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阪神タイガースvs読売ジャイアンツ 19回戦 観戦レポート 2021.9.19

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阪神タイガースvs読売ジャイアンツ 19回戦 観戦レポート 2021.9.19

【試合結果】
巨人 070 000 100 8
阪神 100 000 000 1
——————————–
阪神Ⓟガンケル⇒浜地⇒岩貞⇒馬場⇒斎藤、梅野、原口、坂本
巨人Ⓟ菅野⇒中川⇒桜井、大城、小林
——————————–
{勝}菅野 (5勝6敗0S)
{敗}ガンケル (7勝3敗0S)
{S}
——————————–
{本}吉川 5号(2回表3ラン) 、 坂本 17号(2回表2ラン) 、 ウィーラー 12号(7回表ソロ)



【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟガンケル、吉川は三直⇒松原は中安⇒坂本は空三振⇒岡本は中飛。
{考察}
一死から松原がヒットで出塁するが、主軸の二人でチャンスを拡げられず無得点。
立ち上がりのガンケルは、やや制球にバラツキがあった。

★1回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、近本は右線二⇒中野は三犠打⇒糸原は中適安(失点1)、G0-T1⇒マルテは右飛(松原好プレー)⇒糸井を左飛。
{考察}
先頭の近本にいきなり二塁打を浴び、中野に送られて一死三塁のピンチを迎え、続く糸原にアッサリとタイムリーを許してしまう。
それでも後続は抑えて最少失点で終える。
立ち上がりの菅野のデキは、前回と比べるとストレートの走り、スライダーのキレともにもう一つ。
しかし、それ以上に気になるのが、全体的に高めにボールが集まっている事。
フライアウトの多さが気になる。

☆2回表☆
{経過}
Ⓟガンケル、亀井は中安⇒丸は右安(亀井が好走塁で三進)⇒ウィーラーは三ゴロ(二三塁)⇒大城は中適安(得点2)、G2-T1⇒菅野は投失(投犠打をショート捕球ミス、一三塁)⇒吉川は中本(得点3)、G5-T1⇒松原は中安⇒二盗成功⇒坂本は左中本(得点2)、G7-T1⇒岡本は右安⇒亀井は四球⇒丸は空三振⇒ウィーラーは二ゴロ。
{考察}
先頭亀井にヒットが生まれた後の、丸の右安で亀井が三塁まで進塁した走塁が、巨人のこれまでの重苦しい雰囲気を変えた。
この走塁が無ければ、ウィーラーで併殺を奪われていた可能性が高く、無得点で終わっていた可能性が高い。
そして、大城のコースヒットで2点が入り逆転、これで流れは完全に巨人側に傾き、阪神側のミス絡みで更にチャンスを拡げて坂本が2ランを放つ。

★2回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、大山を空三振⇒サンズを一飛⇒梅野を四球⇒代打木浪を投ゴロ。
{考察}
二死から梅野に四球を与えてしまうが、代打木浪を討ち取り無失点。
菅野はまだ全体的にボールが上ずっている。



☆3回表☆
{経過}
Ⓟ浜地、大城は見三振⇒菅野は空三振⇒吉川は投襲安⇒松原は二ゴロ。
{考察}
二番手の浜地に対して、二死から吉川がヒットを放つが、松原が倒れて無得点。

★3回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、近本を空三振⇒中野は左安⇒糸原を二ゴロ(二進)⇒マルテを中飛。
{考察}
一死から中野にヒットを打たれてクリーンナップを迎えるが、糸原とマルテをキッチリ抑えて無失点。

☆4回表☆
{経過}
Ⓟ浜地、坂本は右安⇒岡本は空三振(捕手が後逸して二進)⇒亀井は空三振⇒丸も空三振。
{考察}
先頭の坂本がヒット、バッテリーミスも重なって一死二塁のチャンスを作るが、後続が倒れて無得点。

★4回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、糸井を空三振⇒大山は左中二⇒サンズを遊ゴロ⇒梅野を二ゴロ。
{考察}
菅野は相変わらず逆球の甘いボールが少なくないが、要所をキッチリ抑え、この回も無失点で抑える。



☆5回表☆
{経過}
Ⓟ岩貞、ウィーラーは空三振⇒大城は三邪飛⇒菅野は空三振。
{考察}
下位打線がアッサリと三者凡退。

★5回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、代打島田を二ゴロ⇒近本は投直⇒中野を見三振。
{考察}
逆球が徐々に減ってきた菅野は、快足を売りにする三人をキッチリ討ち取る。

