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巨人春季キャンプレポート2022.2.7

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巨人春季キャンプレポート2022.2.7

今回は外国人特集の第二段としてデラロサについて語っていく。
今年で来日四年目となり、今や巨人の外国人選手の兄貴分としても貴重な存在になっている。
特に巨人には育成含めて外国人の中でもドミニカンの占める割合が非常に大きいので、彼が後輩達に与える影響は決して少なくない。
又、球団公式YouTubeでも若い投手達に対して積極的にアドバイスしている映像が幾度か流れ、その熱心さには感心させられることも少なくない。
ではいつものように特集に入る前にキャンプトピックスから。。。
尚、今日は第二クールの最終日となり、明日は休日になる。

☆巨人春季キャンプトピックス
※一軍は実戦を想定したゲームノックを行った。
これには二軍の湯浅大、立岡宗一郎、増田大輝も参加する。
注目の秋広優人の守っていたポジションはセンターだった。
尚、三塁コーチボックスには元木ヘッドが走者に指示を送っていた、
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※今日のランチ特打
昨日に続いてウィーラー、丸佳浩、中田翔が行った。
中田翔のバッティングについては前日に分析したので割愛するが、ウィーラーと丸については特に気になるポイントは無く、ここまでは順調な仕上がり。
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※直江大輔、戸田懐生がフリーバッティングに登板
<直江大輔>
吉川尚輝、岡本和真、北村拓己を相手にほぼ全ての球種を投じていた。
ゲージを気にして全体的にボールが高めに集まっていたが、ストレート系のライン出しは悪くなかった。
序盤は変化球(スライダー系、チェンジアップ系)がバラついていたが、徐々に修正して腕の振りも良くなっていた。
<戸田懐生>
同じく吉川尚輝、岡本和真、北村拓己を相手にストレートを中心にスライダー系も投げていた。
ストレートの球威は直江を上回り、打者を押し込むケースが目立っていた。
変化球はカットボールを多投していたが、吉川尚輝のバットをへし折る場面があった。
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※育成の沼田翔平と堀田賢慎がフリーバッティングに登板
<沼田翔平>
中山礼都、勝俣翔貴、廣岡大志を相手に投球。
去年8月からサイドハンドに転向したが、制球に関しては悪くない。
尚、中山、勝俣のバッティングについてはtwitterで発信済なのでここでは割愛する。
<堀田賢慎>
同じく中山礼都、勝俣翔貴、廣岡大志を相手に投球。
ストレートに関しては今回登板した四人の投手の中では出色の球質をだった。
球威は勿論だが、何よりも打者目線ではボールの角度が感じるし、ライン出しもまずまず出来ているので十分に合格点。
一方で変化球はスライダー系(カットボール)と縦変化のカーブ、チェンジアップを投げていたが、こちらはまだまだレベルアップが必要。
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※二軍ではルーキーの山田龍聖がシートバッティングに登板
横からの映像だったので球質を確認出来なかったが、増田大輝に対してストレートで押し込んで、最後は変化球で泳がせて三ゴロ。
湯浅に対してはストレートで押し込んで平凡な中飛など、対戦した全ての打者に対してヒット性の打球を許さなかった模様。



