広島東洋カープvs読売ジャイアンツ 20回戦 観戦レポート 2021.9.22
【試合結果】
巨人 205 000 060 13
広島 000 000 000 0
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広島Ⓟ九里⇒コルニエル⇒菊池保⇒森浦⇒バード⇒塹江⇒島内、坂倉、石原
巨人Ⓟ戸郷⇒畠⇒田中豊、大城、岸田
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{勝}戸郷 (9勝6敗0S)
{敗}九里 (9勝7敗0S)
{S}
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{本}
【試合経過/巨人サイドからの考察】
☆1回表☆
{経過}
Ⓟ九里、吉川は二失⇒松原は遊安⇒坂本は投ゴロ(犠打成功)⇒岡本は中適安(得点2)⇒亀井は二ゴロ併殺。
{考察}
吉川の強い打球を菊池がエラー、松原はボテボテの遊ゴロ、1・2番がラッキーな形でチャンスを作ると、原監督は坂本にバントの指示。
それを坂本が確実に決めると、岡本がキッチリとタイムリーを放ち2点を先制する。
岡本のタイムリーはしつこくツーシームを攻められた後、勝負球の縦割れのカーブを軽打。
★1回裏★
{経過}
Ⓟ戸郷、安部は左安⇒小園を投ゴロ併殺⇒西川は左安⇒鈴木は遊ゴロ(坂本好プレー)
{考察}
いきなり安部にヒットを打たれるが小園を併殺に討ち取る。
しかし、西川にもヒットを許して走者を置いて鈴木を迎えてしまうが、ここは坂本の好守で何とか凌ぐ。
立ち上がりの戸郷はストレートが抜け気味で、全体的にボールが高めに集まっていた。
☆2回表☆
{経過}
Ⓟ九里、中田は捕邪飛⇒丸は四球⇒大城は三邪飛⇒戸郷は一飛。
{考察}
一死から丸が四球で出塁するが後続でチャンスを拡げられず無得点。
★2回裏★
{経過}
Ⓟ戸郷、坂倉を空三振⇒林を捕ゴロ⇒菊池を遊ゴロ。
{考察}
坂倉と林は追い込んでからフォークで、菊池はスライダーで討ち取り、三者凡退で抑える。
相変わらずストレートは抜けているが、スライダー系とフォークはまずまず決まっていた。
☆3回表☆
{経過}
Ⓟ九里、吉川は二ゴロ⇒松原は四球⇒坂本は右中適二(得点1)、G3-C0⇒岡本は左安⇒亀井は四球⇒中田は四球(押し出し、得点1)、G4-C0⇒丸は右適安(得点1)、G5-C0⇒大城は中犠飛(得点1)、G6-C0⇒戸郷は三安(林の送球エラー、得点1)、G7-C0、投手交代Ⓟコルニエル、吉川は一ゴロ。
{考察}
一死からの松原が四球、坂本の打席でエンドランを仕掛け、これが見事にハマってタイムリー二塁打となる。
これで完全に流れが巨人側に傾き、この回だけで5点を奪うビッグイニングとなる。
ここ最近、重苦しさが抜けきれていなかった巨人打線にとっては、三つの四球が非常に大きかった。
★3回裏★
{経過}
Ⓟ戸郷、大盛を二ゴロ(吉川好プレー)⇒コルニエルを一ゴロ⇒安部を空三振。
{考察}
下位打線から始まった攻撃を簡単に三者凡退で抑える。
☆4回表☆
{経過}
Ⓟコルニエル、松原は四球⇒坂本は左安⇒岡本は遊ゴロ併殺⇒亀井は四球⇒中田は一ゴロ。
{考察}
無死一二塁のチャンスを作るが、岡本の併殺打でチャンスを潰し、亀井の四球で再びチャンスを作るが、中田が倒れて無得点。
★4回裏★
{経過}
Ⓟ戸郷、安部は遊直⇒西川を四球⇒鈴木は四球⇒坂倉は中安⇒林を空三振⇒菊池を空三振。
{考察}
