【キャンプトピックス】
☆体が更にゴツクなっている増田陸
去年の同時期と比べると別人のような体つきで、一回りどころか「二回り」大きくなっている。
特に広背筋の発達が顕著で、昨秋のオフから自主トレで相当鍛錬した事が伺える。
元々、バッティングセンスは非凡なモノを備えていたが、どちらかというと体の線が細く、同じ強振でも「無茶振り」でしかなかった。
しかし、去年の躍進で自信を得たことが非常に大きく、練習も「やらされている状態」を脱却して「やる気」に変わり、乾ききったスポンジのように全て吸収している(実になっている)状態だと思う。
今は中心軸がぶれることなくフルスイング出来ている。
それによってスイングスピードは間違いなく上がっているし、インパクトの強さも感じる。
筆者の見立てでは、常時出場させれば2割8分、20本も狙える位置にまでレベルを上げている。
☆線の細さが消えた秋広優人
ツイッターでも書いたが、インタビュー映像では一瞬、中田翔と間違えるほど、顔つきが去年と比べると変わっている。
そして元々長い首に「太さ」も加わり、全体的なフォルムもそれこそ大谷翔平に近づいてきた。
バッティング技術に関しては、こちらも以前のコラムやツイートした内容と被るが、まずは構えが格段に良くなっている。
グリップの位置が上がってテイクバックからトップまでの過程で無駄な動きが無くなり、しっかりトップの形を作った後にスイングするので、バッティングに「間」を感じるようになってきた。
恐らく、本人の中では「体の反動」を使わなくても打球が飛んでいく手応えを掴んだからだと思う。
つまり、これもパワーアップした賜物である。
二年続けて中田翔の自主トレに参加した効果が、今シーズンは形となって表れる可能性が極めて高い。
【読売ジャイアンツの現状分析】
~2023内野手展望~
☆大城卓三にはWBCを飛躍の糧にして欲しい
日本が優勝した2006年の谷繁と相川、2009年の阿部と石原はいずれも主戦捕手(里崎と城島)の影に隠れてマスクを被る機会が殆ど無かった。
勿論、彼らもその時点で既に一流選手ではあったが、世界一になる過程を肌で感じた事で野球観が大きく変わり更に進化した。
そして、いずれの選手も時期に違いはあるが、その後のチームの躍進・優勝に大きく貢献しているし、筆者の見立てでは「捕手力」が一層上がっていた。
今年はおそらく甲斐と中村がマスクを被るケースが多くなると思うので、その場合は大城が前述の選手と同じ立場になることが予想される。
そうなった場合、一時的に実戦感覚が鈍ったことによる「出遅れ」はあるかもしれないが、それ以上に彼にとっては得るモノが大きいと見ている。
「超一流投手はどんな球を投げているのか?」
「超一流投手がどういう考えで投げているのか?」
「野球世界一を決める舞台ではどんなバッテリーミーティングが行われているのか?」
「超一流選手はどういうアプローチでプレーしているのか?」
実際に主力でプレーしていると、そういった事を感じる(考える)余裕は無いのかもしれないが、出場機会が少ない選手にとっては、それらをある程度「俯瞰」しながら経験出来るので、自身の野球観に大きな変化をもたらす可能性が高い。
まあ、それもこれも本人の「やる気」「姿勢」が有ればこそだが、是非とも彼には貪欲に色んなことを感じて貰いたい。
それが出来れば必ず大城卓三という野球人が更にレベルアップするし、間違いなく捕手力が上がるだろうし、バッティングも進化するかもしれない。
WBC出場は彼にとってはこの上ないチャンスだ。
一方で、ライバルの小林と岸田も黙って指をくわえている訳にはいかない。
小林は自身もWBCを経験しているだけに大城が選ばれたことで更なる危機感が生まれた筈だし、岸田ももうそろそろ一軍で大きな爪痕を残さないと拙い。
両者ともにバッティングが大きな課題だが、今年はバッティングコーチが変わったので、自身の評価を大きく変えるチャンスでもある。
更に去シーズンに初出場を果たして小さな爪痕を残した山瀬と喜多には、まずは小林と岸田を蹴落とすことが一軍定着の大前提になる。
やはり、彼らも最初はバッティングでアピールする必要があるだろう。
バッティングのアピールでキッカケを掴んでマスクを被る機会を得て、そこから捕手としての評価を上げたい。
☆悲壮感がようやく無くなった中田翔
去シーズン後半は間違いなく打線を引っ張っていたのは彼だが、これを境に今は本当の意味でのジャイアンツの一員になっている。
チームメイト、首脳陣、そして何よりも我々ジャイアンツファンが「彼を認めた」ことを彼自身が肌で感じているのだろう。
そして今キャンプは常に明るい表情で練習し、去年のキャンプで見られた悲壮感は微塵も感じなくなっている。
今年、開幕からフル出場したらどれくらいの成績を残すことになるのか?