☆デラロサ
2007年、高校卒業後にドジャースとマイナー契約をしてプロの歩みをスタートする。
2011年、5月にメジャーデビュし、二度目の登板で早くも初勝利を飾る。
そして同年6月に先発での初登板を勝利で飾り、以降ははローテ入りするが、7月末の登板で右肘靱帯を断絶し、その後にトミージョン手術を受ける事となった。
結局、この年の最終成績は4勝5敗(防御率3.71)
2012年、シーズン終盤に1年ぶりにメジャー復帰登板するが、同年10月にレッドソックスにトレードされる。
2013年、8月にメジャー再昇格を果たすが、リリーフで(11試合)のみで終了する。
2014年、3月にレッドソックスと再契約(1年)を結び、この年は19試合(先発で18)登板して4勝8敗の成績を残すが、オフにダイヤモンドバックスへ再びトレード。
そして2015年は自身キャリアハイとなる14勝9敗(防御率4.67)という好成績をマークする。
しかも32登板全てが先発で、その年のローテーションの軸として活躍する。
しかし。2016年5月末に再び右肘を痛め、復帰後も2試合の登板のみで終わってしまい、オフにはノーテンダーFAとなる。
2017年はダイヤモンドバックスとマイナー契約を結び、6月にはメジャー契約を取り戻すが、8月に再び右肘のトミーション手術を受ける。
その後、一度は自由契約になるが再度ダイヤモンドバックスとマイナー契約を結ぶ。
2018年はリハビリ期間がの関係で、最後までマイナーでシーズンを終える。
そして2019年6月末に、読売ジャイアンツと年棒3000万円でシーズン終了時までの契約を結ぶ。
ここまでが彼の米国でのキャリア。



2019年7月15日の対ヤクルト戦でNPBデビューを果たし、リリーフとして1回で3本のヒットを許すが無失点で抑え、2つの三振を奪った。
当初は中川皓太が抑えで、彼はセットアッパー役を任せられていたが、7月30日の同じく対ヤクルト戦で初セーブを飾ると、徐々に抑えを任せられるようになる。
結局この年は、途中入団ながらも26試合登板して1勝0敗8セーブ5ホールドの好成績をマークしてチームの5年ぶりの優勝に大きく貢献、胴上げ投手も経験した。
オフにはMLB復帰も噂されたが、巨人と新たに推定年棒1億3000万円の1年契約を結ぶ。
2020年はコロナ禍の難しい調整を強いられた中、7月に右脇腹を痛めて約1か月間戦列を離れるが、35試合登板して2勝0敗17セーブ5ホールドというまずまずの結果を残してチームの二連覇に貢献する。
そしてオフに再び球団と推定年棒1億6000万で1年契約を結ぶ。
2021年は開幕直前に左足小指を骨折して開幕は二軍スタートだったが、4月1日に一軍復帰登板を果たし、4月14日までの6試合で5セーブ(防御率0.00)をマークするなど守護神としてチームの勝利に大きく貢献していたが、同15日にアメリカ永住権取得の為にチームから離脱して渡米する。
5月3日に再来日するが、コロナの自主隔離期間もあって再登録が同21日までずれこんでしまう。
復帰後はなかなかコンディションが上がらず不安定な投球が続いていたが、シーズン終盤には低めにツーシームとチェンジアップを集めてゴロアウトを奪うという新たな投球スタイルに手応えを掴み、オフには球団と新たに推定年棒1億8000万の1年契約を結ぶ。



ぶっちゃけ外国人選手好きの筆者にとって彼は非常に魅力的な選手だ。
古くはスミス、クロマティー、ガリクソン、マックの大ファンで、近年ではマシソンとロペス、ギャレット、マギーなども大好きだった。
2019年、そのマシソンに限界の影が忍び寄り、ブルペン陣が崩壊寸前のところに彼がチームにやってきて、アウトローにビシビシと150キロを優に超えるフォーシームを投げ込む姿は、マシソンの魅力とはまた違う形で非常に胸が躍った。
しかし、長く第一線で活躍してくれたマシソンとデラロサとの大きな違いは、前者は非常にストイックに自身の体調管理を行い、最後まで体形が大きく変化する事は無かったが、後者はは様々なイレギュラーの出来事もあって考慮すべき事情はあるにはあるが、それでも最初の来日当初と比べると腹回りがかなりタプついてしまっているので、そこだけはホント残念である。
それによってストレート系のスピードは大幅に低下しているし、変化球の精度も低下してしまった。
個人的には初年度と今を比べると投げているボールの質はかなりレベルダウンしていると思う。
まあ、元々太る体質だろうから、加齢とともに体形が変わってくることは致し方ないが。。。。
やはり、厳しい事を言えば、彼の故障癖(脇腹痛、下半身の肉離れなど)はこれとは無関係と言えないだろう。