一死から二つ四球とヒットで満塁のピンチを招くが、後続を連続三振に討ち取り無失点で切り抜ける。
相変わらず戸郷は「独りよがり」の投球をしてしまっていた。
☆5回表☆
{経過}
Ⓟコルニエル、丸は見三振⇒大城は空三振⇒戸郷は見三振。
{考察}
下位打線の攻撃は三者連続三振。
前の打席でタイムリーを放った丸の「変わり身」に注目したが、相変わらずタイミングが上手く取れずに始動が遅れてしまっていた。
★5回裏★
{経過}
Ⓟ戸郷、大盛を遊ゴロ⇒代打田中を空三振⇒安部を三飛。
{考察}
この回は危なげなく三者凡退で抑える。
☆6回表☆
{経過}
Ⓟ菊池保、吉川は右中二⇒松原は一ゴロ(進塁打)⇒坂本は三ゴロ⇒岡本は二ゴロ。
{考察}
吉川の二塁打と松原の進塁打でダメ押しのチャンスを作るが、主軸の二人にあと一本が生まれず無得点。
★6回裏★
{経過}
Ⓟ戸郷、小園を中飛⇒西川を二ゴロ⇒鈴木は右安⇒坂倉を遊ゴロ。
{考察}
二死から鈴木にヒットを打たれるが、この回も危なげなく無失点。
☆7回表☆
{経過}
Ⓟ森浦、代打ハイネマンは空三振⇒中田は空三振⇒丸は四球⇒大城は中安⇒戸郷は見三振。
{考察}
二死一二塁のチャンスを作るが戸郷が倒れて無得点。
★7回裏★
{経過}
Ⓟ戸郷、林は中安⇒菊池を右飛⇒大盛を遊ゴロ併殺。
{考察}
先頭の林にヒットを打たれるが、菊池、大盛を低めのフォークで討ち取り無失点。
☆8回表☆
{経過}
Ⓟバード、北村は四球⇒松原は投襲安⇒増田は四球⇒岡本も四球(押し出し、得点1、代走若林)、G8-C0⇒ハイネマンは死球(押し出し、得点1)、G9-C0⇒中田は空三振⇒丸は中適安(得点2)、G11-C0⇒ウィーラーは左適安(得点1)、G12-C0、投手交代Ⓟ塹江、代打岸田は中適安(得点1)、G13-C0⇒北村は投ゴロ併殺。
{考察}
カープ五番手バードの大乱調で巨人は再び大量得点を奪う。
良化傾向のウィーラーと調子を上げて欲しい丸にタイムリーが出たのは明日以降に向けて大きい。
★8回裏★
{経過}
Ⓟ畠、正隋を空三振⇒安部も空三振⇒小園を二ゴロ。
{考察}
二番手の畠はほぼ完璧な投球で三者凡退。
フォークが非常に切れていた。
☆9回表☆
{経過}
Ⓟ島内、松原は空三振⇒増田も空三振⇒若林は二ゴロ(曽根の好プレー)
{考察}
この回は簡単に三者凡退で終わる。
★9回裏★
{経過}
Ⓟ田中豊、西川は投襲安⇒曽根を空三振⇒石原を中飛⇒林を中飛。
{考察}
最終回も田中が無失点に抑え、久しぶりのチームとしても完封勝ち。
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【勝負を分けたポイント】
3回一死一塁、打者坂本の状況でエンドランを仕掛け、それが二塁打となって一塁走者が一気に生還して、欲しかった3点目がアッサリと入った。
これでガックリした九里は制球を大きく乱して独り相撲状態になる。
一方、巨人側は苦手九里を相手のミスに乗じて攻略に成功する。
【選手雑感】
☆戸郷翔征☆
7回無失点の結果は評価したいが、大量得点に助けられた感は否めない。
あえて厳しく評価するならば、仮に競った展開のままゲームが進んでいたら、試合前半で複数得点を奪われていた可能性が高い。
立ち上がりからストレートがシュート回転して抜けていたので、非常に危険な状態だったが、3回の大量得点がそんなことを吹っ飛ばした。