☆6回表☆
{経過}
Ⓟ馬場、吉川は中安⇒吉川は二盗成功⇒松原は空三振⇒坂本は遊直⇒岡本は空三振。
{考察}
先頭の吉川のヒットと二盗で無死二塁のチャンスを作るが、後続にあと一本が出ずに無得点。
またも松原は得点圏で厳しい内容の凡打だった。

★6回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、糸原を二ゴロ⇒マルテは中安⇒糸井を投ゴロ併殺。
{考察}
一死からマルテにヒットを打たれるが、糸井を注文通りのダブルプレーで仕留める。
前日のメルセデスのフィールディングと比べると、菅野のそれは際立っている。
ここまで難しい投ゴロ、投直を簡単に処理している。



☆7回表☆
{経過}
Ⓟ馬場、亀井は一ゴロ⇒丸は二ゴロ⇒ウィーラーは左本(得点1)、G8-S1⇒大城は空三振。
{考察}
二死からウィーラーがダメ押し弾を放つ。
前回のこのカードでは追加点を奪えずに終盤もつれる展開が続いただけに、その心配を払しょくする得点となった。

★7回裏★
{経過}
Ⓟ菅野、大山を中飛⇒サンズを空三振⇒梅野を空三振。
{考察}
ウィーラーの一発で士気が大きく落ちた阪神打線に対して、菅野はゆったりフォームを取り戻して盤石の内容。

☆8回表☆
{経過}
Ⓟ斎藤、代打ハイネマンは空三振⇒吉川は遊ゴロ⇒松原も遊ゴロ。
{考察}
菅野はここでお役御免、代打ハイネマンを含めて三者凡退。
ハイネマンはどうしてもトップの形から振り出すときにグリップが落ちてしまうので、ストレートに差し込まれてしまう。
この癖はまだ修正出来ていない。

★8回裏★
{経過}
Ⓟ中川、原口を中飛⇒近本を四球⇒中野を左飛⇒糸原は左安⇒マルテを三ゴロ。
{考察}
四球とヒットで二死一二塁のピンチを招くが、マルテを三ゴロに討ち取り無失点。
久しぶりの登板だった中川は、制球にバラツキが見られ、甘いボールも多かった。



☆9回表☆
{経過}
Ⓟ斎藤、坂本は四球(代走増田大)⇒岡本は一邪飛⇒北村は右線二⇒丸は空三振⇒八百板は空三振。
{考察}
先頭坂本の四球と北村の二塁打で一死二三塁のチャンスを作るが、後続に一本が出ずに無得点。

★9回裏★
{経過}
Ⓟ桜井、糸井を空三振⇒大山を空三振⇒サンズは空三振。
{考察}
三番手の桜井は三者連続三振締めでゲームセット。
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【勝負を分けたポイント】
二回表一死二三塁、打者大城の場面で、前のウィーラーには通常の守備陣形を取っていたが、一転してここでは前進守備を選択し、それが裏目(難しいゴロを糸原が上手く処理出来ず)に出て一気に巨人側に流れが傾いた。
次の打者が菅野なので、前進守備自体は間違いではないが、巨人サイドからすれば、前進守備は逆にヒットゾーンが広がることを意味するので、ここを大城がヒットで繋いでいけば、大量得点の芽が出てくる。
ハッキリ言って、序盤の菅野のデキはそれほど良い状態とは言えなかったので、序盤で巨人側が仮に同点、又は1点リードしても、それをもって必ずしも「有利」とは言えない状況だったので、巨人サイドとしては最低でも2点のリードが欲しい局面だった。
又、今の巨人のチーム状況を考えると、大量得点の可能性は限りなく低い「重苦しい雰囲気」が続いているので、それを打破するには「何かの外的要因」が必要で、それが前述の前進守備(実質糸原のミス)であり、直後の阪神側のバント処理のミスだった。



【選手雑感】
☆菅野智之☆
ストレートの球威はまずまず、序盤はストレートが抜け気味だったが、徐々に修正されていた
スライダー系の精度はイマイチだったが、前回同様にフォークが良く落ちていたので、打者に的を絞らせていなかった。
味方が追加点を奪えず6点差の状況が長く続いていたが、戸郷、髙橋、メルセデスあたりとは投手としての経験値、完成度が違うので、そう簡単に崩れない。
まだまだ全盛時の投球内容には程遠いので、1点差の痺れる投手戦を耐えきることは難しいかもしれないが、序盤である程度リードを奪う展開に持ち込めば、今の彼でも勝ち星を重ねる事が出来ると思う。

