読売ジャイアンツvs阪神タイガース 3回戦レポート 2022.4.3
【スコア】
阪神 000 002 012 5
巨人 400 010 40X 9
勝利投手 赤星 (1勝0敗0S)
敗戦投手 ガンケル (0勝1敗0S)
本塁打 糸井 2号(6回表2ラン) 、木浪 1号(9回表ソロ) 、梅野 1号(9回表ソロ)、中田 2号(1回裏満塁) 、岡本和 3号(5回裏ソロ)
【ジャイアンツ出場野手評価/状態チェック】5点満点
☆吉川尚輝 5打数3安打3打点(得点1、盗塁2)
・評価5点
走攻守、全てにおいて素晴らしかった。
特にバッティングと走塁はトップバッターとしてこれ以上ない仕事をした。
確かに得点に繋がったヒットやダメ押しとなった打点も高い評価を与えられるが、それ以上に二つの盗塁が素晴らしかった。
中でも初回の二盗は、連敗中で絶対に先取点を許したくない阪神バッテリーにとっては、ボディーブローのように効いていたと思う。
・バッティングの状態
前試合終了時は(↗)
今試合終了時は(↗)
コースに逆らわないバッティング、選球眼、バッティングアプローチ、全てに置いて光っている。
技術的にはまず構えが非常に良い。
無駄な力みなく自然と構えているので隙を感じない。
そして自然体の構えからのテイクバックでトップをバチっと作っているので、ボールを手元まで呼び込む形が作られている。
これならバッティングカウントではボールを強く叩けるし、追い込まれてもボールを迎えにいかない(追いかけない)ので粘ることが出来る。
☆坂本勇人 3打数0安打2四球
・評価2点
ヒットが出なくても二つの四球でチームに貢献していた。
例え、それが直接的に得点に繋がらなかったとしても、相手チームにはダメージとして蓄積される。
・バッティングの状態
前試合終了時は(↗)
今試合終了時は(↗)
彼に対しては甘いボールがタマタマ少なかったが、ボールの見極めはしっかり出来ていたので引き続き好調と見ている。
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☆ポランコ 3打数0安打1四球(得点1)
・評価1点
チームの勝利に貢献できたのは初回の四球だけだった。
・バッティングの状態
前試合終了時は(➡)
今試合終了時は(➡)
バッティングの内容は悪くないが良くもないという印象。
そして我々は本本来のバッティングはまだ見ていない。
何度も言うが、センターから左中間方向にライナー性の打球が出始めると彼は無双モードになるだろう。
☆岡本和真 3打数2安打1打点2四球(得点3、本塁打1)
・評価5点
四番としての仕事をキッチリと果たした。
第一打席の四球は中田のグランドスラムに繋げ、第三打席は貴重な中押し点となる一発。
そして第四打席は先頭打者としてチャンスメイクに徹して(追い込まれた後に粘りを見せる)四球で出塁、その後の大量得点の呼び水となった。
・バッティングの状態
前試合終了時は(➡)
今試合終了時は(↗)
第二打席までは左肩の壁が壊れるのが早く、上半身と下半身に連動性を感じないスイングになっていたが、第三打席のホームランは久しぶりに本人も納得のスイングだったと思う。
ようやくバットのしなりを感じさせるスイングで、バットのヘッドがスパッと抜けた美しいバッティングだった。
この三連戦を振り返ると、調子が決して良いとは思えない岡本に対して、阪神バッテリーは精神的に押されているように感じた。
相手から攻めの姿勢を感じない投球が続いてたので、岡本自身も調子を取り戻すキカッケになった三連戦となった。
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☆中田翔 5打数2安打4打点(得点1、本塁打1)
・評価5点
初回の満塁弾は、前回登板で惜しくも勝ち星を得られなかった赤星にとっては、この上ないプレゼントになった。
流石、元侍ジャパン主軸を任せられていただけあって、狙い球の絞り方が抜群だった。
・バッティングの状態
前試合終了時は(↘)
今試合終了時は(➡)
第一打席の一発よりも第二打席の右安の方が調子を見る時には参考になるので、そういう意味では一時の不振状態からは脱出している。
しかし、第三打席以降の内容を見るとややボールを追っかけているので、調子が完全に戻ったとまではいえない。
☆丸佳浩 3打数0安打2四球(得点1)
・評価2点
彼もヒットは出なかったが、繋ぎ役としてチームの勝利に貢献した。
・バッティングの状態
前試合終了時は(↗)
今試合終了時は(↗)
バッティングの状態は引き続き良い。
その後の大量得点に繋がった第四打席の四球を見ても、ボールの見送り方が抜群に良い。
どのボールに対しても打ちに行く姿勢(タイミングを取れている状態)からキッチリとボールをセレクトしている。
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☆ウォーカー 4打数1安打
・評価1点
守備の不安(主にスローイング)はオープン戦時と比べるとそれねりに修正されていた。
初回の近本のレフト前のポテンヒットでも二進されることを危惧したが、素早いスローイングで中継に入った坂本に返していた。
彼がレフト出場時は坂本の負担が増えるかもしれないが、一応、彼の守備力を他の野手陣が全員でカバーするという形は見えた。
・バッティングの状態
前試合終了時は(➡)
今試合終了時は(➡)
カウント球の甘いボールを簡単に見逃しているので、その結果、最後は難しいボールに手を出さざるをない打席が多い。
