三振⇒亀井は三飛。
{考察}
二番手のシャッケルフォードに対してなすすべなく三者凡退。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ戸根、佐野を中飛⇒オースティンを右飛⇒宮﨑を見三振。
{考察}
三番手の戸根は主軸相手に三者凡退で抑える。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟシャッケルフォード、丸は四球⇒小林は空三振⇒バッテリーエラーで二進⇒中田は空三振⇒松原は遊ゴロ。
{考察}
一死二塁のチャンスを作るがここも得点を奪えず無得点。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ戸根、牧を空三振⇒ソトを遊ゴロ⇒山本を中飛。
{考察}
イニング跨ぎの戸根は下位打線を三者凡退。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟ櫻井、坂本は中安⇒吉川は遊直⇒岡本は左飛⇒代打陽は遊ゴロ。
{考察}
先頭の坂本がヒットで出塁するが、後続打者にハードラックの打球が続いて無得点。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ桜井、代打森を四球⇒桑原は遊ゴロ併殺⇒佐野を左飛。
{考察}
四番手の桜井は、先頭の森に四球を与えてしまうが、桑原を何とか併殺に討ち取る。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟ伊勢、亀井は四球(代走廣岡⇒二塁進塁(二盗記録なし)⇒丸は空三振⇒代打大城は空三振⇒中田は三ゴロ。
{考察}
先頭の亀井が出塁するが、最後まで打線が繋がらずにゲームセット。
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【勝負を分けたポイント】
5回裏、一死一塁の状況で、フルカウントからオースティンに与えた四球が菅野にとっては非常に痛かった。
まあ、微妙な判定で、どちらとも判断できるボールだったが、4回裏を終えた時点で既に心身ともに余力を無くしている菅野にはあまりにも酷な判定だった。
ここで明らかにガス欠した菅野には、宮﨑とソトを抑え込む力はなかった。
【選手雑感】
☆菅野智之☆
最後までストレート系の制球がイマイチで、投球数が嵩んでしまっていた。
又、以前のような球威が無くなっているので、どうしてもカウント球からコーナーを狙わざるを得なくなり、どうしても息苦しさを感じる投球が続いてしまった。
もう以前のような球威はないので、ツーシーム系の精度を磨かないと苦しい事は以前から指摘しているが、その考えを更に強く持ったゲームになった。
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【総評】
この試合前までDeNA打線は決して状態が良くなかったし、この試合も序盤は拙攻が続いていた。
しかし、それ以上に巨人打線の2回以降の攻撃が酷く、明らかにこのままでは試合中盤には菅野が捕まることは自明の理だった。
特に残念だったのが、5回表のチャンスで吉川が合わせに行くスイングをしてしまったこと(結果は平凡な左飛)
その前の坂本が四球で歩き、その直後の打席でのバッティングカウントだったので、ここは追い込まれるまでは狙い球をしっかり絞って強く叩いて欲しかった。
しかも、前段で指摘したように、菅野が捕まる可能性は時間の問題という試合の流れだっただけに、ここで1点奪って少しでも菅野に気持ちの余裕を持たせたいところだった。
筆者も経験があるが、ベンチで見ていると、上記のようなシチュエーションでの、あのような中途半端なバッティングを見せられると、失望感は非常に大きくなり、著しくチームの士気を下げてしまう。
吉川は怪我による離脱がありながらも、ここまで3割近いアベレージで頑張ってくれているが、もう一皮剥けるには、彼も松原と同様にバッティングアプローチをもう少し勉強した方が良い。
このケースは軽打が必要なのか?
このケースは最低限の進塁打が必要なのか?
このケースは追い込まれるまでは強振すべきか?
このケースはじっくりボールを見ていくべきか?
このケースは初球から「決め打ち」すべきか?
このケースは初球にどのようなボールでカウントを稼ぎに来るか?
打席に立つ前に、パッと思い浮かんだだけでこれだけ考えることはあるし、シチュエーションによってはもっとある筈で、野球選手には「過去の対戦内容を頭の中で復習出来る高い記憶力」と「試合を俯瞰して見られる野球脳」が求められるし、一流と呼ばれる選手は総じてこの部分のレベルが高い。
野球選手は技術、体力、精神力だけで超一流選手になるのは、極めてごく一部の「化け物」だけで、殆どの選手はこの記憶力と野球脳で不足している能力を大なり小なりカバーして戦っている。
両者も多分に洩れずにこの部分を今一度見つめ直して欲しい。
三連覇を達成するには両者が更にレベルアップした姿を見せないと厳しい。
いつまでも「年齢的にベテランに入ったサカマルにおんぶにだっこ」では巨人の未来は暗い。
両者ともに年齢的には中堅に入るが、若大将岡本和真と共に新しい巨人を導く存在に成長して欲しいし、少なくとも筆者はなれると思っている。
以上 敬称略
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