もしかしたら岡本和真・村上宗隆と三人で本塁打王を争うかもしれない。
☆円熟期を迎える前に是非とも打率三割を達成して欲しい吉川尚輝
このポジションに関しては他のどこよりもとにかく吉川尚輝の全試合出場を期待している。
つまり、吉川尚輝に更にもう1ランクも2ランクもレベルアップというか結果を残して欲しい。
個人的な考えになるが、彼のポテンシャルはこれまでの成績のまま終わる選手ではないと思っているし、首位打者争いを常に狙えると思っている、
そろそろ年齢的に円熟期を迎える事になるので、その前に確固たる実績を残して自他とも認める内野のリーダーとして君臨してもらいたい。
首位打者・ベストナイン・ゴールデングラブの総ナメを期待している。
☆例年以上にギラギラ燃えてる岡本和真
去年、年下の村上に二冠王の座から引きづり降ろされただけではなく、三冠王に加えて日本人最多本塁打記録も先に達成されて、間違いなく彼の負けん気に火がついた。
相変わらず、マスコミのぶら下がりインタビューでは本音を語らないが、それでも節々に例年とは違う発言が見られる。
更に今年は新キャプテンとしてチームを引っ張る立場になるが、そこで芽生える自覚にも期待したい。
「立場は人を変える」と言われるが、本当の意味で「責任を背負わされる立場」になった今シーズンは四番として、キャプテンとして、その重圧を乗り越えて「最多本塁打記録の更新」を目指して欲しい。
彼のポテンシャルなら十分にチャンス有りだ。
☆レジェンド坂本勇人の域に一歩でも近づく遊撃手の台頭は?
とうとうというか、その時がやはり来てしまった。
高卒二年目から遊撃手としてレギュラーを守り続け、数々のレジェンド級の記録を打ち立て続けた彼の体が悲鳴を上げてしまった。
特にふくらはぎ、太腿、腰、脇腹は相当ダメージが蓄積されていると思う。
特に去年は心身ともに厳しい状況になり、自己ワーストといっても過言ではない結果で終わってしまった。
坂本自身、今年は期するものが相当あるとは思うし、筆者もそこに期待している。
今年、V奪還を目指すチームにとっては彼の復活なくしては語れないだろう。
しかしながら、一方で今は彼抜きのチームを真剣に考えなければいけない時とも言える。
ファンにとっても首脳陣にとってももどかしい悩みではあるが、やはり若手が彼を乗り越えていかないと明るい展望は描けない。
ぶっちゃけ坂本のような遊撃手として歴代トップクラスのスーパースターを再度育成するのは無理筋で、打撃がプロで中の上レベルの遊撃手の育成がより現実的である。
その為にはまずは堅守であることが第一条件で、新戦力の門脇、守備力には定評がある湯浅大、シュアなバッティングが魅力の中山には頑張って欲しい。
そして何とか坂本を脅かす存在として台頭して欲しい。
☆飛躍の可能性を感じる若手内野手は?
筆者が監督の立場なら、増田陸と秋広は今年は常時一軍に置き、オープン戦の結果次第ではあるが、ここをクリアすれば開幕から交流戦まではスタメンで使う。
それくらい両者は急激に成長している。
あとはどれだけ一軍レベルの実戦経験を積むことが出来るか?
もうそんなレベルまで来ている。
恐らく、今年は仮にイースタンでずっと試合に出続けたら、両者で打撃タイトルを総ナメすると思う。
しかし、ぶっちゃけ、そんなものに殆ど意味はない。
まあ、多少の糧にはなるだろうが、それよりも一軍での打席数の方がもっと有益である。
特に去年一軍で実績を積んだ増田陸は年齢的にも精神的にもまさに今が伸び盛りである。
しかしながら、今年は例年以上に原監督はなりふり構わず勝ちに行くと思うので、よほどの事でもない限り開幕スタメンを勝ち取ることは難しいだろう。
現実的に考えればやはりポジションの問題がある。
あり得るとすれば、基本的にはファーストとサードだが、ここには強打の岡本と中田が居るのでスタメン出場のハードルは限りなく高い。
外野に関しては丸は不動で、あとの二枠は外国人がファーストチョイスだろう。
現状、本音を言えば、レギュラー陣が不振に陥った際の代役の域は出ていないので、彼には腐らず焦らず爪を研いでチャンスを待ち続けて欲しい。
そして「その時」が来たら絶対にモノにして欲しい。
秋広に関しては増田陸とは少し立ち位置が違う。
まだ一軍での実績が皆無なので、ますは一軍レベルで「出来る」ことを証明することが必要になる。
その為には、ローテ投手の調整が最終局面を迎えるオープン戦後半でも「結果」を残すことが重要で、そこを乗り越えない限り、こちらもポジションの問題があるので開幕一軍入りさえも難しいかもしれない。
WBCでの岡本不在中、二人とも例年以上にオープン戦の打席数が増えることが見込まれるので、このチャンスを是非ともモノにして欲しい。
そして中田翔が再び不振に陥ったら、一気にレギュラーの座を奪い取って欲しい。
過去の歴史を振り返っても巨人の中心選手は僅かなチャンスをモノにしている。
今季の増田陸と秋広優人には要注目である。
以上 敬称略
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