技術的にはノーステップ打法から少し足を上げるバッティングに変えているのは好印象。
もう少し始動を早く出来ればテイクバックも中途半端にならないので、もっとスイングに力強さが出てくるだろう。
☆小林誠司 4打数1安打(得点1)
・評価4点
7回のウィーラーのタイムリー内野安打は、彼の好走塁(抜群のスタート)があればこそ。
相手ショートの中野にしてみれば、小林の脚力を考えれば普通に間に合うと思っての送球だったが、判断が悪いと言われても仕方がない。
だが、そんな相手の判断ミスを誘った彼の好走塁は称賛に値する。
一方で、キャッチャーとしては赤星を100点満点に近い好リードで勝利に導いた。
・バッティングの状態
前試合終了時は(↘)
今試合終了時は(➡)
前回スタメンだったヤクルト戦(3/30)のバッティング内容と比べると良くなっていた。
まだ、自らボールを迎えに行くようなバッティングではあるが、前回よりも少しだけバットが遅れて出てくるのでヘッドの効いた打球を飛ばせている。
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☆ウィーラー 1打数1安打1打点
・評価3点
途中出場の選手としては最高評価と言える3点。
大勢をベンチから外しているリリーフ陣(出来れば切り札の鍬原も温存したい)では、3点のリードは決して安全圏ではないので、このタイムリー内野安打は非常に大きかった。
・バッティングの状態
前試合終了時は(➡)
今試合終了時は(➡)
前回スタメンだったヤクルト戦(3/30)と比べると特別良くなっている印象は無いが、上体の突っ込みもなく、ボールの見極めは悪くないので、状態はまずまずの状態と見ている。
【ジャイアンツ登板投手総評】5点満点
★赤星優志 7回、被安打4奪三振4与四球2失点2(自責点2、被本塁打1)
評価4点
初回、いきなり先頭打者に不運なヒットを打たれたが、後続打者に対して落ち着いたマウンド捌きで封じた。
直後の中田のグランドスラムでチームが大量リードしてからは、5回までは危なげない投球を続けていた。
その後、6回に糸井に一発を打たれたが、そこからも決して動揺せずに淡々と小林の要求通りに投げ込んみ7回も全く危なげなく終え、ここで後続投手にバトンを繋いだ。
投球内容を振り返ると、前回よりもスピードガンは出ていなかったが、ストレートの球威は十分に感じた。
それは打者の反応を見れば直ぐに分かることで、阪神打線の中で彼のストレートをキッチリ捉えたケースは皆無に近い。
そして、縦割れのカーブも非常に精度が高く、大小のスライダー系、左打者に効いていたシンカー気味のフォーク、そして右打者の懐をえぐるツーシーム、どれも非常に効果的に使い、阪神打者に最後まで的を絞らせなかった。
阪神打線とはオープン戦で一度対戦しているにも関わらず、これだけの結果を残せたことは、決してフロックではないことを証明しているし、彼の投手としてのレベルの高さも証明している。
巨人の若手投手では待望久しい「勝てる投手」が現れた。
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★平内龍太 1回、被安打2奪三振1失点1(自責点1)
評価1点
2安打を打たれて失点も喫したが、投球内容は2月・3月の頃よりも良くなっている。
打者目線で言えば、ボールの見易さ(体の開きが早い事による)は変わっていないが、球威のあるボールを低め決められたらそうは打てない。
低めにキレのあるストレートがビシビシ決まってくれば、フォークやスライダーの見極めも当然難しくなるので、平内から見れば投球の幅が大きく広がることになる。
是非とも次回の登板も見てみたい。
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★ビエイラ 1回、被安打2与四球1失点2(自責点2、捕本塁打1)
評価0点
スライダーがストライクゾーンに行かないので、相手はストレート一本に絞ることが出来る。
しかもシュート回転する球質が殆どなので、打者に球筋をイメージされやすくなっている。
だからこそ、あれだけポイントを前目に置かれてスイングされるので、芯に当たればどこまでも飛んでいく。
【監督采配評価/試合総評】5点満点
原辰徳 評価4点
この試合で監督の用兵が光った点は2点。
一つは先発赤星に対して前回は大城とバッテリーを組ませたが、今回は小林を起用した。
この起用がまさに大当たりで、しかも阪神とはオープン戦で対戦しているので、阪神サイドからすればある程度のデータは揃っている(傾向は掴んでいた)状態で臨んでいたと思うが、小林と組ませた事で配球が大きく変わった。
小林はカウント球で積極的にカーブを使い、投球の緩急を非常に上手く使っていたので、阪神打線に的を絞らせなかった。
又、7回裏にタイムリーを打ったウィーラーに代走立岡を送ったケースも隠れた好采配だった。
プレー再開後の交代だったので監督自身が少し迷ったか、阿部コーチの進言かどうかは不明だが、この代走が見事にハマり、直後の吉川のレフト前タイムリーで立岡は一塁から一気にホームに生還した。
「その時の最善の手を確実に打っていく」
原辰徳(巨人ベンチ)の視野の広さを改めて感じさせた場面だった。
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次回は「超激辛Gコラム週間MVP 2022.3.28~4.3」を発表します。
以上 敬称略
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