更に投球内容を深掘りすると、例えば4シームに関しては、初年度は150キロ後半を連発することが珍しくなかった(最速で161キロ)し、しかもそのボールをアウトローにビシッと決めていたが、去年はスピードガンは150キロそこそこなので、少しでも甘くなると痛打を浴びることが少なくなかった。
ストレートのスピードが落ちてくると、当然ながら変化球に対する打者の反応も大きく変わり、ボール球を振ってくれるケースが減り、そうなると安易にストライクゾーンで勝負出来なくなるので投球が非常に苦しくなる。
去年の前半戦苦しんでいた彼は、まさにこんな状況に陥ってしまっていた。
但し、失礼な言い方だが、投手としては不器用な部類に入るマシソンよりも、デラロサは「懐の深い投手」で、MLB時代から先発として低めにツーシームやチェンジアップを集める器用さを身に着けていたので、デラロサはこの危機を自分で打破した。
まあ、普通なら、これが剛速球投手が第一線から転げ落ちる典型的なパターンだが、ここで彼は「野球脳の高さ」と「投手としてのセンスの高さ」でモデルチェンジに成功する。
特にシーズ終盤は4シームの割合を大幅に減らし、左右どちらの打者に対しても150キロ超のツーシームを軸に、縦と横のスライダーを使う横変化の攻めと、メジャー時代は結構投げていたチェンジアップを多く使って投球に奥行きを使うようになり、打者のタイミングを微妙に外しつつ、いずれも低めに制球してゴロアウトを積み重ねる新しいスタイルを確立した。



スタミナの問題もあるとは思うが、個人的には今の投球スタイルなら先発として起用した方が好結果を生むと見ているので、是非とも先発で起用して欲しいと願っていた(去年後半からずっとtwitterで発していた)
前段の略歴に書いてあるように、メジャーで先発ローテの一員としてフルシーズン登板して、14勝した実績を持っている投手なので、スタミナ面もキャンプからジックリと調整すれば問題ないと見ているが、ここまでの外国人編成の動きや首脳陣の言葉からは、先発としては全く視野に入っていないようなのでホント残念でならない。
確かに彼が抜けるとリリーフ陣が厳しくなる可能性も否定しないが、リリーフに特化して助っ人選びなら、必要となる要素(パワーピッチャーに特化)をもっと絞れるので、先発候補よりも多様な人材の中から選ぶことが出来た筈だし、過去を振り返っても新助っ人が日本で成功する可能性はリリーフの方が高い。
アンドリースも以前の特集で書いたように決して評価の低い投手ではないが、コロナ禍の中でローテの軸になるにはかなりハードルが高いと思っている。
それなら日本の野球を熟知しているデラロサをローテ入りさせて、それなりに経験を積んだ中堅クラスのパワーピッチャー二人を新たにリリーフ候補として補強した方が良かったと思うが。。。
まあ、決まってしまったことをこれ以上は言うまい。。。。
さて、今年のデラロサの成績を予想するなら、今までと同じ役割を担う事(セットアッパー又は抑え)を前提にするなら、それほど多くは望めないと見ている。
やはり、以前のように三振を奪えなくなっているので、相手もあの手この手を使って必死に得点を奪いにくる終盤のショートイニングを無失点で終える可能性は以前よりも下がっている。
それでも同じセットアッパーでも7回限定の登板なら、まだまだ何とかなると思うので、中川とビエイラがキッチリと自分の役割を務めてくれないと三人が共倒れする可能性が高い。
但し、それもこれも彼には今キャンプでキッチリと体調管理して、年間通して働ける体力と肉体を作り上げてくれることが大前提になる
今年こそ、怪我による途中離脱は勘弁して欲しい。。。。

以上 敬称略
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