恐らく、大量リードが無ければ、ここ最近の試合のように、カウント球から変化球を多投せざるをえない配球になっていた筈で、そうなると試合中盤から後半で相手に慣れられて「詰んだ状態」に陥った可能性が高い。
しかし、今日はリードに守られて、カウント球でストレートを多投し、最後にフォークを振らせる形を最後まで貫けた。
☆岡本和真☆
第一打席のタイムリーは、百点満点のバッティングアプローチでホント素晴らしかった。
カープバッテリーは何とか内角ツーシームを打たせて内野ゴロ、上手くいけばポップフライを打たせたかったと思うが、最後までそれと無理に「喧嘩」せず、センターからライト方向へ外野フライを打つ意識で打席に立っていた。
仮に引っ張る意識を捨てていかなったら、このボールが甘くなればレフト線へのヒットもあり得たが、逆にコースにキッチリ決められると、詰まった内野ゴロならまだ良い(1点OKの内野守備陣形)が、犠飛にもならない浅いフライに倒れていた可能性が高い。
最後まで彼は強引になる気持ちをグッと抑えて、この内角ツーシームを押っ付けてファールにしていたので、しびれを切らしたカープバッテリーは、緩いカーブでタイミングを外す選択をしたが、岡本は待っていたかのようにセンターへ打ち返した。
☆丸佳浩☆
第二打席のタイムリーだけでは、技術的観点でまだまだ良くなったとは言えなかった。
やはり、内容的には出合い頭感は否めない。
しっかりボールを呼び込んだ上でバチっと叩いたスイングではなく、自分からボールに向かっていって叩こうとしてるスイング(バットとボールを衝突させる状態)なので、甘い変化球は「タマタマ捉える」ことはあり得るが、第三打席のコルニエルの剛速球に対して立ち遅れてしまっていたように、ストレートには自分の「間」で全くスイング出来ていなかった。
しかし、最終打席のヒットは、対左投手では久しぶりに右肩の壁が壊れていなかった。
頭も前に出されることなく、しっかりと自分のポイントで打っていた。
まあ、まだ若干合わせたようなスイングではあったが、第二打席のヒットよりも内容的には全然良かった。
これをキッカケにして欲しい。
【総評】
今日の主審のストライクゾーンは非常に狭く、制球力で勝負する九里にはキツイ判定が多かった。
巨人は序盤で7点を奪ったが、相手のミスと四球絡みで、ぶっちゃけ「スッキリ爽快」という点の奪い方ではなく、まだまだ「明確に打線の状態が上がった」と言い切れない。
しかしながら、現状の巨人の立場はそんなことを言っている場合ではない。
どんなに不器用でも泥臭く1点を奪いに行く姿勢が大事になるので、そういう意味では初回の坂本勇人の犠打、岡本のタイムリー、3回の松原の四球、大城の犠飛などは高く評価したい。
又、今日のように、下位チームとの対戦を取りこぼさない為に、最も大事になるのが先取点。
長くプロ野球を見ているが、目標が失われているチームとの対戦の必勝法は、序盤で複数点を奪ってしまう事(そういう意味では初回の坂本の犠打は納得の采配)
そうなると相手各打者は「勝利に対するこだわりが消えて打つだけ」になるので、ボール球に手を出すケースが増え、先発投手の球数も減って良いことづくめになる。
逆に昨日の試合のように、序盤の得点機を逃しまくる展開になったり、競った展開になると「相手の勝利に対する意識が上がってくる」ので厄介になる。
兎に角、これからのカープ、DeNA、ドラゴンズとの対戦は、いつも以上に先取点を奪うことが大事になる。
以上 敬称略
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