☆坂本勇人☆
下半身に相当疲労が溜まっていると思うが、そんな状態でも結果を残す彼の頑張りには尊敬の念が堪えない
技術的には開幕当初の広いスタンスのままでは、今の疲労が蓄積された下半身では耐えきれないと思っていたので、数年前と同レベルに狭くしたことは正解だと思う。
近年、坂本はスタンスを広くとって構えるようになったが、筆者なりに考えたその最大の理由は「始動するタイミングのズレを減らす為」だと思う。
元々、坂本は足を高く上げてタイミングをとって打者としての実績を積んできたが、相手も坂本対策としてクイックで投げたり、二段モーション気味に投げたりして微妙にタイミングをずらす作業を行い、彼のバッティングを崩しにかかっていた。
それで一時的に頭打ちの成績が続いていたが、様々な先輩からのアドバイスを咀嚼して、右足に重心を置く意識が高くなった。
それがキッカケとなって右足に重心を置くステイバックの時間を長くするために、足を高く上げるのではなく、ややスタンスを広めにとって足をすり足気味にする形にたどり着いたと思う。
そして、その傾向が更に強くなり、去年から今年の前半まではかなり重心を低くした「潜るようなバッティングフォーム」になっていた。
しかし、一方でこのバッティングフォームは腰から下半身にかかる負担が非常に大きいので、若くて体が元気な時は良いが、ベテランの域に入るとなかなか厳しくなる。
殆どのベテラン打者が最終的に行きつくバッティングの構えは非常にシンプルなモノが多いが、それは若い時と比べて歳を重ねると瞬発力や持久力、又は視力が衰えるので、同じ事が出来なくなるからである。
しかし、シーズン中にバッティングフォームを大きく変える事は非常に難しいので、逆効果になるケースが多くなるが、彼の場合は元々がこの形で長くやってきたので、それほど本人的には違和感が無かったと思う。



☆吉川尚輝☆
センター方向に強い打球を弾き返すときはバッティングが良い証拠。
彼の場合はストレート系に強く、内角の捌き方にも非凡な才があるので、阪神の近本のように、追い込まれるまではセンター中心にライナー性の打球を意識した方が良い(引っ張るスイングも必要)
逆の言い方をすれば、安易に初球からレフト方向への打球を意識しない方が良い。
個人的には、彼が負のスパイラルに入る前兆は、下半身が使えなくなって小手先だけでレフト方向に打つことが増えてきた時だと見ている。

☆岡本和真☆
中日の柳、ベイスターズの大貫、ヤクルトの奥など、ここ最近は内角のツーシーム系を意識付けされて、特に右投手の時にカウント球の甘いボールを見送るケースが多くなっている。
又、詰まることを過剰に恐れて、やや左肩の壁を壊すのが早くなり、自分の打つポイントにズレが生じて甘いボールをミスショットするケースも多くなっている。
対左投手ではそれほど悪い形にはなっていないが、対右投手に関しては暫くの間は分が悪いかもしれない。

☆丸佳浩☆
現状の状態は、始動のタイミングがズレまくっているので、トップの形をバチっと作る前にボールが目の前に来て、そこで慌てて振りに行っているイメージ。
重心が早い段階で投手側に移ってしまっているので、ボールを持てずに自分から迎えに行っている。
同じ三振でも前半戦の不振と大きく違っている。
一見、フルスイングで空振りをしているように見えるが、実は下半身を使った本当の意味でのフルスイングになっていないのでスイング自体が弱い。
初回のヒットで良化を期待したが、全くその兆候は感じなかった。



【総評】
今の巨人の立場では、現在のゲーム差を考えると残りの上位2チームとの直接対決で、最低でも勝ち越さないと優勝争いの輪に加われない。
更に厳密に言えば、下位球団の対戦で上位三チームが同様に五割で終わったと仮定すると、阪神、ヤクルトとの直接対決残り6試合をそれぞれ4勝2敗でいかないと厳しい(引き分けがない場合)
しかも試合消化が最も多い巨人は、少なくとも残り27試合の早いうちに最低でも6連勝以上の大型連勝をして相手にプレッシャーを与えたいところ。
そう考えると、やはり次の鬼門の広島遠征を是非とも連勝で終えて欲しい。。。
連勝で投打ともに勢いが生まれた状態で勝負の来週末ドーム決戦を迎えて欲しい!!
逆にカープ相手に連敗するようなら決戦前に「絶望」の文字がハッキリと見えてしまうかもしれない。。。。

以上 敬称略
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